【2023年】三菱 新型デリカミニ試乗|おすすめは価格207万4600円のターボ付き「Tプレミアム」! 納期は軽では長めの半年以上

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2023年1月13日に予約注文を開始した三菱 新型デリカミニは、2023年5月25日までの約4ヶ月の期間で累計受注台数が約1万6000台に達したと発表しました。

SUV風かつキャッチーなルックスに、スライドドアを備えたボディで優れた実用性を持つ新型デリカミニ。CMキャラクターの「デリ丸」にも人気が集まるなど、現在勢いに乗る新型デリカミニについて、カーライフ・ジャーナリストの渡辺陽一郎さんが実際に試乗して感じた走行性能や、おすすめグレードなど詳しく解説します。

目次[開く][閉じる]
  1. 新型デリカミニ、4か月間で受注台数約1万6000台を記録
  2. 三菱 新型デリカミニ売れ行き好調! CMキャラクターの「デリ丸」にも注目集まる!
  3. 実際に三菱 新型デリカミニに試乗した内容をお届け!
  4. 三菱 新型デリカミニの4WD性能
  5. 三菱 新型デリカミニの走行性能|乗り心地は軽自動車の中では快適な部類
  6. 三菱 新型デリカミニの内装・居住空間
  7. 三菱 新型デリカミニ、買うならどのグレードがお得??
  8. 三菱 新型デリカミニ、おすすめグレードはターボの「Tプレミアム」
  9. 三菱 新型デリカミニの現在の納期は「6〜8か月」

新型デリカミニ、4か月間で受注台数約1万6000台を記録

最近はレクサスの新型LBXや新型GXを含めて、新型車が活発に発表されていますが、受注の好調な車種では三菱 新型デリカミニが挙げられます。2023年1月13日に受注を開始して、5月25日までの累計台数が約1万6000台に達しました。

ちなみに三菱が2022年度(2022年4月から2023年3月)に国内で販売した新車は9万2113台です。軽自動車に限ると4万4383台でした。新型デリカミニは、4か月間の受注台数が1車種で約1万6000台なので、三菱車に占める販売比率は相当に高いです。

しかも新型デリカミニは、正確には三菱 eKクロススペースのマイナーチェンジ版です。車内の広さなど、基本的な機能に大きな変化はありません。

三菱 新型デリカミニ売れ行き好調! CMキャラクターの「デリ丸」にも注目集まる!

それなのに、なぜここまで売れ行きが増えたのでしょうか。開発者に尋ねると以下のように返答されました。

「新型デリカミニの受注が増えた一番の理由は、フロントマスクの変更でしょう。従来のeKクロススペースの顔立ちは、お父さんには好評でしたが、お母さんには威圧感が強いと受け取られました。そこでヤンチャな男の子をイメージさせる顔立ちに変えたら、受注が伸びたのです。CMキャラクターのデリ丸の効果も大きいでしょう」。

eKクロススペースのランプを縦に並べたフロントマスクは、デリカD:5に代表される今日の三菱の顔立ちでもあり、存在感が強いです。しかし幼い子供を持つファミリーが使う軽自動車とは、相性が良くなかったみたいです。

そこで男の子っぽい顔立ちに変えて、車名もデリカミニとしたら、馴染みやすさが強まって受注台数も急増しました。販売店などには「デリ丸のヌイグルミが欲しい」という意見も多く寄せられ、大急ぎで対応を進めているそうです。

そんな新型デリカミニのフロントマスクは、ヘッドライトを囲む半円形のランプがアクセントになりますが、これは車幅灯です。昼間も常に点灯するデイライトではないため、エンジンを始動して発進させた後、スイッチを入れる必要があります。これはデイライトにした方が、安全でカッコ良くなるため喜ばれるでしょう。この辺りは後々の改良に期待したいところです。

実際に三菱 新型デリカミニに試乗した内容をお届け!

ここからは新型デリカミニに試乗した模様をお届けします。試乗車のグレードは最上級のターボエンジンを搭載したTプレミアム4WDです。なお新型デリカミニの解説は、2023年1月13日、4月30日にも掲載したので、併せてご覧ください。

三菱 新型デリカミニの4WD性能

2WD4WD

全長

3,395mm

全幅

1,475mm

全高

1,800mm

1,830mm

ホイールベース

2,495mm

新型デリカミニはeKクロススペースの改良版ですが、4WDは機能を大幅に刷新しました。タイヤは4WD専用の15インチ(165/60R15)で、扁平率を60%にすることにより、外径を2WDに比べて拡大しています。試乗車に装着されていた銘柄は、ダンロップ・エナセーブEC300でした。

タイヤの変更に伴って、最低地上高(路面とボディの最も低い部分との間隔)もeKクロススペースに比べ160mmまで拡大され、悪路のデコボコを乗り越えやすいです。最低地上高の拡大で重心が高まり、足まわりのショックアブソーバーも変更されています(縮み側と伸び側ともに減衰力を最適化)。

三菱 新型デリカミニの走行性能|乗り心地は軽自動車の中では快適な部類

注目なのは乗り心地です。新型デリカミニは時速40km以下で路面の荒れた場所を走ると、細かなデコボコを伝えやすいですが、軽自動車の中では快適な部類です。4WDのタイヤの指定空気圧は、2WDに比べると10kPa(キロパスカル)高い250kPaですが、扁平率を60%にしたことで空気の充填量が増えました。そのために粗さのない乗り心地を得ています。

