【国産派vs外車派】「レクサスLC」vs はんなりとラグジュアリーな「BMW 8シリーズ」|あえて選ぶ外車のススメ Vol.13

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あえて選ぶ外車のススメ。この企画では「国産車、じゃなくて輸入車」をテーマに、様々なカテゴリーの車種を比較検討します。第13回のテーマはグランドツーリングを堪能するならどっち。「レクサス LC500」と、「BMW M850i xDrive クーペ」を徹底比較してみます!

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目次[開く][閉じる]
  1. レクサスのフラッグシップクーペはFRの本質的な魅力を表現
  2. 様々なボディタイプやドライブトレインが魅力の8シリーズ
  3. ボディサイズは同じながら、効率の良いパワートレインの850
  4. 妙齢の女性と京都まで行くなら?

レクサスのフラッグシップクーペはFRの本質的な魅力を表現

レクサスのフラッグシップクーペ、LCは2017年に登場しました。レクサスのFRプラットフォームGA-Lや、マルチステージハイブリッドシステム、Direct Shift-10ATなど、最先端技術の採用に加え、徹底的な作り込みによって独創的なデザインや、すっきりと奥深い走りを実現しています。

コンセプトカーを基にしたデザイン

デザインは、2012年にデトロイトモーターショーで発表したコンセプトカーLF-LCのイメージをモチーフとしています。

低重心かつ低い全高とワイドな全幅でアグレッシブなスタンスを実現し、四隅のタイヤを強調するフェンダーが張り出した、抑揚ある立体構成でクーペとしての機敏さが表現されました。

さらに、各部位の表面は艶やかな曲面とシャープなラインで構成され、ラグジュアリークーペにふさわしいエレガントさを強調しています。

インテリアは、ドライビングの高揚感を演出するコックピット空間に。

乗員を包み込むおもてなしの助手席側の空間と融合し、艶やかさと先進的な機能性とを兼ね備えた独自のラグジュアリー性が表現されています。

その走りは、GA-Lプラットフォームの採用により“より鋭く、より優雅さ”を実現。慣性諸元の作りこみやボディの高剛性・軽量化に徹底的にこだわり、FR車が持つ本質的な魅力である優れた走りとデザインの実現に大きく寄与しているそうです。

パワートレインはV8 5.0LエンジンとDirectShift-10ATを組み合わせた自然吸気エンジンと、V型6気筒3.5Lエンジンと走行用モーターを併せ持つ、マルチステージハイブリッドシステムの2種類があります。

レクサス/LC
レクサス LCカタログを見る
新車価格:
1,400万円1,760万円
中古価格:
589万円2,195万円

様々なボディタイプやドライブトレインが魅力の8シリーズ

BMWは1960年代から美しいクーペを作り続けています。その最新型ともいえる8シリーズは2018年にデビューしました。低く伸びやかなシルエットに、美しいルーフライン。そして豊かな曲面を描くリヤフェンダーの造形が醸し出す優雅さと、官能的な個性が際立つデザインのラグジュアリークーペ。キドニーグリルはヘッドライトよりも低い位置に配され、BMWのスポーツモデルの定石を守っています。

8シリーズにはクーペ、カブリオレ、4ドアクーペともいえるグランクーペの3つのボディタイプが存在しているのも特徴といえるでしょう。

運転を妨げない位置にスイッチ類を配置

インテリアは乗員の視線が自然と前方へ向かい、高い走行性能への期待感を煽るようなデザインとなっています。

高い操作性を確保するために、スイッチ類は明確にグループ分けされ、運転を妨げない位置に分かりやすく配置。そしてシフトノブは透明度が非常に高いクリスタルで作られた、クラフテッドクリスタルフィニッシュを採用。その中には数字の「8」が浮かび上がる仕様となっています。

さて、パワートレインが豊富なことも8シリーズのポイントです。新開発された4.4リッターV型8気筒エンジンをはじめ、3リッター直列6気筒、そして、同じく3リッター直列6気筒のディーゼルエンジンもラインナップされています。

