トヨタ 新型クラウンVSメルセデス・ベンツ Eクラス どっちが買い!?徹底比較(3/3)

トヨタ 新型クラウンVSメルセデス・ベンツ Eクラス どっちが買い!?徹底比較
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【トヨタ新型クラウン vs メルセデス・ベンツ Eクラス ~燃費・動力性能・走行性能対決~】

トヨタメルセデス・ベンツ

エンジンは両車ともに直列4気筒で、取り上げたグレードでは、新型クラウンが2.5リッターのハイブリッドを搭載。E250は1.8リッターのターボを積む。

新型クラウンはハイブリッドとあって、巡航時にアクセルを踏み増すとモーターの駆動力が即座に高まり、アクセル開度を抑えられる。その半面、登坂路などでアクセルを踏み込むと、エンジンノイズが高まりやすい。4気筒であることを意識させる。動力性能は3リッターのノーマルエンジンと同レベルだ。

E250はターボを採用するが、1800回転付近から本格的な過給を開始。クラウンハイブリッドのモーター駆動と違って即座に反応することはないが、ノーマルエンジンに近い感覚で扱いやすい。4000回転を超えた領域での吹き上がりにも不満はなく、動力性能以外に運転感覚も3リッターのノーマルエンジンに近い。E250の「250」は2.5リッタークラスの意味だが、やや謙遜を伴った表現だ。

トヨタメルセデス・ベンツ

JC08モード燃費は、新型クラウンのハイブリッドが23.2km/L、E250は12.6km/L。E250も1700kgの車両重量と3リッター並みの動力性能を考えれば優れた数値だが、減速エネルギーをモーター駆動に活用し、走行中のエンジン停止まで行える新型クラウンのハイブリッドにはかなわない。

操舵感と走行安定性には、前述の国柄の違いが明確に表現されている。高速道路における直進安定性、危険回避時における挙動の乱れ方については、E250の安心感が高い。新型クラウンも現行型では走行安定性を高めたが、E250にはかなわない。

乗り心地の重厚感もE250。どっしりとした印象があり、「高級なクルマに乗っている」と実感させる。アバンギャルドの18インチタイヤは低速域の乗り心地が硬めで気になるが、ノーマルタイプの17インチはバランスが良い。

ならば新型クラウンはどこが良いかといえば、軽快な運転感覚だ。E250は車両の動きが全般的に穏やか。混雑した街中ではボディが大きく、重く感じるが、新型クラウンは全幅を1800mmに抑えたこともあり、適度に機敏な印象だ。曲がりくねった裏道を走るような場面では、新型クラウンの方が扱いやすい。

【トヨタ新型クラウン vs メルセデス・ベンツ Eクラス ~装備・価格対決~】

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装備のレベルはほぼ同じ。横滑り防止装置、サイド&カーテンエアバッグ、フロントシートの電動調節機能、HDDナビなどは両車に標準装着されている。

必ず装着したいオプションは、レーダーを使った衝突回避の支援機能。新型クラウンは10.5~14.7万円、E250は19万円で設定される。車間距離を自動調節しながらペダル操作を行わずに走行できるクルーズコントロールも備わり、機能を考えれば割安な安全&快適装備だ。

さて、E250に、新型クラウンハイブリッドを135万円上まわる価値はあるのか。

メルセデス・ベンツメルセデス・ベンツ

先に述べた乗り心地の重厚感、優れた直進安定性などを考えれば、135万円分の価値はありそうだ。

ただし、評価はユーザーのニーズによっても異なる。渋滞の多い市街地を中心に使うなら、運転感覚が軽快で、リラックスできるシートを備えた新型クラウンの方が馴染みやすい。ハイブリッドは、市街地での燃料消費量を抑えるのにも効果的だ。クルマ好きとしては、E250に試乗すると「やっぱりクラウンとは違うなぁ」と感心するが、すべてのユーザーが同じ思いを抱くわけではない。

メルセデス・ベンツは自動車のブランドで、それに見合う入念なクルマ造りを行うが、クラウンにも日本の市場で50年以上にわたり愛用されてきた実績がある。長距離ドライブに重点を置くならE250、市街地での取りまわし性や燃費性能、日本車としての使いやすさを重視するなら新型クラウンを推奨する。使用目的を明確にした上で、両車を乗り比べて結論を出すのが良いと思う。

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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