新型CX-5の価格は310万円から? フルモデルチェンジでディーゼル廃止! 登場時期はいつ?
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:木村 博道/島村 栄二/堤 晋一/森山 良雄/茂呂 幸正
マツダの人気SUV「CX-5」の待望のフルモデルチェンジが近づいています。
最大の注目点はディーゼルが廃止され、新たに2種類のハイブリッド(マイルド/ストロング)の搭載が予想されることです。
気になる価格帯や登場時期、サイズ、燃費、デザインまで、最新情報をもとにカーライフ・ジャーナリストの渡辺 陽一郎さんが予想、解説します。
マツダ CX-5とは?
マツダ CX-5は、手頃なサイズ感や洗練されたデザイン、優れた走行性能で人気の高いクロスオーバーSUV(街乗りからアウトドアまで幅広く使える、乗用車に近い乗り心地を持つSUVの一種)です。マツダのグローバル販売を支える主力車種の一つとなっています。
2012年に登場した初代CX-5は、マツダ独自のデザインテーマ「魂動(こどう)」デザインなどが採用された最初のモデルです。初代以来、近年のマツダ車を象徴するモデルと言えます。
全長4500~4700mm以下のミドルサイズSUVのカテゴリーに属し、ファミリー層から走りを楽しみたい層まで幅広いユーザーに支持されています。
待望のフルモデルチェンジは2025年末から2026年初頭?
現行CX-5は2017年の登場から約8年が経過し、一般的なモデルチェンジ時期(6年程度)に入っていますが、今でも安定した人気を保っています。
しかし、ライバルとなる他のメーカーのSUVが新しい技術やデザインを取り入れて進化しているため、新鮮味が薄れてきたことも事実です。
そこで、待望の3代目となる新型CX-5の登場に大きな期待が寄せられています。フルモデルチェンジは2025年末から2026年初頭と予想されます。
新型CX-5のデザインとボディサイズ予想
新型CX-5の外観デザインは、現行CX-5の成功を踏襲し、洗練さを増す方向となりそうです。前輪駆動(FF)ながら、後輪駆動(FR)車のようにボンネットを長く見せ、高級感やスポーティさを感じさせる伸びやかなプロポーションは維持されるでしょう。
ヘッドランプなどのディテールは最新のマツダデザイン言語に沿って変更され、より表情豊かになる可能性があります。
新型CX-5のボディサイズは全長4600mm前後、全幅1850mm前後、全高1700mm前後と予想されます。現行CX-5(全長4575mm、全幅1845mm、全高1690mm)とほぼ同等です。
これは、上位モデルのCX-60(CX-5より一回り大きい上級SUV)やCX-80(CX-60をベースにした3列シートSUV)とのサイズ的な差別化を図るとともに、日本の道路環境での扱いやすさを維持するためと考えられます。
車種 | 全長 (mm) | 全幅 (mm) | 全高 (mm) |
---|---|---|---|
新型CX-5(予想) | 4600前後 | 1850前後 | 1700前後 |
現行CX-5 | 4575 | 1845 | 1690 |
CX-60 | 4740 | 1890 | 1685 |
CX-80 | 4990 | 1890 | 1705〜1710 |
新型CX-5の内装と室内空間予想
室内空間や荷室容量は、現行CX-5で定評があるため、新型CX-5でも同様に維持される見込みで、使い勝手の良さは健在でしょう。
新型CX-5の内装は、上級モデルであるCX-60のデザインや質感が参考にされ、より上質な空間となることが期待されます。特に上級グレードでは、満足度の高いインテリアとなりそうです。
新型CX-5のパワートレイン予想
新型CX-5で最も注目されるのがパワートレインです。
現行CX-5と新型CX-5(予想)のパワートレインの変更を対照表でまとめました。
種類 | 現行CX-5 | 新型CX-5(予想) |
---|---|---|
クリーンディーゼル | スカイアクティブD 2.2 | 廃止 |
ガソリン | スカイアクティブG 2.0 | e-スカイアクティブ G 2.5 |
スカイアクティブG 2.5 | ||
ストロングハイブリッド | なし | スカイアクティブZ 2.5 |
新型CX-5では、現行CX-5の主力エンジンである2.2Lクリーンディーゼルターボ「スカイアクティブD 2.2」が廃止される可能性が高いです。
これは、マツダが進めるエンジンラインナップ合理化の一環と考えられます。今後のディーゼルエンジンは、FRベースのCX-60やCX-80に搭載される縦置きの直列6気筒3.3L「スカイアクティブD 3.3」に集約される見通しです。
この大型の直列6気筒エンジンは、FFベースのプラットフォームを採用する新型CX-5には、エンジンルームのスペースやレイアウトの制約から搭載されないでしょう。
新型CX-5に新たに搭載されるのは、2.5Lガソリンエンジンに小型モーターとバッテリーを組み合わせたマイルドハイブリッドシステム「e-スカイアクティブ G 2.5」が有力とされています。
これにより、現行の2.0Lおよび2.5Lガソリンエンジンは、この新しいマイルドハイブリッドシステムに置き換わる形となります。マイルドハイブリッド化によりモーターアシストが加わることで、優れた動力性能と低燃費の両立が期待されます。
ストロングハイブリッドモデルが追加される可能性も
さらに、2027年ごろには、モーターのみでのEV走行も可能な強力なモーターとバッテリーが搭載されたストロングハイブリッドモデル(いわゆる通常のハイブリッド)の追加も計画されています。