BMW/8シリーズ
BMW 8シリーズカタログを見る
新車価格:
1,358万円1,838万円
中古価格:
701.6万円1,362.3万円

ボディサイズは同じながら、効率の良いパワートレインの850

せっかくの大型クーペですから、LCはNAの5リッター、8シリーズはV型8気筒の850を選んで比較してみます。

「レクサス LC500」と「BMW M850i xDrive クーペ」

車種名

レクサス LC

BMW 8シリーズ

グレード名

LC500 L package

M850i xDrive クーペ

価格(消費税込み)

13,263,148円

17,540,000円

全長×全幅×全高

4770mm×1920mm×1345mm

1855mm×1900mm×1345mm

ホイールベース

2870mm

2820mm

乗車定員

4名

4名

車両重量

1960kg

1990kg

エンジン種類

V型8気筒

V型8気筒 ツインターボ

総排気量

4969cc

4394cc

エンジン最高出力

477kW(PS)/7100rpm

530kW(PS)/5500rpm

エンジン最大トルク

540Nm(kg・m)/4800rpm

750Nm(kg・m)/1800-4600rpm

使用燃料

無縁プレミアム

無縁プレミアム

駆動方式

FR

四輪駆動

トランスミッション

電子制御10速オートマチック

電子制御8速オートマチック

燃料消費率(JC08モード燃費)

7.8km/L

9.3km/L

この2社を比較するとボディサイズはほぼ同一。エンジン排気量は850の方が500ccほど小さいものの、ツインターボのおかげでパワー、トルクとも大幅にLCを上回っています。また、四輪駆動で8速ATとハンデが大きいものの、JC08モード燃費は2割近く850が上回っているので、非常に効率の良いパワートレインであることが伺われます。

妙齢の女性と京都まで行くなら?

今回この2台を選んだ時、実は裏テーマを勝手に設けていました。それは妙齢の女性と京都あたりまでドライブするとしたらどちらかというもの。そうすると豪奢でありながら快適性も大きく求められます。本物をわかっている女性ですからまやかしは禁物。そういった目でこの2台を見てみましょう。

どちらもエレガントすぎるデザイン

エクステリアデザインはどちらも魅力的でエレガントです。しかし、インテリアの印象は少々違ってくるのです。

LCのインテリア、特にメーター周りは非常に子供っぽく感じます。それは、ドライブモードの変更をメーターカウル左に突き出ているダイアルでの操作や、TFT液晶メーターもドライブモードをSport Sモードにすると、メーターがスライドしてその裏からもうひとつ液晶が出てくるなど、玩具っぽく感じてしまうのです。

また、スイッチ類をはじめとしたレイアウトも煩雑ですっきりとした印象はあまりありません。

一方の850は必要にして十分な情報が液晶画面に表示されており、またとても見やすいもの。前述のクリスタル製シフトレバーをはじめとした細かい作り込みも見事です。

走りでの勝因は2つ

続いて走らせた印象はどうでしょう。どちらも1000km以上にわたりテストした経験があるのですが、明らかに疲れが少ないのは850でした。

大きな要因は2つ。ひとつはシートの出来の良さです。長時間座り続けていると大概腰まわりがだるくなってくるものですがほとんどないのが850のシートでした。

また、直進安定性が高いのも疲れを減少させる大きな要因となっています。四輪駆動という特性もあるでしょうが、路面のわだちに取られずひたひたと距離を稼げる魅力があります。

一方のLCは高速において常にステアリングを微修正する必要があり、また、シートも2時間程度で腰がだるくなってしまいました。

そういったことを踏まえると、やはり850のキーを選びたくなります。午前中に都内を出れば、夕方遅くには京都に到着。ほとんど疲れなく、ゆっくりと懐石料理などを楽しむ余裕があるのですから。

[筆者:内田 俊一]

毎週火曜日は「あえて選ぶガイシャのススメ」

毎週火曜日は「国産車、じゃなくて輸入車」をテーマに、様々なカテゴリーの車種をご紹介しています。次回は5月5日火曜日の予定です! お楽しみに!

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内田 俊一
筆者内田 俊一

1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を生かしてデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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