ボルボの名車が勢揃い! クルマだけでなく戦闘機も!?|ボルボ ミュージアムへ行ってみた(2/4)

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安全性の高いモデルを次々と発表

1953年、PV444にステーションワゴン「PV445デュエット」が追加されました。高級で快適なワゴン(ボルボ式に表記すると「エステート」)は、現在でもボルボの代名詞ですが、その先鞭をつけたのがこのデュエットだったと言えます。

1956年には「アマゾン」が登場しました。アマゾンはアメリカで大成功を収めたこと、ラリーでも好成績を収めたことでも知られています。

約20万台が生産されたPV444は、1958年にPV544に進化しました。PV544は世界初の3点式シートベルトを備えており、ボルボの安全への進んだ思想が伺えます。

さらに1959年、スポーツクーペ「P1800」(写真:左)を発表。それまでの実用性が高いボルボとは一線を画すスポーティなスタイルで、アメリカで大きな評判を獲得しました。かの英俳優の、ロジャー・ムーア氏が演じたアメリカのTVドラマで活躍したことでも話題に。

P1800にはのちにエステート(ワゴン)ボディの「1800ES」(写真:右)も登場しています。

■ボルボ アマゾン 144Sの試乗レポートはコチラ

“四角いボルボ”の始まりとなった140シリーズも

ボルボの進んだ安全設計は他のモデルにも順次採用され、「140シリーズ」(1966年)ではクラッシャブルゾーンを採用したボディ、前後ディスクブレーキ、パッドが貼られたインテリアなど安全対策を一層充実させていました。

140シリーズの角ばったボディはその後の「四角いボルボ」の印象を作りました。140シリーズは、1974年には進化版と言える240シリーズに発展。1990年代初頭まで生産され、息の長いモデルとなりました。

140/240シリーズにはサルーン以外にもエステート、2ドアセダン、直6搭載モデル(「164」「262C」「264」)などバリエーションも豊富に用意され、一時代を築きました。

展示車では、1970年代における安全なクルマの実験車「VESC」(1972年)にも注目です。当時からすでにバックカメラのアイデアが考えられていたことには驚かされました。

オランダでも生産されていたボルボ

ボルボはスウェーデンのメーカーですが、もう一つ、オランダ製ボルボの流れも存在しました。1972年、ボルボは、世界で初めてCVTを実用化した「DAF」をその傘下に収めています。そこで、DAF66という小型車をベースに、ボルボクオリティに仕上げた「ボルボ66」を1974年に発売。

2年後には、DAFが基本設計を終わらせていた小型車を、ボルボの名にふさわしいクルマに仕立て直して「343」(340シリーズ)と名付けて発表しています。

またオランダ製ボルボといえば、480クーペを忘れてはいけません。340とその上位版360シリーズを置き換えた440/460シリーズに用意されたスペシャリティで、1800ESを思わせるガラスハッチが特徴的でした。

1991年には三菱とオランダ政府との合弁企業「ネッドカー」が発足。2004年まで「S40」「V50」などの生産を続けています。オランダ製ボルボの時代はここで終わりを告げることになりました。

>>現代に続くボルボの基礎を作り上げた「850」シリーズ[次ページへ続く]

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遠藤 イヅル
筆者遠藤 イヅル

1971年生まれ。カーデザイン専門学校を卒業後、メーカー系レース部門にデザイナーとして在籍。その後会社員デザイナーとして働き、イラストレーター/ライターへ。とくに、本国では売れたのに日本ではほとんど見ることの出来ない実用車に興奮する。20年で所有した17台のうち、フランス車は11台。おふらんすかぶれ。おまけにディープな鉄ちゃん。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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