日産が高級3列シートSUVコンセプト「インフィニティQX60 モノグラフ」発表|日本導入は未定

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アリアやフェアレディZなど新型車で盛り上がる日産が、今度は新型3列SUVのコンセプトカーを発表した。日本でも一定の人気を得そうな「インフィニティ QX60 モノグラフ」についてご紹介する。さらに、現在不足気味な日本の日産SUVラインナップについても改めて考察してみよう。

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  1. 日本の美的感覚を取り入れたQX60 Monograph
  2. 世界では日産のSUVが数多く存在する
  3. 日本のユーザに選択肢を! これからの日産に期待

日本の美的感覚を取り入れたQX60 Monograph

2020年9月25日に発表された「QX60 Monograph(モノグラフ)」は、日産の高級ブランドであるインフィニティ(日本未発売)「QX60」の後継車を示すコンセプトモデルだ。QX60はFFプラットフォームを用いた3列シートSUVで、インフィニティブランドではトップセラーモデルとなっている。

日産では、QX60 Monographが次期QX60のデザインを示唆するとともに、インフィニティが目指す新たなデザインの方向性をも指し示すものにもなっているという。

デザインのモチーフは折り紙や絹の着物

存在感満点のフロントグリルやエアインテークには、日本の折り紙に着想を得てデザインされたインナーメッシュを採用。そのほか、パノラマルーフの幾何学的なモチーフも、絹の着物のひだや日本の現代建築の構造からインスピレーションを受けたもの。さらに、日本独特の美的感覚である間(ま)の考え方を取り入れ、過剰な凹凸や装飾を施すことなく必要最小限の要素によって調和のとれたデザインが構成されている。

ここまで日本的な要素を取り入れているのなら、ぜひ日本にも導入してほしい!と考える方も多いと思うが、残念ながら日本導入については一切触れられていない。現時点ではインフィニティブランドの日本導入が行われていない点が大きいとはいえ、日産ブランドとしての導入にも期待したいところだ。

QX60 Monographは、横浜の日産グローバル本社ギャラリーと2020年北京モーターショーのインフィニティ・ブースで公開予定。早々に日本で見る機会が得られるのも貴重なことだ。こちらはぜひチェックしておきたい。横浜での展示は9月25日(金)から10月4日(日)までの予定。他にもインフィニティ車3台が展示予定なのでお見逃しなく。

なお新型QX60は、このあと2021年にも正式に発表される予定となっている。

世界では日産のSUVが数多く存在する

現在インフィニティには、QX50、QX60、QX80というサイズの異なるSUVがラインナップされるが、当然のことながら日本には未導入のモデルだ。また、インフィニティブランドではなく、日産ブランドで見ると、キックス、ローグスポーツ、ローグ、ムラーノ、パスファインダー、アルマダの6車種。インフィニティブランドと合わせると、なんと9車種ものSUVが揃っているのだ。これは率直に言ってうらやましい。さらに世界に目を向ければ、日本でコンパクトSUVというジャンルを切り開いたパイオニアの「ジューク」が、欧州やオーストラリアなどで販売されている。

一方、ホームであるはずの日本はというと、新型アリアの登場が予定されているとはいえ、現行のラインナップはキックスとエクストレイル2車種のみ。今回日本未発売(と思われる)モデルのコンセプトカーを、あえて日産の本社があるここ日本で発表してくれたことは嬉しいが、現状の日本市場は実に寂しい限りとなっている。

数多くの海外向けモデルの中でも、特に日本で知名度と人気のあるジュークとムラーノについては、ぜひまた日本で復活して欲しいところだ。

日本でコンパクトSUVジャンルを切り拓いたジューク

2019年9月に登場した2代目ジュークは、4210×1800×1595mmというサイズで、日本も販売されていた初代よりもやや大きい。パワートレインは、最高出力117馬力を発揮する1リッター3気筒ガソリン直噴ターボエンジンと、6速MTもしくはパドルシフト付き7速DCT(デュアルクラッチトランスミッション)という組み合せ。そして、プロパイロットを始めとする日産の先進運転支援技術も採用される。

全幅が1800mmとなるためキックスの1760mmよりも大きいが、全長は4210mmでキックス(4290mm)より短い。昨今、1800mmを超える車種が日本でも増えていることを考えれば、このまま販売しても十分人気を獲得できるのではないだろうか。

スタイリッシュなクーペスタイルSUVの先駆者ムラーノ

一方、北米や中国、ロシアなどで販売される現行型ムラーノ。パワートレインには、3.5リッターV6ガソリンエンジン(最大出力260馬力)に、エクストロニックCVTが組み合わされ、ボディサイズは全長約4897mm(192.8インチ)、全幅約1915mm(75.4インチ)、全高約1722mm(67.8インチ)となる。

デザインはVモーショングリルやブーメラン型のテールランプ、さらにフロントフェンダーから斜めに描かれたキャラクターラインが、躍動感とインパクトのある個性を演出。この現行型ムラーノも日本でウケそうなカッコいいデザインだ。

ただし、全幅が1900mmを超えるとなると、日本の道ではやや大きすぎる。日本専用のボディを被せるのは難しいかもしれないが、トヨタ 新型ハリアー並みの1850mm程度に収めることができれば、十分日本でも戦えるSUVになるだろう。

日本のユーザに選択肢を! これからの日産に期待

現在モデルチェンジ待ちのエクストレイルと並び、日本でラインナップされているのはコンパクトSUVのキックスだ。ハイブリッド「e-POWER」のみに割り切ったラインナップということもあり、価格は275万9900円からと、直接的なライバルであるトヨタ ヤリスクロスやライズ、ホンダ ヴェゼルなどと比較するとやや割高な印象が否めない。

また、日本で爆売れ中のトヨタ ハリアーに対抗出来るはずのムラーノも、販売現場からすると今すぐにも欲しいラインナップのはずだ。

ここはひとつ、キャラクターが立っているジュークやムラーノを復活させ、日本のユーザーに選択の幅を増やして欲しい。

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樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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