今でもあるの!? 深夜のファミレスに集うカーマニアが密かに繰り広げる「くちプロレス」

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深夜のファミレス、窓から愛車、ドリンクバーにカー雑誌

筆者のようなアラフォー世代のクルマ好きにとって、若かりし頃の週末深夜のファミレスは格好の集合場所となっていた。それはもちろんクルマ談義、いわゆる「くちプロレス」を繰り広げるステージとしてである。

もちろん当時は(今も!?)お金に余裕があったわけではないので、ドリンクバーで何時間でも粘れるファミレスは格好の場所であり、愛車が見える窓際の席を陣取り、時には中古車情報誌、時にはチューニング系雑誌、またある時には新車カタログを持ち寄ったりしながら、あーでもないこーでもないと空が明るくなるまで取り留めのない話をし続けたのだ。

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くちプロレスは電脳戦に…? と思いきや意外とアナログだった

最近は「若者のクルマ離れ」なんて言葉も聞かれるように、そんな光景はすっかり見なくなってしまった…と思っているかもしれないが、実は全然そんなことはないのである。

それどころか現在の発達したSNSによって、それまでは接点のなかったようなクルマ好き同士が繋がりを持ち、年齢や地域、時には車種の壁まで飛び越えて終わることのない”くちプロレス”を繰り広げている。場所もファミレスだけでなく、深夜の高速道路のパーキングエリアが舞台となることもあり、その模様をSNSで見た者がさらに集まってくる、といった現象も生まれているほどなのだ。

そこに持ち寄るものも雑誌やカタログだけではなく、スマホを使って中古車サイトを閲覧して面白そうな個体を共有したり、通販サイトやオークションサイトでよさげな部品を物色したりと、楽しみ方もより多様化している。

現代ならではの混合戦?

そして、そこで見かける光景で最も当時と異なるのが年齢層だ。当時はほとんど同年代の仲間の集まりであり、先輩がいたとしても数年年上くらいのレベルだったハズ。しかし、今ではもしかすると親子ほどの年の差があるのでは? と思えるような人々も同じ話題で盛り上がっている姿を見ることができる。これも共通の話題で繋がることができるSNSの効果と言えるだろう(もちろん、妙に先輩風を吹かす人物は煙たがられるのは今も昔も変わらない)。

勝利のカギは90年代以前の知識

その一方で変わらない部分もある。それが各個人の情報量がものを言うということだ。今では前述したようにネットで多くの情報を取り出すことができる。しかし、インターネットが普及したのは1990年代後半以降であり、それ以前の情報は決して豊富ではないし、誤った情報源から拡散したものがまるで事実かのように複数のウェブサイトに掲載されているということも少なくない。そのため、やはり深夜の「くちプロレス」で勝利を収めるためには、脳内に詰め込まれた情報量がものをいうのである。とはいえ、何をもって勝利というのかは永遠に謎のままであるが……。

[筆者:小鮒 康一]

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小鮒 康一
筆者小鮒 康一

1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後に急転直下でフリーランスライターへ。国産旧車に造詣が深いが、実は現行車に関してもアンテナを張り続けている。また、過去に中古車販売店に勤務していた経験を活かし、中古車系の媒体でも活動中。最近では「モテない自動車マニア」の称号も獲得。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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