アルピーヌ A110S海外試乗|期待を超えるコーナリングを魅せたトップエンドモデル(2/5)
- 筆者: 嶋田 智之
エンジニアは語る
スプリングやダンパーを最適化
具体的には、まずスプリング。レートはフロントが30Nmから46Nmへ、リアが60Nmから90Nmへ。+50%と、結構な締め上げっぷりだ。
データは教えてもらえなかったけど、それに合わせてもちろんダンパーも最適化しているし、ポリウレタン製のバンプストップも、その形状と硬さを変えているという。
中空のアンチロールバーは素材の厚みが2mmから3mmへと厚いモノとなり、直系もフロントが18.5mmから23mm、リアが19.5mmから23mmへと大幅に強化され、強度はおよそ2倍なのだとか。
スタビリティ重視だが、日常ユースも快適
車高は4mmダウン。タイヤはフロントが215、リアが245と10mm太い、この“S”のために専用開発されたミシュラン・パイロットスポーツ4。そしてスタビリティコントロールなどの電子制御系も、もちろんセッティング変更がなされているという。
それらが導き出すのは何か? という質問に対しては「スタビリティを重視したんだ。コーナーをより速く曲がれるようになってる。速くなってる分だけ、スライドしたときの対処がちょっと難しくなってるかもね。でも、普段の乗り心地はちゃんと確保してるよ」という言葉が返ってきた。…ホントだろうか?
見た目の違いはこんなところに
トリコロールがなくなった
ちなみに上記以外の代表的な変更点について触れておくなら、エクステリアではフロントとリアの“ALPINE”の文字と、フロントフェンダーの“A”のマーク(オプション)がブラックアウトされたものになったほか、リアピラーにあるフランスのトリコロールもカーボン地とオレンジ色のものへと置き換えられた。
ブレーキのキャリパーもオレンジに塗られたモノになり、標準仕様のホイールは“GTレース”と呼ばれる鋳造の専用品となった。頭が1.9kg軽くなるカーボンルーフ(オプション)も用意された。
オレンジでフレッシュな印象に
インテリアでは、スタンダードA110でブルーのステッチが入っていた部分とステアリングの12時のマーカーがオレンジに変わった。ルーフの裏側とサンバイザー、ドアの内張りにディナミカと呼ばれるバックスキン調の素材があしらわれた。
またペダル類とフットレストはアルミ製が標準となり、メーターナセルなどの室内のディテールがカーボン製となるなど軽量素材が多用されている。
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