やっぱり味気ない? 車名が数字だけになってしまった理由は?(2/2)

  • 筆者: 永田 トモオ
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クルマのペットネームはもう流行らないのか?

「名は体を表す」ということわざの通り、車名、ペットネームには最初のイメージがついて回る。だから、マツダでいえばファミリアからアクセラのように、クルマが大きく変わる場合には、名前ごと変えねばならないことにもなる。国外に出せば、その名前が商標的に使えないこともままある。近年の例では、ミニ クロスオーバー。ドイツなどではカントリーマンだが、日本では商標を押さえられていたのでクロスオーバーになったという経緯がある。また、現地の言葉ではネガティブな表現になるような場合もあり、ペットネームが世界戦略車にとって不合理なところは多いのだ。

そこで、数字の車名での世界戦略に先鞭をつけたBMWだ。百の位がシリーズ名で、十の位と一の位で排気量を表す、独特な3桁表記を始めたのは1972年の5シリーズからだった。シンプルかつ車種情報も入ったこの表記法は、今でもクールでスタイリッシュだ。クルマ自体も素晴らしいが、数字が大きくなるほど高級・高性能になるBMWの車種体系は、分かりやすく憧れを抱きやすかった。

その一方で、最近のBMWは車種の幅が広がりすぎたことで、数字がそのまま排気量ではないクルマも増えてきた。数字の車名が、逆にクルマを窮屈なイメージにしているところもある気がする。

数字の車名は、合理的な分だけペットネームのような身近さは薄くなる。自動車マーケティングの本場、アメリカでは未だにペットネームが根強いし、そのペットネームを愛するオーナーもまだ多い。その一方、自動運転技術などの発達でクルマが交通システムにしっかり組み込まれるなら、クルマの名前は数字の方が断然使いやすい。だから、これからも数字の車名が増えていくのは間違いないだろう。しかし、クルマが個人の所有物で、運転をするオーナーがいる限り、ペットネームが消えることがないのも確かなことに違いない。

[筆者:永田 トモオ]

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筆者永田 トモオ
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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