VW 新型ゴルフ ヴァリアント 試乗レポート/松下宏(1/2)
- 筆者: 松下 宏
- カメラマン:柳田由人
新型ヴァリアントはパッケージングも全く文句のないレベル
ゴルフ ヴァリアントは、かつてゴルフワゴンとして販売されていた。日本で発売されたのは1995年のゴルフ3をベースにしたモデルが最初で、2000年にゴルフ4をベースにしたモデルが登場し、2007年9月に発売されたゴルフ5系モデルの時代からゴルフ ヴァリアントと呼ばれるようになった。
ゴルフ5ベースのヴァリアントはわずか2年間という短命に終わり、2009年11月には早くもゴルフ6系のヴァリアントが登場してきた。旧型モデルからキャリーオーバーされた部分も多いので、100%フルモデルチェンジというよりマイナーチェンジとの中間的なモデルともいえる新型ヴァリアントだが、さまざまな部分で魅力的なクルマに仕上がっている。
ゴルフ6に準じた外観デザインを始め、高い静粛性、インテリア周りの質感向上などが新型ヴァリアントの特徴。ワゴンボディの使い勝手の良さは従来から定評があるところで、今回のモデルもパッケージングに関しては全く文句のないレベルに仕上がっている。
外観デザインは顔がはっきり変わったのが大きなポイント。ゴルフ5の時代にはワッペングリルと呼ぶ大きなメッキパーツを使ったフロントグリルを採用していたが、今回のヴァリアントの顔はゴルフ6とほぼ同じものに変更された。
新型ゴルフヴァリアントには3機種のエンジンが搭載され、3種類のグレードが設定されているが、外観デザインによって簡単にグレードを見分けることができる。それにはルーフレールとサイドドアのウインドー周りのモールを見ればよい。
ベースグレードのトレンドラインはこの両方の部分がブラックで仕上げられているのに対し、中間グレードのコンフォートラインは、ドア部分にメッキモールが使われ、スポーツラインではルーフレールもメッキになる。かなり分かりやすい設定だ。
3グレードは、グレード間の価格差もかなり大きいので、こうした違いが必要なのだろう。インテリア周りのデザインもゴルフ6に準じたものになり、質感が向上した。全体的にはゴルフらしい機能性が表現されたインテリアで、横方向のホールド性に優れたシートを始め、各種装備品やスイッチ類への操作性なども良く磨かれている。
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