国産個性的コンパクトカー 徹底比較(4/4)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:島村栄二
乗り手を選ぶキャラクター
初代イストは、デビューするやヴィッツを上回る販売を見せた。その理由は、20万円程度の価格アップで、手に入れることのできる価値に大きな差があったからだろう。
そして新型イストが登場。当時と状況が変わり、初代イストの役割は、むしろオーリスやブレイドが受け持った。そこでイストをどうするか?、ということになったとき、初代イストも持っていたSUVテイストを、2代目では極端なほど強調した。さらに、イスト=若い男性のクルマというイメージ戦略も見られる。
クルマの素性としてはそつないのだが、内外装のデザインが尖ったため、クルマ側が乗り手を選ぶキャラクターとなったといえるか。
それもあって、新型イストの月販目標は2,000台(年内は3,000台)とのこと。ちょっと控えめな気もする数字ではあるが、やはり個性的なクルマであるゆえに導き出された数字なのだろう。
量産車でありながら、これほど思い切った内外装デザインを持つクルマを世に送り出せるのも、いまや日本ではトヨタぐらいのものかもしれない。
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