マツダ CX-5 試乗レポート/飯田裕子(1/3)
- 筆者:
- カメラマン:マツダ(株)/オートックワン編集部
「スカイアクティブテクノロジー」が本格採用された「CX-5」に先行試乗!
マツダが2007年から開発を進めてきた環境技術「スカイアクティブテクノロジー」。
“可能な技術を可能なモデルに採用する”という点で、6月には新開発の1.3Lエンジンを搭載するデミオを、9月には新開発の2Lエンジンに新開発の6ATを採用したアクセラを、それぞれマイナーチェンジに合わせて搭載してきた。
しかし、マツダが考えているのはボディやシャシーにいたるトータルコーディネイトだ。
その全てを本格採用する新世代モデルの第一弾が「CX-5」。
9月のフランクフルトモーターショーで初公開され、東京モーターショーでも公開予定のこのモデルを、プロトタイプながら試乗することができた。
試乗車は新開発2L直噴エンジンに6ATを組み合わせたFFと4WDのガソリン仕様に加え、欧州市場がメインと言われているディーゼル搭載モデルの、こちらも新開発の2.2L直噴ターボエンジンに6ATを組み合わせた4WD。
興味深いのは、ディーゼル搭載モデルにも右ハンドル仕様が用意されていたことだ。これは、マツダがディーゼル仕様のCX-5の日本導入を検討していることを匂わす試乗となった。
目的は「環境性能」と「走る歓び」の両立
CX-5の説明に入る前に、「スカイアクティブテクノロジー」について、ちょっとおさらいをしておくと・・・。
「スカイアクティブテクノロジー」はマツダが走行性能を妥協することなく、低燃費=環境性能の高いクルマを開発するために用いた技術たちの総称。その技術とは新開発のガソリンエンジンやディーゼルエンジン、トランスミッション、プラットフォームなどがベース技術となっている。
つまり、マツダは企業としての環境性能向上をハイブリッドやEVで高めるよりも、先ずは内燃機関やトランスミッションなどの効率改善やボディの軽量化などで行う戦略を立て、段階的な採用を行ってきたのだ。
例えばアクセラがフルモデルチェンジを行った際に採用したi-stop(アイドリングストップ機能)もステップの一つ。その後に登場するモデルにはi-stopが採用されている。
ちなみに、マツダはこの取り組みにより2015年には2008年比でグローバル平均燃費を30%改善する予定で、2020年までの予想図にはハイブリッドやEVもラインナップに加わる予定になっている。
が、あくまでもベースは内燃機関。その基礎固めを行ってきていると言っていいだろう。
軽量なボディは燃費にもハンドリングにも有利。新開発のエンジンには相応かつ高い排気効率が求められ、トランスミッションの効率も重要だ。そしてマツダらしくドライバーが運転しやすいクルマにすることがムダな操作を減らし、走る歓びも生む。
そんな考えのもとで出来上がりつつある(プロトタイプゆえ)のがCX-5のようだ。
この記事にコメントする