なぜパジェロはランドクルーザープラドに大敗したのか!? 最大の理由はパジェロが時代の流れに対応できなかった点に尽きる

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2019年に国内販売終了となった三菱 パジェロは、かつて月販販売台数1万台を売り上げるなど一時代を築いた名車であった。対して最大のライバルであるトヨタ ランドクルーザープラドは今なお絶好調のセールスを記録している。そこで気になるのがなぜパジェロはランドクルーザープラドに負けてしまったのか!? である。今回は2台の歴史を振り返るとともに、パジェロの行く末も考えていきたい。
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  1. ランドクルーザープラドはパジェロを意識して投入された後発モデルだった
  2. 初代パジェロはブランドイメージ、商品力ともにランドクルーザープラドに圧勝していた
  3. N-BOX並の大ヒットとなった2代目パジェロ! 一方のプラドは2代目モデルから乗用車要素が強まった仕上がりに
  4. ターニングポイントは3代目モデルにアリ! ランドクルーザープラドの商品力が大幅アップ
  5. 4代目モデルが運命を決定づけた! プラドブランドが確立され、パジェロの勢いは鈍化
  6. パジェロの敗因はニーズに答えられなかった点にあり! 復権を目指すならパジェロスポーツを国内導入すべき

ランドクルーザープラドはパジェロを意識して投入された後発モデルだった

高級本格SUVであるトヨタランドクルーザープラドは、もともと三菱 パジェロをターゲットに登場したモデルである。

しかしこの2台の運命はランドクルーザープラドが現行モデルの登場から12年が経っているうえ、400万円を超える高額車なのにも関わらず、今も月平均約3000台が売れる絶好調なセールスを記録している。

それに対し、パジェロは2019年に日本向けが。2020年には海外向けも生産終了とあまりに対照的だ。ここでは何がランドクルーザープラドとパジェロの運命を左右したのか? を、2台が歩んだ歴史を順序よく振り返りながら考えてみた。

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初代パジェロはブランドイメージ、商品力ともにランドクルーザープラドに圧勝していた

初代パジェロはもともとピックアップトラックをベースにした3ドアの本格SUVとして登場。

初代パジェロはパリ・ダカールラリーでの活躍によるブランドイメージ向上、4ドア車や3リッターV6エンジンの追加などで年々乗用車的なモデルになっていったこと。そしてバブル景気もあり、尻上がりに販売台数が伸びるという異例な形での成功を収めた。

対して初代ランドクルーザープラドは2004年まで日本で販売されたスパルタンなSUVである「ランドクルーザー70系」にあったワゴンを改良したモデル。端的に言えば、パジェロを意識して乗用SUVの方向に発展させたモデルとして登場。

しかし、元がランドクルーザー70だっただけに、初代と2代目パジェロにはいろいろな意味で及ばなかった。

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N-BOX並の大ヒットとなった2代目パジェロ! 一方のプラドは2代目モデルから乗用車要素が強まった仕上がりに

2代目パジェロは初代モデルの成功もあり、 (矛盾するようだが)フルタイム4WDでありながら2WDにもできるスーパーセレクト4WDの採用や、ワイドバリエーションとなる豊富なグレード体系を整えるなど、満を持して登場した。

乗用車的な部分をさらに発展させたことや、当時は街中でブーツを履くファッションのようにそれらしい使い方をしなくとも本格SUVに乗るのがブームになっていたのも追い風となった。とくに2代目パジェロの初期は平均300万円を超える高額車ながら、月間販売台数が1位になったこともあるほどの大成功を収めた。

1996年に登場した2代目ランドクルーザープラドは、ハイラックスサーフとの共用部分が増えたのに加え、乗用車的な要素も盛り込まれ始めた。

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2台を取り巻く環境が変わってきたのはこの頃からで、1990年代中盤以降1994年の初代RAV4、1995年の初代CR-V、1998年の初代ハリアーと、乗用車ベースのSUVが登場した時期でもある。

いろいろな意味で「これで十分、それ以外のメリットも多い」と判断するユーザーが多かったこともあり、パジェロやプラドのような本格SUV人気は下火となり始めたのだった。

ターニングポイントは3代目モデルにアリ! ランドクルーザープラドの商品力が大幅アップ

1999年にデビューした3代目パジェロは、キープコンセプトながら、ボディはラダーフレーム構造からモノコックボディにラダーフレームを溶接で加えたビルトインモノコックボディの採用。

これにより、5ドアのロングボディで約100kg軽量化されるなどの進化を果たした。

しかし、3代目パジェロはコンセプトやスタイルが、登場時から「新しいのに古さを感じる」というのも事実であった。

2002年登場のランドクルーザープラドは3代目モデルから、北米ではレクサスブランドでも展開がスタート。

それにより内外装や静粛性をはじめとした快適性など、現行モデルに通じる高級車としての要素にも注力されるようになった。特にモデルサイクル中盤にV6エンジンが、3.4リッターから新設計の4リッターになったモデルの魅力度には驚いた記憶がある。

4代目モデルが運命を決定づけた! プラドブランドが確立され、パジェロの勢いは鈍化

キープコンセプトかつ、機能面も多くがキャリーオーバーのフルモデルチェンジとなった4代目パジェロ(2006年登場)は、プラドに対し安い価格であったこと。

そしてランドクルーザープラドのショートボディが廃止されたのに対して、パジェロは3ドアモデルもラインアップしていた点。2008年にディーゼル車が復活したことくらいしか印象がないというのが率直なところだった。

4代目パジェロはモデルサイクルを通し販売は伸び悩み、冒頭に書いたようにパジェロは残念ながら4代目モデルで絶版となってしまったのだ。

パジェロの4代目モデル登場から遅れること3年後の2009年に登場した4代目ランドクルーザープラドは、キープコンセプトかつ機能面は多くがキャリーオーバーであった。

その意味では4代目パジェロと同様ながら、初期モデルの2.7リッターガソリンの素晴らしい乗り心地など、完成度やいいクルマ度が劇的に向上した。

2015年には4代目パジェロからは遅れたもののディーゼル車が復活し、ディーゼル車の復活もプラドが持つ「価格など、本格SUVながらギリギリ自分のものにできる価格」という魅力を後押ししたのもあり、尻上がりにブランドイメージと人気が向上し、今に至る。

パジェロの敗因はニーズに答えられなかった点にあり! 復権を目指すならパジェロスポーツを国内導入すべき

つまり、当初パジェロが圧勝していたにもかかわらず、ランドクルーザープラドに敗れた大きな理由は、ともに3代目モデル登場時にパジェロは時代に合ったコンセプトに変更できなかったことではないだろうか。

現在日本では絶版となったパジェロだが、まだ望みはあると思う。それはタイ国で生産され、日本を除く世界各国で販売されるプラドよりカジュアルなイメージの3列本格SUVとなるパジェロスポーツの存在だ。

パジェロスポーツはなかなかいいクルマのようなので、日本でも適価なら売れる可能性は十分あり、再びパジェロとプラドの戦いが見られる日を期待したい。

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【筆者:永田 恵一】

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永田 恵一
筆者永田 恵一

1979年生まれ。26歳の時に本サイトでも活躍する国沢光宏氏に弟子入り。3年間の修業期間後フリーランスのライターとして独立した。豊富なクルマの知識を武器に、自動車メディア業界には貴重な若手世代として活躍してきたが、気付けば中堅と呼ばれる年齢に突入中。愛車はGRヤリスと86、過去には日本自動車史上最初で最後と思われるV12エンジンを搭載した先代センチュリーを所有していたことも。記事一覧を見る

監修トクダ トオル (MOTA編集主幹)

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