【解説】スバル「新型WRX S4」「新型WRX STI」新型車解説/マリオ高野(2/2)

【解説】スバル「新型WRX S4」「新型WRX STI」新型車解説/マリオ高野
スバル 新型(次期)WRX STI(米国仕様) スバル 新型(次期)WRX STI(米国仕様) スバル 新型(次期)WRX STI(米国仕様) スバル 新型(次期)WRX STI(米国仕様) スバル 新型(次期)WRX STI(米国仕様) スバル 新型(次期)WRX STI(米国仕様) スバル 新型(次期)WRX STI(米国仕様) スバル 新型(次期)WRX STI(米国仕様) スバル 新型(次期)WRX STI(米国仕様) スバル 新型(次期)WRX STI(米国仕様) スバル 新型(次期)WRX STI(米国仕様) 画像ギャラリーはこちら

新型WRXのグレードは「WRX S4」と「WRX STI」の2種類!

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国内で販売される新型WRXのグレードは「WRX S4」と「WRX STI」の2種類で、搭載されるエンジンも2種類。

基準となるモデルと、さらに突き詰めた硬派なモデルの2本立てという展開は初代から続く伝統でもあります。

おそらく「WRX S4」の中でも、標準車とハード版の2種類のグレードに分かれ、「WRX STI」にもコンペディションなスペックCが設定されるものと思われます。「WRX STI」のほうは、ホモロゲ取得の準備が進んでいるとの話も。

「WRX S4」は2リッターDITの新世代FA20(300馬力/40.8kg-m)で、ミッションはCVTのスポーツリニアトロニックのみ。

レヴォーグではサーキットや峠で全開アタックを続けると油温が上がりやすくなるという難点がありましたが、実用車のワゴンではない、生粋のスポーツモデルであるWRXでその点が改善されているのか気になるところです。

スバル 新型(次期)WRX STI(米国仕様)

「WRX STI」は同じ2リッターでも従来型のEJ20(308馬力/43.0kg-m)を搭載し、ミッションは6MTのみ。

この6速MTは、2代目インプレッサWRXの時代に誕生し、現行型WRX STI(GRB/GVB)にも搭載されるTY85系ではなく、昔ながらのTY75系(現在はフォレスター/インプレッサスポーツ/G4に搭載)の大改良版とのこと。

TY85系は剛性感と耐久性の高さ、TY75系は軽量コンパクトであることが強みなのですが、TY75系は長年(25年ほど)改良を重ねて、300馬力オーバーの出力にも耐えうる十分な強度を確保できたことが伺えます。

最新型のTY75ミッションについては、自分の愛車インプレッサG4(5MT)でその感触を日々味わっており、シフトの操作感については、他社の最新型の6MTと比べても遜色のない甘美な手応えが得られることを確認済みですが、正直、耐久性の面においては不安が残るので、その点については今後入念に取材します。

現状の欧米ユーザーの感想としては、MTミッションの性能やフィーリングの満足度はかなり高いものであるようです。

「WRX S4」のパワートレーンはレヴォーグの2.0GT系と基本的には同じで、センターデフはVTD-AWD。「WRX STI」はDCCD(ドライバーズコントロールセンターデフ)の組み合わせに。おそらくDCCDは「マルチモードDCCD」と呼ばれる進化型で、基本的には41対59の前後駆動力配分を自動、あるいは任意で変更できます。

WRX STIのスペックは従来と同じながら、「明らかに速くなっている」という噂も

スバル 新型(次期)WRX STI(米国仕様)

エンジンに関しては、「WRX S4」の2リッターDITがレヴォーグに搭載されるものと共通するのは納得がいくとして、「WRX STI」に搭載されるEJ20のスペックが、従来型と同じ数値(308馬力/43.0kg-m)であることに失望している人は多いことかと思います。

自分も、正直この数値をみてガッカリした一人ですが、開発関係者や試乗した人の話によると「明らかに従来型よりも速くなっている」との声が圧倒的で、従来型キャリーオーバーそのままではなく、改良が加えられていることは間違いありません。この最新型EJ20の全貌については、今少しお待ちください。

ちなみに、北米で売られる2.5リッターでは、スロットルレスポンスが大幅に高められておりますが、おそらくそれと同様のチューニングが施されているのでしょう。欧州仕様の2.5リッターは、ピークパワーを落としてトルク重視のセッティングとなっております。

スバル 新型(次期)WRX STI(米国仕様)

シャシーに関しては、レヴォーグをさらにハード方向に振ったものという解釈で間違いありませんが、やはり実際に乗った人の声を聞くと、基本的には実用ワゴンであるレヴォーグとは明らかに一線を画すピュアな運動性能に高められている模様です。

某世界的日本人ラリーストの試乗では、「ドリフトしてないのに、まるでドリフトしたようなブラックマーク、タイヤ跡が路面に残った」という驚異的な現象が見られたようで、現場のスタッフは度肝を抜かれたとか。四輪の接地性が著しく向上したことを雄弁に証明する現象です。

自分の予想では、「WRX STI」のほうは手応え重視の油圧式パワーアシストで、13.1対1というステアリングギア比を採用するクイックな仕様に。舵の効きは超クイックなのにリアは鉄壁の安定感を誇った、現行型WRX STI Type RAの未曾有なハンドリングをさらに進化させたものを想像すると鳥肌が勃ちます。

「WRX S4」は先代モデルに設定されたAT仕様車のA-Lineに相当するともいえます。A-Lineは追加されると想像以上の人気を博し、販売比率は過半数に迫るほど良く売れました。WRXシリーズでは初めてアイサイトが到着可能であることも注目されるので、新型では2ペダル比率がさらに伸びる可能性が高いですね。

スバル 新型(次期)WRX STI(米国仕様)
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タイヤについてはすでに公式発表されている通り、ダンロップのSPORT MAXX RTが装着されますが、もちろん新型WRX 専用チューニングが施されております。(WRX S4にはSPORT MAXX050 )

WRXといえば、初代から長年にわたりブリヂストンのポテンザが標準装着されてきましたが(海外仕様はダンロップも)、新型では日本仕様として初めてダンロップを採用。WRX STIが参戦しているニュルブルクリンク24時間レースではダンロップを装着していることでWRXに適したタイヤ開発が進み、市販車もその流れになったといわれておりますが、この部分についても今後入念に取材するつもりです。

新型WRXの開発をまとめたPGMは、古くはヴィヴィオRX-Rなどのスポーツモデルのシャシー設計に携わってきた高津益夫氏。

もちろん、過去のWRXシリーズの開発にも深く関わってきた人ですが、「WRXを愛して来られた歴代WRXオーナーの皆さまに、必ず感動していただけるクルマになっているのとの自信がありますので、ゼヒご期待ください!」 と力強く語っておられました。

守旧派WRXオーナー諸兄は、その言葉を信じて待ちましょう!(涙)

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マリオ 高野
筆者マリオ 高野

1973年大阪生まれ。免許取得後にクルマの楽しさに目覚め、ヴィヴィオとインプレッサWRXを立て続けに新車で購入。弱冠ハタチでクルマローン地獄に陥るも、クルマへの愛情や関心は深まるばかりとなり、ホンダの新車セールスマンや輸入車ディーラーでの車両回送員、ダイハツ期間工(アンダーボディ組立て)などを経験。2001年に自動車雑誌の編集部員を目指し上京。新車情報誌やアメ車雑誌の編集部員を経てフリーライターとなる。編集プロダクション「フォッケウルフ」での階級は「二等兵」。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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