ダイハツ コペンvsホンダ S660! 一度は乗ってみたい軽オープン対決! パワートレインやルーフなど5つの項目を徹底比較

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日本独自の規格である“軽自動車”は、限られたボディサイズと排気量という縛りがある一方で、普通車よりも税制面で優遇されており、日常のアシからビジネスのパートナーまで幅広いユーザーに支持されているジャンルである。

そんな軽自動車のメリットを逆手にとって(?)普通では手の出しにくいオープン2シーターというカテゴリーに投入されたのがホンダ S660とダイハツ コペンという2車種だ。

2014年デビューのコペンと2015年デビューのS660、登場のタイミングも近しい2車種を今一度比較し、そのキャラクターを確認してみたい。

目次[開く][閉じる]
  1. パワートレインはどう違う?
  2. オープンカーの要、ルーフは手間や開放感でコペンが上!
  3. 車内スペースやエンターテイメントシステムにも大きな違いが!
  4. バリエーションの豊富さはコペンの方に軍配が上がる
  5. 価格はどのくらい違う? S660の新車はすでに完売!

パワートレインはどう違う?

どちらもターボエンジンを搭載したオープン2シーターという点は共通する2台だが、大きく異なる点が2つある。それが「駆動方式」と「ルーフの形状」である。

駆動方式については、コペンが他の軽自動車の多くが採用するフロントエンジン、フロントドライブのFFレイアウトを採用するのに対し、S660はミッドシップレイアウト、リヤドライブのMRレイアウトを採用。

両車とも駆動輪がある方に重量物であるエンジンを搭載しているという点は共通するが、前で引っ張るコペンに対して後ろから押し出すS660というように、クルマの動きは全く異なるものとなる。

どちらが優れているとは一概に言えないが、操舵をフロントが、駆動をリヤがそれぞれ受け持つS660の方がより操っている感が高いと言えるかもしれない。

またトランスミッションは、2ペダルモデルは両車ともCVT(7速MTモード付)となるが、MTモデルはコペンが5速なのに対し、S660は当時、軽自動車としては初搭載となる6速MTを搭載している点に差異がある。

オープンカーの要、ルーフは手間や開放感でコペンが上!

ルーフ形状については、コペンが電動開閉式のメタルルーフを持つのに対し、S660は手動で巻き取りが必要なロールトップとなっている。

コペンはロックを手動で解除すればあとは全て電動でフルオープンにすることができるが、S660は手動でロールトップを巻き取った後、フロント部分に備わるボックスに格納する必要があるほか、座席後方のBピラー部分の残るタルガトップ形状となっているため、オープン時の解放感もオープンにする手間もコペンの方が上ということになるだろう。

車内スペースやエンターテイメントシステムにも大きな違いが!

まずは収納スペースであるが、フロントエンジンのコペンにはリヤにトランクスペースが備わっている。オープン時はルーフが格納されるスペースとなるのだが、その状態でもハンドバッグなどが入るスペースが確保されているし、ルーフを閉めた状態であれば、ゴルフバッグ(1個)や旅行カバンまでも飲み込む空間となっている。

一方のS660は、リヤはエンジンなどが収まるために収納スペースは皆無で、フロントにも前述のロールトップが収まるミニマムなボックスが備わる程度で、トランクスペースはほぼゼロ。助手席のシート上が最大の荷物スペースといった状態で、2名乗車の際は手持ちのカバンすら置き場所に困るほどである。

そして大きな違いがあるのがナビ、オーディオ系だ。コペンは2DINサイズの市販品が装着できるのに対し、S660は純正のオーディオ、もしくはディスプレイオーディオまたは専用ナビしか選択肢がない。しかもモニターはダッシュボード上に備わるため、ポータブルナビを装着したようなルックスになってしまうのだ。

バリエーションの豊富さはコペンの方に軍配が上がる

コペンは最初に登場した「ローブ」と、クロスオーバーテイストをプラスした「エクスプレイ」、そして初代を思わせる丸目ライトを持った「セロ」に加え、トヨタとのコラボレーションで生まれたスポーツコンバージョンモデル「GR SPORT」が用意される。

さらにローブ、エクスプレイ、セロにはレカロシートやビルシュタインサスペンションなどが備わる「S」が用意されるほか、GR SPORT以外はボディカラーのほか、内装色も3色から選ぶことができるなど幅広い。

極めつけは「ドレスフォーメーション」と呼ばれる着せ替えシステムによって、自分の好きなタイミングでローブとセロの外装パーツに入れ替えることもできるのである(有償)。

対するS660は、「α」と「β」の通常2グレードと、モデル途中で追加されたコンプリートモデル「モデューロX」の3グレードが基本となる。

モデューロXには専用のフロントバンパーが装着されるが、コペンほどの差異はなく、ホンダアクセスから「ネオクラシックキット」という専用エクステリアとなるボディキットがリリースされていたが、こちらもすでに終売となっているため、バリエーションの豊富さではコペンの方に軍配が上がると言っていいだろう。

価格はどのくらい違う? S660の新車はすでに完売!

特別仕様車などを除く通常のカタロググレードで新車時の価格を比較すると、188万8700円~243万7200円となるコペンに対し、S660は203万1700円~304万2600円とS660の方が高くなっていた。

ただすでにS660の新車は完売となっており、今から購入するとなると中古車しか選択肢がなくなってしまっている。

S660の中古車価格は一時期の高騰ぶりは落ち着いてきたものの、未だにプレミア価格となっており、新古車のような車両については新車価格を上回るプライスが付けられている。

安いものでは160万円台前後から見つけることができるようになってきたが、新車価格を考えるとまだまだ割高感があるというのが正直なところだろう。

一方のコペンについては安いものでは100万円を切るものもあり、かなり買い得感が強い印象だ。もちろん新車で注文することもできるため、買いやすさで考えれば圧倒的にコペンが優勢となる。

このように一口に“軽のオープンカー”といっても、実はかなり違いのあるコペンとS660。購入するのであれば自分のライフスタイルとよく照らし合わせて、どちらがより自分に合っているかを吟味して選んでいただきたい。

【筆者:小鮒 康一】

ホンダ/S660
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新車価格:
203.2万円315万円
中古価格:
104.9万円472万円

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小鮒 康一
筆者小鮒 康一

1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後に急転直下でフリーランスライターへ。国産旧車に造詣が深いが、実は現行車に関してもアンテナを張り続けている。また、過去に中古車販売店に勤務していた経験を活かし、中古車系の媒体でも活動中。最近では「モテない自動車マニア」の称号も獲得。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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