日本で買えない“世界のハイラックス”に試乗してみた!(1/3)

自動車評論家 渡辺 陽一郎が“世界中のハイラックス”に乗ってみた!

2017年9月に国内販売を復活させたトヨタのピックアップトラック「ハイラックス」は、180の国と地域で売られているという。国連に加盟しているのが193か国とされるから、地球上のどこに行ってもハイラックスが走っているわけだ。まさに世界的な実用車となっている。

そこで、色々なハイラックスを試乗&チェックしてみた。改めてハイラックスの実力を確認してみたい。

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欧州仕様(ダブルキャブ)編

まずはハイラックスの欧州仕様を試乗した。試乗車のボディは日本仕様と同様の4ドアダブルキャブで、エンジンも直列4気筒2.4リッターのクリーンディーゼルターボを搭載していた。

ただしトランスミッションは、日本仕様が6速ATのみとなるのに対して、欧州仕様の試乗車には6速MT(マニュアルトランスミッション)が装着されている。シフトパターンは左上がR(リバース/後退)だが、操作性に不満はない。シフトの感触は良く、操作感が曖昧だったり、ギアが入りにくい心配もない。クラッチペダルの踏み込み量も適度だ。

“ディーゼル+MT”ならではの楽しさ

試乗すると、クリーンディーゼルターボと6速MTの組み合わせにより、実用回転域における駆動力の高さを実感できた。6速ATでは、トルクコンバーターによってトルクが増幅されるが、6速MTでは直結されるからエンジンの性格が分かりやすい。

ディーゼルらしく低回転域で粘り強いため、発進直後に2速、3速と早めのシフトアップを行ってもスムーズに加速できる。この上限回転数を1500回転付近に抑えた運転感覚も面白い。「ディーゼル+MT」ならではの楽しさがある。

乗り心地が硬いのはホイールサイズの影響?

乗り心地は日本仕様よりも硬く感じた。高重心のボディで、欧州における高めの走行速度に合わせると、サスペンションの設定も硬くなる。舗装の粗い街中や悪路を走ると、上下に揺すられる印象が強い。

タイヤサイズは18インチ(265/60R18)だから、日本仕様に当てはめると、特別仕様車のZブラックラリーエディション(2019年2月19日に試乗記を掲載)と同じだ。

日本のカタロググレードは17インチ(265/65R17)だから、欧州仕様はホイールサイズがひとまわり大きい。硬めの乗り心地には、このタイヤサイズも影響していた。

欧州仕様は高速道路や峠向け

硬めの足まわりと18インチタイヤの組み合わせにより、操舵に対する反応は少し正確で、高速道路や峠道などにも向いている。

なお開発者によると、「タイ仕様には、足まわりが少し柔らかい仕様も用意されている」とのことだ。タイではピックアップトラックの税金が安いため、セダン的な需要もある。そこで乗り心地を重視したタイプも選べるようになっている。

日本で販売されるハイラックスは、価格が高くファッションとして使われることも多いため、ユーザーによっては快適性を重視する。同じように足まわりが柔軟に動く仕様があると良いだろう。

>>南アフリカ仕様(エクストラキャブ)編[次ページへ続く]

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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