【清水草一試乗記】このクルマ、乗ればわかるさ!!vol.3 新旧ハイブリッドカー超絶徹底比較(2/4)
- 筆者: 清水 草一
- カメラマン:村西一海
現行プリウスの奥深さ
ではまず、現行プリウスから解説しよう。
プリウスは、ガソリンエンジンと電気モーターの受け持ち比率が5:5に近い、ハイブリッドカーのサラブレッドだ。初代プリウスは、この比率が2:1程度でガソリンエンジンがまさっていたが、現行はほぼ5:5。これによって、海より深いハイブリッド・ワールドが開けている。
プリウスのエコランテクを簡単に解説しよう。発進時は、低速トルクが極太の電気モーターになるべくやらせるべし。つまり、電気モーターだけで発進し、可能な限りそれで速度を上げる。ここまではアクセルは抑えめだ。
エンジンが始動したら、ある程度アクセルを開いて、ススッと加速してやる。ガソリンエンジンは、アクセル開度がある程度大きい方がポンピングロスが少なく、エネルギー効率がいいからだ。
で、狙った速度に達したら、次の信号まで可能なかぎり惰性で走る(エンジンは停止)。この惰性にも、超絶微妙なアクセル開度により、「モーターでじわっと加速or速度維持」「ニュートラル状態で完全惰性」「完全オフで回生ブレーキを効かせつつのゆるやかな減速」の3種類あるので、それを状況に合わせてうまく使い分ける。どや? 深いやろ!?
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