水素時代はすぐそこ!? 燃料電池バスで最新の水素事情を追った(2/4)
- 筆者: 中込 健太郎
- カメラマン:中込 健太郎
電気バスよりも親しみが沸く? 燃料電池バスで汐留から有明へ
続いていよいよ、燃料電池バスの試乗だ。
燃料電池バスは、動力自体はモーターによる推進力で進む。ふつうの電気自動車は充電した電気で走るが、燃料電池バスは水素を充填し、それを燃料電池で空気中の酸素と化学反応させることで電気を生み出してモーターを動かすという違いがある。燃料電池自体は動作音がするが、それはガソリンやディーゼルエンジンのようにはやかましくはなく、高周波の独特なもの。
しかし、バスほどの大型のものでも、その加速の俊敏さは相当なものだった。動作音がするといっても十分に静寂なので、市街地を走る路線バスにふさわしいといえる。また、高負荷の交通機関や運輸関係には、航続距離やルート、地形などによる影響も水素の充填量でカバーできるなど、未来の路線バスとしての資質があることを改めて体感できた。
さらにこの燃料電池バス、移動する発電装置として使うこともできる。人員の輸送だけでなく大容量の電源供給にも活用できるのは、万が一の災害の際に心強いといえる。
ちなみに今回試乗した燃料電池バスは東京都交通局の深川営業所に在籍する一台。まだまだ試作段階で重量がかなりかさむなどの関係で、運航路線が限定されているそうだ。それでも、舗装の凹凸の多い首都高速の高架の下も、フラットに、ゆったりとしたピッチングとともに走ってくれた。
大人も子供も、水素の正しい知識を「東京スイソミル」
燃料電池バスでまず向かったのは、東京都環境公社が運営する、水素に関しての正しい知識を学ぶことができる施設「東京スイソミル」。
水素の活用事例や水素で発生する現象を実際に見て、水素のいろはを学べるのがこの施設。その名称は「水素」を「見る」ということと、噛み砕くという「ミル」をかけているのだという。日常であまり意識することのない水素だけに、主に小中学生を対象とした内容ながら、大人も一緒に勉強できる施設だ。
昔理科で勉強したけど忘れてしまったという人はもちろん、日進月歩の新技術にキャッチアップすることもできる。子供と一緒に最新の水素事情を学ぶ姿勢は、大人にも求められるのかもしれない。
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