ジャガー I-PACE 試乗レポート|ジャガーが作るとEVはこうなる(1/3)

  • 筆者: 山田 弘樹
  • カメラマン:ジャガージャパン/MOTA編集部
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ジャガー初となるBEV(バッテリーEV)I-PACEで雄大な九州の大地をドライブ。高い静粛性がもたらす快適なロングドライブ性能に感銘を受けつつ、サーキットでのハンドリングや走りには、スポーツカーメーカーであるジャガーらしさを実感した。

目次[開く][閉じる]
  1. 近未来的なデザインはEVだからこそ
  2. きわめて快適、かつ未来的な乗り味
  3. EVに明るい未来を感じたサーキット試乗

近未来的なデザインはEVだからこそ

ジャガーI PACE(以下Iペイス)で驚かされるのは、これが彼らにとって初のピュアEVであるにも関わらず、既に高い完成度を誇っていることだ。そして、極めてジャガーらしい走行性能が実現されていることである。

今年の春に初めてIペイスを試乗したときは、横浜周辺の都市部と高速道路を走らせるのみに終わった。しかしそれでも、2モーター4WDがもたらす暴力的な加速と、高い静粛性のギャップには軽い衝撃を受けた。

そして今回は舞台を九州に移し、片道160km以上に及ぶロングドライブと、サーキットでの全開テストを体験した。これによってIペイスの実力をじっくり確かめることができたので、みなさんにお伝えしよう。

>>EVだからこそのプロポーションをもつI-PACE[フォトギャラリー]

ミドルサイズながらラージサイズ並みの室内空間

まずその概要を説明すると、IペイスはミドルサイズのSUVだ。ジャガーでいえば「Fペイス」と同じセグメントに属するが、その全長はFペイスの4740mmに対して4695mmと、少し小さめ。しかしEV化の恩恵によってホイールベースは2990mmと長く取られ(+115mm)、ラージサイズSUVなみの室内空間を持つことがひとつの大きな特徴となっている。ボディにエンジンコンパートメントを持たないことから、キャビンを広く取ることができるわけだ。よってIペイスは、ジャガーの伝統的なロングノーズ・ショートデッキスタイルではなく、タイヤをボディの四隅に配置した近未来的なキャブフォワード・デザインとなっている。

バッテリーは90kWhで後輪駆動寄りのトルク配分

パワートレインは、前後に配置したモーターが4輪を駆動するが、通常は後輪モーターが主軸となり、フロントモーターは必要に応じてこれをアシストする形を取っているという。まさにそれは、ジャガーが後輪駆動を主体とするスポーツカーメーカーだから。同じ2モーター式でも、メルセデスの「EQC」とは正反対の考え方だ。

システム合計出力は400PS/696Nm。0-100km/h加速は4.8秒。床下に置かれた90kWhのリチウムイオンバッテリーは、WLTCモードで438kmの走行距離を実現する。

最大7kWのAC普通充電で0-100%の満充電を12.6時間。最大50kWのDC急速充電(CHAdeMO規格)では0-80%の充電が約85分で完了する。

ちなみに今回の道程は街中から阿蘇のワインディング、そして高速道路というフルコースを走った。ここでジャガー側は充電スポットを3カ所含むコースを推奨して万全を期したが、初日の目的地となる福岡までは一度も充電することなくたどり着くことができた。上り坂を含めたワインディングを走りながらも半分以上バッテリーが残っていたことは、大きく評価できると感じた。

ジャガー/Iペイス
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新車価格:
1,005万円1,221万円
中古価格:
357.9万円1,068.9万円
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山田 弘樹
筆者山田 弘樹

自動車雑誌編集者としてキャリアをスタート。輸入車雑誌 副編集長、アルファ・ロメオ専門誌編集長等を経て、フリーランスのモータージャーナリストに。レース参戦なども積極的に行い、走りに対する評価に定評がある。AJAJ会員。カーオブザイヤー選考委員。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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