New MINIコンバーチブル 海外試乗レポート(4/4)
- 筆者: 西川 淳
- カメラマン:ビー・エム・ダブリュー株式会社
実に違う景色や人生が見えてきそうだ
試乗会は厳寒積雪のオーストリアで開催された。オールウェイズ・オープンの精神を我々に体感させようという試み。
試乗車はクーパーSのコンバーチブル。まずはクローズドで走りだす。ソフトトップのオープンカーでは、オープン時よりもクローズド時にその剛性の弱さをみせがちだが、不快なノイズやバイブレーションの類はなく、とても快適。ソフトなスタッドレスタイヤのおかげもあっただろうが、助手席の声も“乗り心地がいいなあ”。静粛性も上々だ。
175psを発揮するだけあって、100キロの重量増もほとんど意に介さない。どころか、雪上ゆえ、右足に神経を集中させてのドライビングである。
トップを開けてみた。ルーフを開けると即座に、エアコンがコンバーチブルモードに転じて、望みの温度をキープしはじめる。シートヒーターの暖まり方も早い。サイドウィンドウを上げ、オプションのリアウィンドディフレクターを立てると、室内への風の巻き込みは極小(ただしタウンスピード走行時)。身長170cmで、わずかに頭上が冷たく感じる程度だった。
オープンの走りも上々だ。余計な力みがさらに抜けて、よりマイルドな走りをみせる。乗り心地も悪化しない。旧型のようなゴーカート感覚は多少薄れて、ライドフィールはフツウの乗用車風。
驚いたことに、オープンにすると迫力あるエグゾーストノートが聞こえてきた。風を感じるオープンにすると、運転が楽しくなるわけだ。こういうクルマに乗り換えれば、また違う景色や人生が見えてきそうである。
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