新たに採用されるのは2.5Lのハイブリッドエンジン「スカイアクティブZ」で、低燃費と十分なパワーを両立させることが期待されています。
スカイアクティブZは、MAZDA3などに搭載されていた「スカイアクティブX」で培われた希薄燃焼技術※を進化させ、EGR(排出ガスの再循環)を積極的に活用した新しいエンジンです。
また、スカイアクティブXで課題となったコスト面も機能をシンプルにすることで改善し、ストロングハイブリッド搭載による価格上昇を抑える狙いもあるようです。
※希薄燃焼技術 (リーンバーン):通常より薄い混合気で燃焼させる技術。
新型CX-5の燃費予想
新型CX-5の燃費は、ストロングハイブリッドで23.0km/L前後、マイルドハイブリッドで14.5km/L前後と予想されます。
現行CX-5と新型CX-5(予想)のパワートレインごとの燃費を一覧でまとめました。
モデル | パワートレイン | 燃費 (WLTCモード) |
---|---|---|
現行CX-5 | ディーゼル (XD) | 16.6〜17.4km/L |
ガソリン (20S) | 14.0〜14.6km/L | |
ガソリン (25S) | 13.0〜13.8km/L | |
新型CX-5 | マイルドハイブリッド | 約14.5km/L (予想) |
ストロングハイブリッド | 約23.0km/L (予想) |
新型CX-5のストロングハイブリッドモデルの燃費性能は、WLTCモード燃費で23.0km/L前後を目指すと考えられます。ライバルであるトヨタ ハリアー 2.5Lハイブリッド(WLTCモード燃費22.3km/L)を意識し、それを上回る燃費を狙うでしょう。
現行CX-5のディーゼルモデル(2WD)はWLTCモード燃費17.4km/Lで、燃料の軽油が比較的安価なこともあり、優れたランニングコストを実現しています。
仮にガソリン価格170円/L、軽油価格150円/Lで計算すると、ディーゼルの1kmあたりの燃料コストは約8.6円。これはレギュラーガソリン車に換算するとWLTCモード燃費約19.8km/Lに相当します。
対象モデル | 現行CX-5 ディーゼル (2WD) |
---|---|
WLTCモード燃費 | 17.4km/L |
燃料価格 | 軽油:150円/L |
1kmあたりの燃料コスト (ディーゼル) | 約8.6円 |
ガソリン車の燃費換算値 | 約19.8km/L |
ユーザー視点では、ディーゼルの経済性を代替するストロングハイブリッドには、このディーゼルの経済性に匹敵するか、それを上回る燃費性能が期待されるでしょう。
WLTCモードで20.0km/Lを超えることはもちろん、ライバルとの競争力を考慮すると23.0km/Lレベルの達成が商品力として求められるところです。
また、マイルドハイブリッドは14.5km/L前後だと思われます。排気量は2.5Lと大きくなりますが、それでも現行CX-5の2.0Lガソリン仕様とほぼ変わらない燃費となるでしょう。
新型CX-5の予想価格
新型CX-5の予想価格は310万円からとなる見込みです。
グレード設定は未定ですが、パワートレインの変更などを考慮すると、現行CX-5(281万500円〜422万5100円)よりは価格が上昇すると考えられます。
エントリー(マイルドハイブリッド):310万円程度
中級(マイルドハイブリッド):350万円程度
中級(ストロングハイブリッド):400万円程度
新型CX-5の2.5Lマイルドハイブリッドを搭載するエントリーグレードは、310万円程度からのスタートと予想されます。
これは、ライバル車であるハリアーの2Lノーマルガソリンエンジンを搭載する最も安価な「Sグレード」(312万8000円)に近い価格設定です。
ストロングハイブリッドの予想価格は360万円以上!
2027年ごろに追加される予定のストロングハイブリッドモデルは、360万円以上からのスタートとなる可能性が高いです。一般的なハイブリッドシステムの価格差を考慮すると、新型CX-5のマイルドハイブリッド仕様から50万円ほど高くなりそうです。
そうなると新型CX-5の売れ筋となる中級グレードが設定される価格帯は、2.5Lマイルドハイブリッドが350万円前後、ストロングハイブリッドが400万円前後になると考えられます。
参考までに、ハリアーのハイブリッドモデルの中級グレードの「G」は411万9000円です。
まとめ
新型CX-5にはハイブリッドシステムが採用され、モーターアシストによる滑らかな走行やさらなる燃費向上といった新しい価値が提供されるでしょう。
しかし、新型CX-5でクリーンディーゼルターボが廃止される見込みであることは、ディーゼルモデルのファンにとって少し寂しいニュースかもしれません。
現行CX-5のディーゼルモデルは、日常的な使用における力強い加速フィーリングと優れた経済性で、今なお多くのドライバーに支持されています。熟成が進み価格も手頃になっているため、特に力強い走りやコストパフォーマンスを重視するなら、現行型を選ぶことも魅力的な選択肢です。
CX-5の購入を検討している方は、新型に関する情報をできるだけ早く入手し、現行モデルと比較検討することをおすすめします。ご自身の使い方や予算に合わせて、最適な一台を選びましょう。
【筆者:渡辺 陽一郎 カメラマン:木村 博道/島村 栄二/堤 晋一/森山 良雄/茂呂 幸正】
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