日本版コンシューマレポート-スズキ MRワゴン ユーザー試乗レビュー-(4/4)
- 筆者: 桃田 健史
上記のグラフを見る限り、際立った特徴がない。
また「エンジンパワーが物足りなかった」33.3%という評価については、新型エンジンへの期待が大き過ぎたため、という要因がある。
本稿冒頭で紹介した「ワゴンRではなく、MRワゴンを試乗した理由」の回答で、エンジンへの期待から試乗した、との声がいくつかあった。
また、以下のグラフのように設問「試乗の前後でクルマのイメージが変わったか?」では、43.0%が「変わった」と答えた。そして、それらのほとんどがポジティブな印象だ。
そのなかでは「静かさ」についての好印象が多かった。
だが、同コメントのなかで、兵庫県のGONTAさんがワゴンRとのパワステ感覚の違いを指摘した。
これは筆者も同感だ。「MRワゴン」のハンドリングは、マッタリ系のセッティングだ。交差点で曲がる際に、思ったより多めにハンドルを切ることになる。
このハンドリング感覚は、「ソリオ」とも似ている。同連載「ソリオ」編でも指摘したが、スズキは「対ムーヴ」への意識が強い。あちら(=ムーヴ)はカッチリキビキビ、それに対して「MRワゴン」はまったりゆったり。
ただし、これがターボ車の「T」になると豹変する。パワステの操作感にクイック性が増す。そして、タイヤが通常モデルの145/80R13から155/65R14へと変わり、ショックアブソーバーなど足回りのセッティングも変わる。「T」は、他とは一線を画すグレードである。
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