マツダ アクセラ 試乗レポート

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マツダ新戦略、世界を見据えたスポーツコンパクトカー「アクセラ」

フロントスタイリングフロントスタイリング

歴史と伝統のファミリアの名前を改め、装いも新たに新規のブランド名を与えられたマツダの小型車が『アクセラ』。もっとも、"小型車"とは言っても全幅は1745mmにまで成長をしたから日本では3ナンバー車として分類されることになる。実はこのクルマに用いられる新開発のプラットフォームは、フォードの次期フォーカスとボルボがリリースしたばかりの新型S40と共通項が多いと言う。"親会社"である米国フォード社の意向により、量産効果を高めるための新戦略が強く採用されているのがアクセラというクルマであるとも言える。

ライバル車とは一線を画した独自性

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そんなアクセラのプロポーションは、ハッチバックもセダンもちょっと大胆でスポーティな印象だ。特に、日本とヨーロッパでは販売の主力となるはずのハッチバック・モデルは、サイドのウインドウグラフィックやリアビューにライバル他車とは一線を画した強い独自性が感じられる。ただし、最新マツダ車のアイデンティティの表現として使われる"五角形グリル"を採用した顔付きは、個人的にはちょっとばかり見飽きてきた感を受けないではない。確かに「マツダであること」は認識しやすいが、その一方で遠目ではアテンザやデミオといった隣りあう兄弟車との識別を逆に難しくしている印象も否めない。メルセデスやBMWもアイデンティティの表現には熱心だが、それでも「見分けがつきにくい」という声が起きないように"ポジションが隣りになる兄弟"同士の顔付きは明確に変えるのが最近のやり方だ。今後生まれてくるニューモデルのフロントマスクが予め予測出来てしまうというのもちょっと興醒めに思う。マツダ車の"五角形戦略"はそろそろ一考をすべき時期にに差し掛かっているのではないだろうか…。

スポーティなインテリアと実用性の高いユーティリティー

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インテリアのテザインもなかなかスポーティだ。丸型メーターや3スポーク・ステアリングホイールの採用にそんなイメージを感じることが出来る。ただし、ダッシュボードや樹脂パーツの表面質感は少々物足りない。このあたりは、ライバルに対して今でもマツダ車の弱点と指摘をしたくなってしまう。

居住スペースは、大人4人にとって十分なものだ。日本と共に海外マーケットでの量販も念頭に開発されたモデルだけに、ハッチバックのラゲッジスペース、セダンのトランクスペースも共に外観から察する以上のボリュームがある。特に、シートバックを前倒しするだけで生まれるハッチバック・モデルのほぼスクエアなラゲッジスペースは「広大」という表現を使いたくなるほど。ヨーロッパでは、こうしたユーティリティ性の優劣が日本以上に評価されるのである。

日本市場で注目の”3ナンバーの小型車”

エンジン試乗

走りのテイストは最近のマツダ車に共通する軽快なフットワークが印象に残るものだった。ただし、ことハンドリング面から述べるのであれば、そうした好印象は3種類用意されるエンジンのうちの"小さいユニット"を積んだモデルほど顕著であったことを付け加えておきたい。アクセラの特徴のひとつは2・3リッターという大きめエンジンを積んだモデルが用意されること。確かにその「どこから踏んでもトルクフルに加速出来ること」は魅力的ではある。が、加速面のみならず全体的なバランス感からすると、そこではやはりちょっと頭デッカチな印象が否めない。その点、1・5リッター・モデルは確かに走りのシーンによっては非力さも感じるが、軽やかな走り味という点ではむしろシリーズ中で最も好感触を味わわせてもくれる。ただし、4人乗りでの高速走行や夏場のエアコンの使用を考えるとやはり中間の2リッター・モデルが最もオススメということになりそう。"3ナンバーの小型車"が果たして日本でどのように受け入れられて行くのか、も注目の1台である。

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河村 康彦
筆者河村 康彦

1960年東京生まれ。工学院大学機械工学科卒。モーターファン(三栄書房)の編集者を経て、1985年よりフリーランスのモータージャーナリストとして活動を開始し、現在に至る。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員、ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー選考委員、インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤー選考委員 などを歴任。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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