レクサス新型LSは初代の衝撃を超えられるか!試乗で見えた攻めの姿勢(1/3)

当時、世界のライバルにも大きな影響を与えたLS

初代LSはレクサスブランドの幕開けとして28年前のデトロイトショーで世界初公開された。事後対処ではなく原因を元から断つと言う「源流主義」をスローガンに、これまでのトヨタ車とは異なり世界基準モデルとして全てを“ゼロ”から開発。「走る/曲がる/止まる」と言った基本性能はもちろん、圧倒的な静粛性と滑らかな走り、そして高品質を実現。世界のライバルにも大きな影響を与えたと言われている。

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日本ではセルシオとして発売されたが、当時中学生の“一人のクルマ好き”だった僕は、初代登場時に近所のディーラーで手に入れた豪華な厚手のカタログと、「セルシオのすべて」本を手に入れ、読み漁ったのを覚えている。その後、友人のおじいさんがクラウンから乗り換えたと言うので後席に乗せてもらったが、あまりの静かさと滑らかさに「日本車は本当に世界一になるかも!?」と子供ながらに驚いたのを覚えている。

その後、1994年に2代目、2000年に3代目が登場。2006年に登場した4代目からは、世界共通で「レクサスLS」と呼ばれた。僕が自動車メディアの仕事を始めたのが1999年なので、2代目以降のモデルは実際にステアリングを握っている。当然、性能は世代ごとに良くなっていたが、従来モデルのネガ潰しが多いのと、理論的な完成度は高いものの強い主張が見られないこと、ライバルの著しい進化などから、初代ほどの“レクサスショック”はなかったのも事実だ。

新型開発は従来の延長線上ではなく原点回帰

2017年の1月に開催されたデトロイトショーで5代目となる新型LSが登場。開発コンセプトは「初代LSの衝撃を超えるクルマ」、つまり“原点”に帰ることだった。その実現のためには従来の延長線上ではダメで、デザイン、パワートレイン、プラットフォームなど全て刷新させる必要があったそうだ。

デトロイトショーではV6-3.5リッターツインターボの「LS500」のみ発表されたが、2017年3月に行なわれたジュネーブショーではハイブリッドの「LS500h」、更に2017年4月に行なわれたニューヨークショーではスポーティな「Fスポーツ」、そして2017年6月の日本仕様お披露目に先進の予防安全パッケージ「Lexus Safety System+A」と、詳細が徐々に明らかになってきていたが、ついに新型LSのステアリングを握ることができた。試乗場所はアメリカ・サンフランシスコ近郊のフリーウェイやワンディング、更には田舎道まで様々な路面条件である。

レクサス/LS
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中古価格:
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山本 シンヤ
筆者山本 シンヤ

自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車雑誌の世界に転職。2013年に独立し。「造り手」と「使い手」の両方の気持ちを“解りやすく上手”に伝えることをモットーに「自動車研究家」を名乗って活動をしている。西部警察は子供時代にリアルでTV放送を見て以来大ファンに。現在も暇があれば再放送を入念にチェックしており、当時の番組事情の分析も行なう。プラモデルやミニカー、資料の収集はもちろん、すでにコンプリートBOXも入手済み。現在は木暮課長が着るような派手な裏地のスーツとベストの購入を検討中。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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