トヨタ プリウス 試乗レポート/岡本幸一郎 編(2/2)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:原田 淳
新しいクルマの楽しみ方は「燃費」
オーリス譲りのプラットフォームを得たことで、安定性も操縦性も従来に比べて格段に向上している。また、軽快な走り味には、このクルマがハイブリッド車であることを忘れてしまうほど。ここまでくればハイブリッドカーとしてどうかというよりも、もはや走りのいい5ドアスポーツバックではないか。
ただし、運動性能とひきかえに、足まわりのストロークがやや渋く、乗り心地は固め。合格点の範囲ではあるのだが、もう少し動いてくれたほうが好ましく思う。それは15インチ仕様でも同様で、17インチ仕様に対して、予想したほど乗り心地が変わるわけでもない。しかも、ステアリングフィールや直進性なども含め、17インチ仕様のほうが好マッチングで、走りの進化した3代目プリウスの醍醐味をより深く持ち合わせている。多少の燃費低下には目をつむって、個人的には17インチ仕様を推したいと思う。
そして、排気量の拡大の影響が気になる燃費も、期待を裏切ることのない好数値を実体験することができた。試乗時に「推奨コース」と伝えられた、首都高速と一般道がほぼ半分ずつの約23kmのルートを、流れに遅れない程度にエコ走行したところ、帰着時に「29.9km/L」(15インチ仕様)を表示していたのである。
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