軽なのに白いナンバーが急増しているのはナゼ!?黄色には意外な理由が

軽自動車のナンバープレートが黄色いのは何のため?

全長3400m以下、全幅1480mm以下、全高2000mm以下、排気量660cc以下、定員 4名以下、貨物積載量350kg以下という日本独自の規格で存在している軽自動車。2017年度にはホンダ N-BOXが22万3449台を販売し、登録車を含む新車販売台数においてもナンバーワンになるほど売れに売れています。

そんな軽自動車の存在を一目で見分けることができたのがナンバープレート。古くは1975年以前まで存在していた小型番号標(小板ナンバー)や、それ以降に制定された黄色のナンバー(事業用は黒字に黄文字)で認識することが容易でした。

そもそも、軽自動車が普通車と異なるナンバーだったのには訳があり、かつて車検が義務付けられていなかったり、16歳から取得できた軽自動車免許が存在していたりと、普通車でないことを一目で見分けることができるようにという配慮でした。

高速道路でも軽自動車は最高速度が80km/hまでだったことも最近までありましたね。もちろん、現在でも一部有料道路などでは軽自動車料金が設定されているため、遠目から見てもすぐに判別できるように目立つ黄色が採用された経緯もあるようです。

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ラグビーワールドカップやオリンピック記念ナンバーは軽でも白ナンバーに

しかし、2017年2月13日受付開始、同年4月3日から順次交付となった2019年日本で開催されるラグビーワールドカップを記念した特別ナンバープレートや、2020年に開催される東京2020オリンピック・パラリンピックの記念ナンバープレートが出てからは様子が一変。

なんとこの図柄入りナンバープレートを申請すると、軽自動車でも白地に緑文字のナンバーが交付されることになったのです。

軽自動車コンプレックス?

軽自動車ユーザーの中には新規登録以外にもわざわざ白いナンバーを付けるために変更手続きを取る人も多く、あっという間に白いナンバーを装着した軽自動車が増殖。これには軽自動車に乗っているというコンプレックスを感じている人の多さを表すことともなりました。

軽自動車とはいえ、総額で200万円を軽く超える車種もあり、装備的にも性能的にもコンパクトカーに劣るどころか大幅に上回るものを持っている車種が存在しているにもかかわらず、です。

これには本人の感じる部分とは別に、軽自動車だからと煽ったり、幅寄せしたりと悪質な運転をするドライバーが未だに存在することも影響しているのかもしれません。甚だ残念なことではありますが…。

また、これにより、全国の料金所などで軽自動車と普通車の判別がつきにくくなる事案も当然発生。多くの車種はETCを装着しているとはいえ、なかにはETCに対応していない有料道路も存在しているため、混乱が生じているようです。特にダイハツ ミラジーノとミラジーノ1000なんて、結構なマニアでも遠目で見たら判断できませんからね…(一応軽自動車は分類番号の2桁目が8になりますが)。

地方版図柄入りナンバーが2018年10月から開始

2018年5月22日、2018年10月から交付開始となる”地方版図柄入りナンバープレート”のデザインの決定版が国土交通省から正式に発表され、第一弾となる全41地域のナンバープレートデザインが明らかとなりました。

こちらの図柄入りナンバーはそれまでのラグビープレートやオリンピックプレートとは異なり、ナンバーの周囲に黄色い枠が付くことに(ラグビー・オリンピック記念の事業用ナンバープレートは緑の枠が付いていた)。そのため、今までの記念プレートのように一目で判別ができないという事態は避けられる見込みとなっています。

逆に、どうしても軽自動車っぽいナンバーが嫌だという人は、ラグビープレートやオリンピックプレートを申請するしかありませんが、どちらも期間限定で、ラグビープレートは2020年1月一杯まで、オリンピックプレートは2020年11月一杯までとなっているので、お忘れなく。

記念プレートは何十年か経った後に、旧車のシングルナンバーのように価値のあるものとして認められる日がくるかもしれませんよ?

[TEXT:小鮒康一]

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小鮒 康一
筆者小鮒 康一

1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後に急転直下でフリーランスライターへ。国産旧車に造詣が深いが、実は現行車に関してもアンテナを張り続けている。また、過去に中古車販売店に勤務していた経験を活かし、中古車系の媒体でも活動中。最近では「モテない自動車マニア」の称号も獲得。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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