【6月27日更新!】ホンダ 新型アコードハイブリッド 新型車解説 -遂に燃費「30km/L」を実現した“新型アコードハイブリッド”!-(2/4)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
スポーティセダンからリラックス志向が強まった新型アコードハイブリッド
高効率の背景には、エンジンを発電用に使うことで得られた“自由度”もあるだろう。
エンジンが直接駆動する場合は走行状態によってエンジンの回り方が変わるが、新型アコードハイブリッドでは効率を優先できる。バッテリーの残量が減っている時は、動力性能がさほど必要とされなくても、効率の良い回転域でエンジンを回す。この余剰の発電をリチウムイオン電池に充電するわけだ。
総合的にいえば、先代アコードはスポーティセダンの性格が強かったが、新型アコードハイブリッドはリラックス感覚を強めた。操舵に対する反応は穏やかで、走行安定性のバランスは良いが、機敏に向きを変える印象は弱い。
新型アコードハイブリッドの内装は、インパネの中央部分を立体的に仕上げた。カーナビのスイッチは低めに備わるが、操作する時には上部のモニターを見ているので不都合はない。メーターもサイズが大きくて見やすい。
フロントシートは、座面とバックレストに余裕を持たせ、体が少し沈んだ部分でしっかりと支えるタイプ。先に述べたリラックス感覚が伴う運転感覚と合致する。
リアシートも広い。
身長170cmの大人4名が乗車して、リアシートに座る同乗者の膝先空間は握りコブシ2つ半。頭上にも1つ弱が収まり、大人4名が乗車して長距離ドライブを楽しめる。先代型や2世代前のアコードを使うユーザーが新型アコードハイブリッドのリアシートに座ったら、格段の違いに驚くことだろう。先代アコードのリアシートは足元空間が狭めで腰も落ち込み、3ナンバーセダンとしては窮屈だった。現行型は前後席に座る乗員同士の間隔を90mm拡大。着座姿勢も見直され、快適性が大幅に高まった。
新型アコードハイブリッドのおすすめグレードは、“LKAS”が装備された「EX」!
新型アコードハイブリッドのグレードは、ベーシックな「LX」(365万円)と上級の「EX」(390万円)の2グレードを設定。
基本的な装備はベーシックのLXでも充実しており、安全面では横滑り防止装置とサイド&カーテンエアバッグ、快適装備ではHDDナビ、運転席と助手席の電動調節機能、外装では17インチアルミホイールなどが標準装備されている。
そして、EXになると衝突軽減ブレーキ+Eプリテンショナー、車線維持支援システムのLKAS、車間距離を自動制御するクルーズコントロールのACC、さらに電動リアサンシェードや本革巻&木目調のステアリングホイールも備わる。
EXで向上する主要な機能は、ミリ波レーダーを使った衝突回避の支援。対向車と衝突の危険が生じた時は、ステアリングに微振動を与えて注意を促し、回避操作をする時には操舵力のアシストも行う。
LKASではカメラが車線を読み取り、コーナリング時には滑らかな走りを行えるように操舵を支援する。
車線逸脱の警報機能も備わる。LXとEXの価格差は25万円だが、リアサンシェードとステアリングホイールが合計6万円に価格換算されるから、実質19万円でこれらの安全装備が加わる。10.5万円で用意されるスバルのアイサイトよりは高めだが、ステアリング操作のアシストまで行うから、価格は妥当と考えて良い。ベストグレードはEXだ。
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