ランドローバー 新型レンジローバー海外試乗レポート/飯田裕子(2/3)
- 筆者: 飯田 裕子
一見して分かるシルエットを保ちつつ、新しさが感じられるデザイン
エクステリアデザインはどの角度から見てもレンジローバーとわかるシルエットやデザイン要素を保持しつつも、ボディの隅々に至るまで新しさが感じられる。「このニューモデルで目指したのは、従来からの独自のスピリットを保ちつつ、同時にレンジローバーの伝統的なデザイン要素にモダンな解釈を駆使することでした」とはランドローバーのデザイン・ディレクター、ジュリー・マクバガン氏。
例えばフロントマスクの印象しかり。車幅感覚を掴みやすくするためのボンネットの両サイドの盛り上がりと、それを含むボンネットや、ピラーを黒くし、ウィンドの明るさを抑え、まるでルーフが浮いて見える“フローティング・ルーフ”や、サイド・フェンダーベントなどはレンジローバーの本質的なスピリットを表現している。
一方で空気抵抗を下げるためにAピラーの傾斜角も増し、グリルの流線形を強め、フェンダーに曲がり込むフロントライトは、LEDの光線が4代目レンジローバーとしての新たな表情を生み出している。
精度が高められ、シンプルさが強まったインテリア
シンプルな印象を強めたインテリアには、レンジローバーらしさの継承とともに期待通りの新しさが感じられる。
水平なインストルメントパネルから垂直に降りるセンタースタックの構成は変わらないが、大型液晶パネルの採用によって運転席周辺のスイッチ類が何とこれまでの半数に減っているという。
ATのシフトレバーは最新のジャガー・モデルにも採用されるダイヤル式を採用。走行に関わる操作はダイヤルやボタンで行うが、それ以外はタッチスクリーン(液晶パネル)上で行う。おかげでシンプルかつクリーンな印象が強まり、幅の広いセンタースタックの力強さも強調されていた。
室内スペースについては、ホイールベースを40㎜拡張し、特に後席の足元を120㎜、ヒザまわりを50㎜広げ、快適さが増している。さらに乗り降り時には車高が上下するアクセスモードが女性にも優しい。新型では50㎜ほど車高が下がるがこれは現行モデルに対し100㎜も低くなったことになるそうだ。
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