V40・Aクラス・1シリーズを徹底比較 -300万円で本格輸入車ライフを満喫できる最新5ドアハッチ-(3/4)

V40・Aクラス・1シリーズを徹底比較 -300万円で本格輸入車ライフを満喫できる最新5ドアハッチ-
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内装のデザインも先進的、低速域の衝突回避を支援する機能も装着

インパネは立体的な造形で新鮮味を持たせた。造り込みも上質。空調スイッチが収まるインパネ中央の下側は、操作パネルが薄型で奥には収納スペースがある。視覚的にもオシャレに仕上げた。

メーターの表示は「エレガンス/エコ/パフォーマンス」という3つのテーマで切り替えが可能。「パフォーマンス」では通常はアナログ風に表示される速度計がエンジン回転計に変わり、速度は数字で示される。

フロントシートの座り心地は硬めで少しスポーティー。サイズにも余裕を持たせ、しっかりと体を支える。

リアシートは意外にバックレストが立っている。背筋を伸ばしてキチンと座れば良いが、若干寝かせたいと感じた。座り心地は前側と同じく硬めだがボリューム感は十分。身長170cmの大人4名が乗車して、リアシートに座る同乗者の膝先空間は握りコブシ1つ半とやや少ない。それでも足がフロントシートの下に収まり、さほど窮屈ではない。頭上は握りコブシ半分程度。天井が後方に向けて下降し、バックレストの角度を立てたから、頭上の余裕が減った。

装備はライバル2車と同様に充実。特に注目されるのは低速域の衝突回避を可能とするシティセーフティが標準装着されること。赤外線レーザーセンサーを採用し、時速50km以下における追突事故などを回避する。

20万円のセーフティパッケージを加えると、安心感は大幅に向上。ミリ波レーダーとデジタルカメラが追加される。レーダーは遠方まで監視して、カメラは歩行者などの対象物を識別。さらに側方や後方の車両接近も知らせ、ハイ&ロービームの自動切り替えも行う。全車速追従型のクルーズコントロール機能も備わるから、セーフティパッケージはぜひ装着したい。

内装は若者向けの雰囲気だがシートの座り心地は快適で長距離移動に対応

インパネのデザインは、基本的にはCクラスなどに準じたレイアウト。中央部分を見ると、カーナビやオーディオの操作パネルの下側に空調スイッチを配置した。それでもエアコンの吹き出し口を丸型にするなど、やや軽快な若年層向けのイメージに仕上げている。

フロントシートは体が少し沈んだ部分でしっかりと支えるタイプ。バックレストの下側が硬めに仕上げられ、着座位置を安定させやすい。座面やバックレストのサイズにも余裕を持たせた。

リアシートはフロント側とは逆に体が座面に沈みにくく、柔軟性がもう少し欲しいと感じる。座面の奥行寸法も短めだ。身長170cmの大人4名が乗車して、リアシートに座る同乗者の膝先空間は握りコブシ2つ弱。フロントシートの下側に足が収まるので、窮屈には感じない。天井が低めだから、頭上の余裕は握りコブシ半分程度だ。

装備はひととおり標準装着され、横滑り防止装置やサイド&ウインドーエアバッグなどもセットされる。カーナビはほかの車種と同様にオプション設定だ。

安全装備としては、ミリ波レーダーを使った衝突警告機能のCPAを全車に標準装着。自動ブレーキの機能はないが、ドライバーに警報を発し、制動に移った時には制動力の支援を行う。

さらに17万円のセーフティパッケージを加えると、時速30km以上で走行中、斜め後方を走る車両に気付かずにウインカーを作動させると注意を促したり、車間距離を自動調節できるクルーズコントロールの機能も加わる。積極的な危険回避の操作を行うのはドライバーという考え方をベースに置きながら、安全支援の機能を充実させた。

引き締まり感を伴う運転席の仕上げなど、コンパクトでもBMWらしさが濃厚に漂う

1シリーズのインパネは、上級モデルと同様、水平基調のデザインに仕上げている。エンジンを縦置きに搭載した後輪駆動車らしく、ATレバーが収まるフロントシートの中央部は大きく盛り上がり、引き締まり感がある。

ライバル2車に比べてフロントウインドーが近い印象だが、角度を立てたので圧迫感は抱きにくい。

フロントシートは適度に体が沈んだ部分で、しっかりと支えるタイプ。バックレストは高さが十分に確保され、体が包み込まれた印象になる。腰の近辺は硬めに仕上げられ、長距離移動時も快適。ゆったりとリラックスできる雰囲気は乏しく、好みは分かれると思うが、車両との一体感を得やすく正確な運転操作が行える。

リアシートは床と座面の間隔が不足気味。腰が少し落ち込み、座面に体が沈み込みにくいので、大腿部のサポート性も少し甘い。身長170cmの大人4名が乗車して、リアシートに座る乗員の膝先空間は握りコブシ1つ半。それでもフロントシートの下側に足が収まるので窮屈ではない。また、着座位置が低めになる半面、頭上の余裕は握りコブシ1つ弱が確保されて圧迫感を抑えた。

装備はほかの車種と同様、ひととおり標準装着される。安全装備としては、車線逸脱と前車接近警告機能を設定。自動ブレーキは作動しないが注意喚起を行う。オプション価格は7万3000円。ブレーキ機能付きのクルーズコントロール(4万円)、iドライブナビゲーションパッケージ(25~27万円)とのセットで装着できる。危険を回避する操作はドライバーに委ねているが、注意を促す効果は十分に期待できる。

インパネなど内装のデザインは、3車ともに各ブランドの個性を反映させた。V40については、従来型のボルボが保守的なイメージだったのに対し、先進的な印象に仕上げている。

Aクラスと1シリーズでは、ATレバーの操作性に注意したい。慣れの範囲に収まるが、短いレバーで操作する。

フロントシートは3車ともに快適。いずれもセダンに比べてスポーティーな雰囲気があり、特に1シリーズは後輪駆動車のレイアウトを反映させ、引き締まり感のある運転席となっている。

リアシートはいずれの車種も少し窮屈。ボディがコンパクトだから仕方ないが、ドライバーと助手席の乗員を優先させた。それでもリアシートに座る同乗者の足がフロントシートの下側に収まる工夫は見られ、ファミリーカーとして使っても支障はない。

横滑り防止装置やエアバッグといった安全装備は3車ともに充実。輸入車を選ぶ価値を感じさせる。衝突回避の支援機能は、いずれも標準装着、あるいはオプションとして用意されるが、車両を完全に停止させる機能があるのはV40のみ。そのほかは警報や制動後のブレーキアシストにとどめ、危険を回避する操作はドライバーに任せている。

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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