アクセラスポーツ・ゴルフ・インプレッサスポーツを徹底比較 -居住性や走行性も満足な5ドアハッチバック-(4/4)

アクセラスポーツ・ゴルフ・インプレッサスポーツを徹底比較 -居住性や走行性も満足な5ドアハッチバック-
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ドライバーの運転操作に対して忠実に反応して車両との一体感を得られる

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2リッターエンジンの動力性能は、幅広い回転域で力強い。ATが6速だからギヤ比の割り方も細かく、スポーティーに走る時は高回転域を保ちやすい。ATがロックアップする領域も広く、アクセル操作による速度調節がしやすい。

操舵感も同様だ。過敏にならない範囲で操舵に対する車両挙動の正確性を高め、小さな舵角から確実に向きを変える。アクセル操作による速度調節のしやすさと相まって、車両との一体感を得やすい。

だから普通に街中を走っても楽しい。スポーティーでもドライバーを挑発する傾向はなく、安全運転もうながされる。

そしてラフに扱えば車両の動きもギクシャクするから、運転が滑らかになる。このメリットを高めるのが「インテリジェント・ドライブ・マスター」だ。ハンドル/アクセル/ブレーキの操作がチェックされ、運転の仕方を採点する。アクセル操作を検知して低燃費運転を推奨する機能は多いが、ハンドル操作まで踏み込んだタイプは少ない。

つまりマツダは、滑らかな運転をすれば、燃費、安全性、快適性、運転の楽しさまで、いろいろな要素が向上すると考えている。アクセラを含めたマツダ車も、この発想に基づいて開発された。そのためアクセラセダンのハイブリッドは、トヨタのシステムを使って動力性能まで共通化しながらエコモードは設けていない。アクセルの反応を鈍くすることがマツダの考え方に反するからだ。

乗り心地は街中では硬めだが、サスペンションの伸縮性は良く、タイヤが路面上で細かく跳ねる粗さは抑えた。長距離移動から峠道まで、快適かつ安全に運転を楽しめる。

上質でスポーティーな走りを味わえて安全性や燃費性能も大幅に進化

フォルクスワーゲン ゴルフ TSI ハイラインフォルクスワーゲン ゴルフ TSI ハイライン

ゴルフ ハイラインが搭載するエンジンは1.4リッターのターボで、動力性能はノーマルエンジンでいえば2.5リッター並み。発進直後の1500回転付近から十分な駆動力が発揮され、4000~6000回転付近の吹き上がりも良い。スポーティーな走りにも対応できる。2組のクラッチを備える7速ATによって速度の微調節もしやすい。

リアサスペンションは、トレンド/コンフォートラインは車軸式だが、ハイラインは4リンクの独立式。運転感覚の違いは後輪の接地性よりも回頭性だ。トレンド/コンフォートラインは車両の動きが比較的穏やかだが、ハイラインは安定性が総合的に高まったのを受けて切れの良い動きを見せる。クルマを内側へ向けやすい。

従来のゴルフは穏やかな部類で、現行型でいえばトレンド/コンフォートラインの路線だった。ハイラインはスポーツ指向が強まり、安定性を背景に置きながら峠道などを楽しく走れる。

重厚感を伴う乗り心地は、初代モデルを含めて歴代ゴルフの特徴。現行型にも受け継がれ、ひとまわり大きなクルマに乗っている気分を味わえる。

ただし先代型の末期に設定されたトレンドライン・ブルーモーションには届いていない。このグレードは15インチタイヤとの相性も抜群で、優しさを感じさせる乗り心地だった。現行ハイラインは17インチタイヤで直接比較はできないが、もう少し硬さを抑えた柔軟性が欲しい。

それにしても現行ゴルフは安全性も高く、プレミアムガソリン仕様とはいえ燃料消費量も少ない。車両価格は299万円と少し高価だが、充実の安全装備を考えれば日本車より割安に感じるほどだ。優れた実用性と上質な走りを高次元で両立させた。

リラックスできる運転感覚と乗り心地で毎日の移動を快適に楽しめる

スバル インプレッサスポーツ 1.6 iスバル インプレッサスポーツ 1.6 i

試乗した1.6iの動力性能は、実用的には不満を感じない。高速道路を巡航中に軽くアクセルを踏み増した時などは、2000回転付近の駆動力が不足した印象を受けるが、街中の移動であれば十分だ。

それでもインプレッサらしい走りを楽しむなら2リッターだろう。幅広い回転域で駆動力が高まり、4000回転を超えた領域の加速も活発化する。アイサイトを選べるのも2リッターの4WDのみだから、推奨グレードも4WDの2.0iアイサイト以上になる。

操舵感は反応が穏やかだ。機敏に曲がる印象は希薄だが、リラックスできる運転感覚に仕上げた。後輪の接地性は十分に確保されていて不安は感じない。

この点でも排気量による違いがあり、2リッターは車両の向きが少し変わりやすい。1.6リッターのスタビライザーはフロント側のみだが、2リッターではリア側にも加わり、タイヤサイズも1.6リッターが15インチ、2リッターは16/17インチになるためだ。2リッターは旋回性能が全般的に高まり、曲がりやすさを強めた。

乗り心地は15インチタイヤ装着車だと低速域で少し硬いが、1.5リッタークラスでは快適な部類。2リッターモデルは重厚感が増す。16インチタイヤのバランスが最も優れている。

インプレッサスポーツの特徴はゆったりとした運転感覚。リアシートの居住性も優れ、快適な移動のツールを求めるユーザーに適する。

今回取り上げた3車種は、内装のデザインからシートの座り心地、運転感覚まで各車ともに筋がとおっている。実用性と趣味性のバランスが絶妙で、使い方だけでなく好みに応じて選べる。「やっぱりクルマってイイよね」と感じさせる比較試乗であった。

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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