アルピーヌ A110S海外試乗|期待を超えるコーナリングを魅せたトップエンドモデル(5/5)
- 筆者: 嶋田 智之
結局、さらに悩ましい存在となったアルピーヌ
走りの楽しさは、A110S
スタンダードなA110か、高性能版のA110Sか。
実際のところはA110でもピュアとリネージでホイールの幅が異なる(事実上はトレッドが僅かに変わる)からなのか、ごくごく微妙な違いを感じたことがあって、強いていうなら機敏なピュアに少し踏ん張るリネージ、というような印象だった。そこにA110Sが加わったのだから、A110選びはさらに悩ましいものになった気もしている。
それでもピュアとリネージはほとんど同じといえるからその違いは置いておくとして、A110かA110Sか、それは乗り手がアルピーヌA110というクルマに何を望むかによる。
サーキットやワインディングロードを走りたいからアルピーヌが欲しいという人は、断然、A110Sだろう。このコーナリングスピードの高さはそれだけで魅力だし、クルマを手の内に収めることができたなら、スタンダードA110のような後輪遊泳をキープして走る楽しさも満喫できるかも知れない。
小粋な街乗りなら、A110
けれど、ヒラリとしたフィールを堪能してスポーティに走ることも楽しみたいけど、日常的には小粋なベルリネット(※仏語でセダンの意)としてデートにも使いたいし、時にはグランツーリスモよろしくロングにも乗って出たいという人なら、断然、スタンダードA110だろう。
A110Sと較べたら低い速度域で後輪が流れてくれるから、ラップタイムじゃなくてクルマの動きを楽しみたい、という人にもこっち、かも知れない。
A110Sは価格の面から見たらラインナップ中の最上位モデルの位置に置かれたわけだけど、それは必ずしもこれがベストということじゃなくて、またちょっと違う個性を持ったアルピーヌが誕生したのだ、と考えるべきなのかもしれない。考えても悩ましいことに違いはないのだけど…。
日本でも先行予約は始まっている
予価は899万円~
最後に、日本への導入について触れておこう。すでに先行予約は始まっていて、予価はブラン・イリゼ・メタリック(青っぽい白のメタリック)とブルー・アルピーヌ・メタリック(アルピーヌの代表的なカラー)は899万円、グリトネール・マット(専用色のマットグレー)は939万円。
なお全てのクルマがカーボンルーフとなり、ホイールはボディカラーによって異なるかもしれない。
国内での正式発表は2019年11月後半のどこかになる予定だから、仕様の詳細はそこで明確になるだろうが、従来のA110がそうだったから、おそらく本国でいうところのフルオプションに近い仕様になるんじゃないかと思われる。
[筆者:嶋田 智之]
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