国産V8サルーン 徹底比較(3/4)

国産V8サルーン 徹底比較
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「L-finesse」が息づく高級感あるたたずまい

シフトフロントシート

インテリアもシンプルな中で高級感ある仕立てとなっており、樹脂パネルや木目パネルの質感も申し分ない。

スッキリとクリーンにレイアウトされたインパネは、中央にモニターを設置し、その周囲にわかりやすく操作系スイッチを配するなど、デザイン性と使い勝手の両立を図っている。

ドア内側にS字曲線を描くデザインを採り入れ、シャープなデザインのインパネと調和させているところも興味深い。

前席の居住空間は十分に広いスペースが確保されている。フロントシートのサイズはたっぷりとしたもので、各部のクリアランスも十分である。

一方、後席の居住性については、シートのヒップポイントを低くするとともに、シートバックの角度を寝かせ気味にして帳尻を合わせているようだ。それでも頭上空間をはじめ居住空間についてはそれほど広いわけではない。

また、各種快適装備のほとんどが標準装備されるのは、このクラスのクルマとしては当然かもしれないが、レクサスならではの「G-Link」が3年間無料で使える点は大きなアドバンテージだ。

ラゲッジスペースも、単独で見ると十分に広いように思われるが、今回の3台の中ではもっとも小さく、ボディサイズがほぼ同じフーガと比べてもかなり小さくなっている。 このあたりは、まもなく発売されるLSがあるので、GSはドライバーズカーという位置づけなのだろう。

シフトインパネステアリングリアシートトランク

新しさと高級感を両立しスペースも充実

インパネフロントシート

インパネ上段にカーナビのモニターとエアコン吹き出し口を設置し、中段を斜めにして操作系を配し、そして下段のパネルという構成となっている。木目パネルをドアトリムにも配したことで、統一感を与えるデザインとなっている。

デザイン的にも高級感と新しさを感じさせるもので、視認性、操作性にも優れる。それでいて、けっして奇をてらった印象はない。

カーナビのモニターが高い位置にあるので、デザイン的にも違和感なく、運転時の視線移動量が小さくなるところもいい。センターパネルに操作系を集中レイアウトし、使いやすくなっているが、カーナビの使い勝手がトヨタのものと比べると少々劣るのは否めない。

ATセレクターはストロークが短く、レバー自体もコンパクトなものとなっていて、小気味よく操作できる。

また、ヒップポイントに対しセンターコンソールが比較的高めの位置に設定されていることもあり、ドライビング空間としては、3台の中でもっともスポーティなものとなっている。 シートは前後とも大柄で、助手席にはオットマンも備わる。

リアシートは、クッションが長く、あまり角度がつけられていない。シートバックはけっこう寝かせ気味となっている。頭上のクリアランスや頭の斜め上の空間も十分に広い。頭の斜め後方に小窓が設定されていて、これがあることでより開放感が高まっている。

このように、後席の居住空間は、クルマ自体のサイズから想像するよりも大きく感じられるもので、後席に人が頻繁に乗ることも視野に入れていると思われる。ただし、前述のとおり後席での乗り心地が少々硬いのはネックだろう。

ラゲッジスペースは、GSに比べると、幅、奥行き、深さともフーガの圧勝となる。フーガが見るからにハイデッキとなっているのは、こういうところも考慮した結果なのだろう。

シフトオットマンメーターリアシートトランク

いたれりつくせりの使い勝手と高級感

インパネフロントシート

パッと見で一目瞭然の高級感があり、トヨタブランドのトップに位置するに相応しい雰囲気を備えている。

全体のデザインテイストは標準のクラウンに通じるもので、センターのモニターを基準に、水平基調のレイアウトとしている。それでいて、各部のパネルやレザーなど素材は差別化が図られており、木目パネルの質感も非常に高くなっているし、取材車両に装着されているプレミアムレザーは、なめし方が通常のレザーと異なるものであり、見た目の質感も触感も通常のレザーに比べてはるかに上質なものとなっている。

高価なクルマだけに、ほとんどの快適装備が標準で装着されており、プラスアルファのオプションをまったく付けなくても大丈夫なほどだ。 居住空間については、フロントシートはヒップポイントが高く、比較的アップライトポジションとなる。他の2台から乗り換えると、目線がかなり高い印象を受ける。

前席もさることながら、マジェスタでは後席の居住空間を重視していることは明らかで、ショーファードリブンとしての使い方にも十分に耐えうるスペースと快適性が確保されている。

シートは座面長、座面高ともサイズが大きく、シートバックのリクライニングも可能となっている。ヒップポイントがそれほど低いわけではないが、頭上空間は十分に広く、まったく圧迫感を感じさせない。

アームレストには各種快適装備を操作するためのスイッチ類が備わり、その奥には保冷庫まで装備されている。

ラゲッジルームは、長く設定されたリアオーバーハングの恩恵もあって、フラットな部分の広いスペースとなっている。トランクの開口部の面積が広く、大きな荷物の積み下ろしもしやすい。リモコン操作により電動で開くことができるのも特徴だ。

シフトインパネメーターリアシートトランク

内装・装備の総評

高級車らしく、装備内容はいずれも十分な内容を誇っているが、居住空間の雰囲気は違いがある。それぞれ開発コンセプトが異なるようで、それが実車に反映されている。GSは基本的に前席を重視した設定で、後席の居住空間やラゲッジスペースについては、少し小さめ。その点では、フーガのほうがドライバー重視のモデルでありながら、数値や視覚的なスペースの広さがある。マジェスタは、乗せてもらう人が至上の快適を味わえるといったところだろう。

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岡本 幸一郎
筆者岡本 幸一郎

ビデオ「ベストモータリング」の制作、雑誌編集者を経てモータージャーナリストに転身。新車誌、チューニングカー誌や各種専門誌にて原稿執筆の他、映像制作や携帯コンテンツなどのプロデュースまで各方面にて活動中。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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