スズキ スイフト、じゃなくて「ルノー トゥインゴ」|あえて選ぶ外車のススメ Vol.9

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あえて選ぶ外車のススメ。この企画では「国産車、じゃなくて輸入車」をテーマに、様々なカテゴリーの車種を比較検討します。第9回のテーマは素のコンパクトハッチバックをマニュアルで味わう対決。「スズキ スイフト」と、「ルノー トゥインゴ」を徹底比較してみます!

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目次[開く][閉じる]
  1. スイフト RSは欧州でも通用するしっかりとした走り
  2. パリの街中を駆け巡るルノー トゥインゴ
  3. 小さくてちょっと非力なルノー トゥインゴ
  4. 知的な遊びでルノー トゥインゴを楽しもう

スイフト RSは欧州でも通用するしっかりとした走り

その国のクルマの特徴を知るのに最も良い方法は、素の廉価なクルマと高級車を見ればよく分かるとはよく言われることです。まさにその通りで、スズキ スイフトは日本の良心が非常によく表れたクルマといえるでしょう。

スイフトは、個性的でスポーティなデザインに、しっかりしたハンドリングと高い走行性能。取り回しがしやすく、使い勝手の良さ等を特長としているンパクトカーのため、グローバルでも販売しています。

スズキ/スイフト
スズキ スイフトカタログを見る
新車価格:
172.7万円233.2万円
中古価格:
18万円392.8万円

現行のスイフトでは、軽量化と高剛性を両立させた新プラットフォーム“HEARTECT(ハーテクト)”の採用のほか、単眼カメラとレーザーレーダーによる衝突被害軽減システム、デュアルセンサーブレーキサポート(DSBS)を採用。周囲の状況に合わせて自動でハイビームとロービームを切り替えるハイビームアシスト機能も付加されています。

前走車との距離を一定に保つアダプティブクルーズコントロール(ACC)なども装備し、安全装備と運転をサポートする機能を充実させるなど、真面目なスズキの良心が表れているといえるでしょう。

欧州各国で走り込みや性能確認を実施し、運転する愉しさに磨きをかけた現行スイフト。

それをベースに、5速マニュアルが設定された1,2リッターのRSは、速度域の高い欧州の道路環境を想定した、フラットでしっかりとした乗り味と直進安定性を発揮しています。減衰力を硬めに設定し、上下動を抑えてボディコントロール性を向上させた、欧州チューニング ショックアブソーバーをはじめ、専用タイヤ、電動パワーステアリングも専用にチューニングされているのです。

パリの街中を駆け巡るルノー トゥインゴ

一方のトゥインゴは、ルノーとしては久々のリアエンジン・リア駆動(RR)。スマートとプラットフォームを共有し、その最大の特徴は何といっても最小回転半径でしょう。

その値は4.3mと驚くほど。例えばスズキアルトは4.6mなのでそれよりも小回りが効くということで実際に乗ってみると、思わず何度もぐるぐると回りたくなってしまうほどです。

実用面においてもトゥインゴとしては初めて5ドアを採用したことで、これまで以上に使いやすさが向上しています。

また、デザインも一目でトゥインゴと分かるようなもの。特にフロントマスクはルノーのデザインアイデンティティであるブラックグリルとそこに取り付けられたロザンジュ(ルノーの菱形のエンブレム)。折り目を思わせるプレスラインの入ったポリプロピレン製ボンネット、“目”を連想させる大きなヘッドライトで特徴づけられています。

さらに、5ドアモデルでありながら、リアドアのドアノブをサッシュに隠すことで、3ドアモデルのようなスタイリッシュな外観デザインとなりました。 偶然ながら、スイフトも同じようなリアドアのノブの処理となっている点がまた興味深いです。

そして今回取り上げるトゥインゴSは950kgという軽い車体を、5 速マニュアルトランスミッションを駆使して、活発に、思いのままに走らせドライブを楽しめる仕様ですので、まさに、パリの街中を元気いっぱい走り回っているトゥインゴそのものといってもいいでしょう。

アロイホイールではなくホイールカバーやワンタッチで倒れる助手席のリクライニングレバーなどは省かれていますが、安全運転支援システムなどはいずれのグレードとも共有していますので、その点は安心です。

ルノー/トゥインゴ
ルノー トゥインゴカタログを見る
新車価格:
250万円289万円
中古価格:
45万円286.3万円

小さくてちょっと非力なルノー トゥインゴ

ではスペックを比較してみましょう。

ルノー トゥインゴ S / スズキ スイフト 1.2 RS セーフティパッケージ装着車 主要スペック比較表

車種名

トゥインゴ

スイフト

グレード名

S

RS

価格(消費税込み)

179万円

171万7100円

乗車人数

4人

5人

全長×全幅×全高

3645mm×1650mm×1545mm

3840mm×1695mm×1500mm

ホイールベース

2490mm

2450mm

最小回転半径

4.3mm

4.8mm

車両重量

950kg

870kg

総排気量

997cc

1242cc

エンジン種類

直列 3気筒 DOHC

直列 4気筒 DOHC

エンジン最高出力

54kW(73PS)/6250rpm

67kW(91PS)/6000rpm

エンジン最大トルク

95Nm(9.7kg・m)/4000rpm

18Nm(12kg・m)/4400rpm

使用燃料

ハイオク

レギュラー

駆動方式

RR

FF

トランスミッション

5速MT

5速MT

タイヤサイズ

165/65R15

185/55R16

それらを眺めていると色々なことに気づかされます。

ボディサイズは若干トゥインゴの方が小さいものの、ホイールベースは逆に長い。これはRRにしたメリットでエンジンがないフロント部分を極力切り詰め、その分、ホイールベースを伸ばし、室内を広くしようという意図が見えてきます。

従って、室内空間はトゥインゴの方が広いことになります。最小回転半径もスイフト4.8mに対してトゥインゴは4.3mです。

また、パワー、トルクともスイフトが大きいうえに車重も80kgも軽い。つまり、きびきびとパワフルに走ることが出来るのはスイフトということになります。

そしてスイフトが5人乗りなのに対してトゥインゴは4人乗りという違いも見て取れます。

知的な遊びでルノー トゥインゴを楽しもう

さて、この2台でなぜトゥインゴをお勧めするか。その理由は大きく2つあります。

まずは見た目。これは好みの問題でもありますが、様々なこだわりが見てる個性的なトゥインゴは、読者の皆さんも共感していただけると思います。対してスイフトは、ビジネスライクにも感じる、シンプルなデザイン。

そしてもうひとつは、せっかくのマニュアルですから運転する楽しさを味わいたい。手ごろなパワーの方がその楽しさを感じることが実は度々あるのです。

パワーがあればそのままアクセルを踏み込むことで、ある程度の加速が得られます。しかし、手ごろなパワーですと、きちんとシフトダウンして走らせることが必要です。

都市部で気持ちよく交通の流れをリードするには、交通状況の先読みは必須。歩行者用の信号を見たり、先行車の動きを読んだり、常に周りの状況を把握しながらの的確な運転スキルが要求されます。

この読みがぴったり当たった時の快感。知的な遊びとも言って良いでしょう。その遊びをより楽しめるのがトゥインゴで、それは手ごろなパワー以外にボディサイズや小回り性にも現れています。だからこそ、パリの街中でのトゥインゴは皆元気なのです。

もちろんトゥインゴに乗ったからといって、東京タワーはエッフェル塔には見えないでしょう。でも、ちょっとだけ、パリの雰囲気を楽しめるかもしれません。

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[筆者:内田 俊一]

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内田 俊一
筆者内田 俊一

1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を生かしてデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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