走行安定性については、開発者が「操舵に対する反応、後輪接地性、全体的な安定性、乗り心地など、綿密に設定した」と述べています。なぜなら新型デリカミニは、2WDでも天井が高く、4WDは最低地上高も拡大したために全高が1830mmに達するからです。この影響でカーブを曲がる時などは、ボディが大きめに傾きますが、新型デリカミニは挙動の変化が穏やかで不安を感じにくいです。

背の高い車種では、ステアリング操作に対する車両の反応を鈍めに抑えて後輪の接地性を高める場合もありますが、新型デリカミニは上手にボディ剛性を高めており曲がりにくさも感じません。前述の乗り心地を含めて、バランスよく仕上がっています。

エンジンはターボの装着により、低回転域から余裕があります。ノーマルエンジンに比べてアクセルペダルを深く踏む機会も減るため、ノイズも小さいです。このほか視界も良くて運転しやすいですが、4WDの最小回転半径は4.9mです。2WDの4.5〜4.8mに比べると少し大回りです。

三菱 新型デリカミニの内装・居住空間

新型デリカミニの居住空間は広くて前席は快適ですが、後席には注意したいです。床と座面の間隔が離れているため、座り心地に違和感があります。着座位置が高く、小柄な乗員が座りにくくなるため、座面長を短く抑えました。その結果、長身の乗員が座ると、大腿部のサポート不足が生じます。後席は着座位置を少し下げて、座面を伸ばし、柔軟性も増やすと快適になるでしょう。この辺りは今後の改良に期待したいところです。

三菱 新型デリカミニ、買うならどのグレードがお得??

グレードエンジン変速機駆動

方式

車両本体価格

(消費税込)

T

Premium

DOHC 12 バルブ

3気筒インタークーラー付

ターボチャージャー

(ハイブリッド)

CVT

2WD

2,074,600円

4WD

2,238,500円

T

2WD

1,881,000円

4WD

2,092,200円

G

Premium

DOHC 12 バルブ

3気筒

(ハイブリッド)

2WD

1,985,500円

4WD

2,149,400円

G

2WD

1,804,000円

4WD

2,105,200円

新型デリカミニを買う時は、まずノーマルエンジンとターボの選択を行います。ターボの価格は、ノーマルエンジンに比べて、GとTの比較では7万7000円、プレミアム同士では8万9100円高いです。プレミアムの場合、ターボは運転支援の制御などが異なるため、価格の上乗せが増えました。

それでもターボにはパドルシフトも加わり、価格差の大きなプレミアムでも、ターボの正味価格は7万5000円です。ターボは最大トルクがノーマルエンジンに比べると1.7倍に増えて、燃費数値の悪化は僅か8%ですから、効率がとても優れています。このターボが実質7万5000円で手に入るなら割安です。

次は駆動方式を選びます。4WDの価格は2WDに比べると、プレミアムの場合は16万3900円、GとTでは21万1200円高いです。GとTの場合、4WDにはアルミホイールも併せて装着されるため、価格差が拡大しました。その意味では、4WDはプレミアムが選びやすいです。新型デリカミニでは、前述の通り駆動方式によって運転感覚や乗り心地が変わるため、2WDと4WDを試乗してから判断すると良いでしょう。

最後はグレード選びです。装備を基準にすると、ベーシックなGとT、上級のGプレミアム/Tプレミアムに大別されます。2WDの場合、TとTプレミアムの価格差は19万3600円ですが、後者には運転支援機能のマイパイロット、マルチアラウンドモニター、デジタルルームミラー、アルミホイール(4WDはTにも標準装着)、後席にエアコンの冷気を送るリヤサーキュレーター、ステアリングヒーターなどが加わります。この装備の価格換算額は33万円に達しますが、価格差は前述の19万3600円ですから、Tプレミアムが約14万円買い得です。

三菱 新型デリカミニ、おすすめグレードはターボの「Tプレミアム」

結論をいえば、新型デリカミニのベストグレードは動力性能に余裕のあるターボのTプレミアムで、駆動方式はニーズに応じて選べば良いでしょう。Tプレミアムの価格は、2WDが207万4600円、4WDは223万8500円です。

一方、価格を徹底的に安く抑えるならGの2WDで、価格は180万4000円です。最も安価なグレードですが、衝突被害軽減ブレーキなどの安全装備は充実しており、内装も相応に上質です。ただし安価なGやTに、右側スライドドアやマルチアラウンドモニターなどのオプションを加える時は、これらを標準装着したGプレミアム/Tプレミアムも検討しましょう。買い得なプレミアムに比べると、オプション価格は割高になるからです。

三菱 新型デリカミニの現在の納期は「6〜8か月」

なお、販売店に新型デリカミニの納期を尋ねると「6〜8か月」と返答されました。小型/普通車には1年以上を要する車種もありますが、新型デリカミニも軽自動車の中では納期が長い方です。購入するなら商談はなるべく早めに始めましょう。

[筆者:渡辺 陽一郎/撮影:MOTA編集部]

三菱/デリカミニ
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新車価格:
180.4万円223.8万円
中古価格:
169.9万円337万円

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筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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