トヨタ アクア マイナーチェンジ(2014年12月)新型車解説/渡辺陽一郎(1/2)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
これまでも燃費向上など、数々の改良が図られてきたトヨタ アクア
小型&普通車のベストセラーとして、揺るぎないポジションを守っているのが「トヨタ アクア」だ。
今はクルマの売れ行きが全般的に低調で、1ヶ月に6千台以上を売れば人気車の部類に入る。小型&普通車の販売ランキングなら、月販6千台で「トップ10入り」も可能だ。このような状況で、アクアは1ヶ月に1万5千~2万台も販売されている。ちなみにアクアの2014年1~11月の累計販売台数は約21万7千台。小型&普通車のトップであり、軽自動車のタントとほぼ同じ台数である。
昨今は軽自動車に人気が集中しつつあるが、アクアの売れ行きは好調に推移。アクアが好調に売れる背景には、複数の理由がある。
まずは「燃費性能」が世界的にもナンバーワンの水準にあること。JC08モード燃費は「37km/L」で、マイナーチェンジを行った2014年12月8日の時点では、日本車の燃費ナンバーワンである。
そして直列4気筒の1.5リッターエンジンをベースにしたハイブリッドは、低燃費でありながら「動力性能」も高い。低重心のボディと相まって、機敏な運転感覚を楽しめる。ボディが5ナンバーサイズに収まるから、混雑した街中でも運転がしやすい。
「価格」も割安で、売れ筋グレードは200万円以下に収まって購入しやすい。加えて取り扱いディーラーは、トヨタ店/トヨペット店/トヨタカローラ店/ネッツトヨタ店とトヨタの全系列にわたり、全国の「約4,900店舗」で購入できる。このほかアクアはカーリースの条件が良く、「法人需要」も旺盛だ。レンタカーに多く使われていることなども、販売が好調な理由に挙げられる。
アクア マイチェンによりフロントマスクが精悍なイメージに
そして2014年12月8日に、改めてマイナーチェンジが図られた。このマイナーチェンジでは、別項で触れている「X-URBAN」を設定したほか、内外装のデザインにも変更を加えた。
まずは外観だが、フロントバンパーの造形を刷新。LEDヘッドランプは、1灯の光源でロー/ハイビームの切り替えを可能にする「バイ・ビーム」に変えている。これらの相乗効果により、フロントマスクは精悍なイメージに仕上がった。
リアのコンビネーションランプ(テールランプ)は、縦基調のデザインに改められ、5ナンバー車でありながらワイド感を強調している。ターンシグナルにはメッキの装飾を施し、後ろ姿の質感も高めた。
フロントフェンダーの後部にエアアウトレットを追加することで、空力特性を向上させたことも注目される。
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