アクセラスポーツ・ゴルフ・インプレッサスポーツを徹底比較 -居住性や走行性も満足な5ドアハッチバック-(2/4)

アクセラスポーツ・ゴルフ・インプレッサスポーツを徹底比較 -居住性や走行性も満足な5ドアハッチバック-
マツダ アクセラスポーツ 20Sツーリング マツダ アクセラスポーツ 20Sツーリング マツダ アクセラスポーツ 20Sツーリング マツダ アクセラスポーツ 20Sツーリング マツダ アクセラスポーツ 20Sツーリング マツダ アクセラスポーツ 20Sツーリング マツダ アクセラスポーツ 20Sツーリング マツダ アクセラスポーツ 20Sツーリング マツダ アクセラスポーツ 20Sツーリング マツダ アクセラスポーツ 20Sツーリング マツダ アクセラスポーツ 20Sツーリング 画像ギャラリーはこちら

エンジンからプラットフォームまでSKYACTIV(スカイアクティブ)技術で統一させた

マツダ アクセラスポーツ 20Sツーリングマツダ アクセラスポーツ 20Sツーリング

アクセラは今日のマツダの屋台骨を支える主力車種。2003年に初代モデルを発売し、約10年間に世界120か国で370万台以上を販売した。実にマツダ車の約30%がアクセラになる。

ボディは5ドアハッチバックのスポーツとセダンを設定。日本国内では、スポーツには1.5リッターと2リッターのガソリン、2.2リッターのクリーンディーゼルターボが用意される。セダンは1.5リッターのガソリンと1.8リッターのハイブリッドだ。今回は2リッターのアクセラスポーツ20Sツーリングを試乗した。

120か国で販売されるから海外向けともいえるが、ボディサイズは全長が4460mmで全幅が1795mmになる。全幅はワイドだが、全長は適度で取りまわし性が悪いとは感じない。

ただしサイドウインドーの下端を後ろに向けて大きく持ち上げたから、斜め後方と真後ろの視界は損なわれる。購入するなら車庫入れや縦列駐車を試したい。

メカニズムはエンジンから6速AT、プラットフォーム、サスペンションまで「SKYACTIV TECHNOLOGY(スカイアクティブ・テクノロジー)」と呼ばれる技術シリーズで統一している。

エンジンやプラットフォームの開発には多額の費用がかかり、プラットフォームから新規で造ると、エンジンを除いても1車種当たりの200~250億円といわれる。だからすべてを並行して開発することは不可能とされるが、マツダは成し遂げた。並行して開発すれば、エンジンとプラットフォームを連係させることも可能。既存のメカニズムに遠慮せず、妥協のないクルマ造りが行えるからだ。

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ドイツ車としての魅力を満喫できて日本の道路条件でも使いやすい

フォルクスワーゲン ゴルフ TSI ハイラインフォルクスワーゲン ゴルフ TSI ハイライン

フォルクスワーゲン ゴルフほど、日本のユーザーに馴染み深い輸入車はないだろう。26年間にわたり、連続して輸入車の最多販売モデルになる。

その理由は、2013年に7代目となった現行型も同じだ。大人4名が快適に乗車できる居住性を備え、荷物も積みやすい。ボディサイズは適度で、日本の街中でも取りまわししやすい。その一方で走行安定性とシートの座り心地は、日本車とは一線を画すほど優れている。

つまりドイツ車の魅力を満喫できて、なおかつ日本の使用環境にも適することが特徴。価格も日本車の上級モデルと同等にすることで、人気を高めてきた。見栄ではなく、合理性で選べる輸入車となっている。

なので「プレミアムコンパクト」といった表現は、普及を図るための手段に過ぎず、ゴルフの本質を突いていない。普通に日本車と比べて、理詰めでゴルフを選ぶユーザーは多い。

その意味では、近年のゴルフを含めたフォルクスワーゲン車は、やや装飾が過剰だった。特にATレバーの根元に装着されたメッキパネルには違和感を抱いたが、7代目ゴルフは上質感を高めながら抑制も利かせている。フロントマスクなどもシンプルな印象だ。

ボディサイズは全長が4265mmで全幅は1800mm。後者の数値はトヨタ クラウンと同じでワイドだが、ドアミラーの右端と左端を結んだ寸法は、約2030mmで先代型の6代目より20mm狭い。ミラーを除いた全幅の数値は10mm広がったが、狭い道での取りまわし性はむしろ向上している。

エンジンは1.2リッターと1.4リッターのターボを搭載。試乗したのは1.4リッターを搭載するハイラインだ。

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スバルの技術を凝縮させ、市街地でも運転のしやすいボディに

スバル インプレッサスポーツ 1.6 iスバル インプレッサスポーツ 1.6 i

スバルの中でインプレッサが果たす役割は、近年では特に重要になった。レガシィがボディを拡大したため、それ以外で取りまわしの良いクルマを求めるとすると、インプレッサが選択肢に上がるというわけだ。

ボディは5ドアハッチバックの「スポーツ」とセダンの「G4」を設定。今回試乗する「スポーツ」のサイズは、全長が4415mmで全幅は1740mm。歴代モデルの中では最も大柄だが、運転しにくいとは感じない。なので従来型のレガシィに乗るユーザーが代替えを考えた時、ボディの拡大を敬遠してインプレッサに移るケースも多い。

このあたりも考慮に入れ、レガシィのツーリングワゴンは、今後は日本国内ではインプレッサをベースにした「レヴォーグ」に切り替わる。セダンの「B4」と「アウトバック」は次期型でさらに大型化するため、インプレッサG4とXVの役割も大切になる。

メカニズムの特徴は、水平対向エンジンを搭載し、4WD(スバルはAWDと呼ぶ)を幅広いグレードに設定すること。1960年代にスバル1000が最初に水平対向エンジンを搭載した時の理由は、ステアリングシステムとサスペンション設計の自由度だったが、今では低重心が主なメリットになる。

そしてもうひとつ、インプレッサスポーツの特徴はアイサイトを求めやすい価格で装着できることだ。衝突回避の支援機能と、車間距離を自動制御するクルーズコントロールを併せ持ち、価格も10万5000円と割安であるため装着比率が高い。インプレッサは1.6リッターと2リッターエンジンを設けているが、アイサイトを選べるのは後者2リッターの4WDのみ。2.0iアイサイトの車両価格は219万4,500円に収まる。

なお、今回はシンプルなインプレッサスポーツ1.6iを試乗した。

スバル インプレッサスポーツ 1.6 iスバル インプレッサスポーツ 1.6 iスバル インプレッサスポーツ 1.6 iスバル インプレッサスポーツ 1.6 iスバル インプレッサスポーツ 1.6 i

デザイン・スペックの総評

今回取り上げた3車は、すべて各メーカーの代表車種だ。全幅は少しワイドでも、全長は短く取りまわし性は良い。ゴルフがドアミラーを含めた全幅を先代型より狭く抑えたから、実用性を重視すると、海外でも全幅は1800mm前後が限界なのだろう。

ボディサイズは適度でも、車庫入れや縦列駐車では注意が必要だ。アクセラスポーツは外観を躍動的に見せる目的でサイドウインドーの下端を後ろに向けて大きく持ち上げ、ゴルフは外観を骨太に見せるためにボディ後端のピラー(柱)が伝統的に太い。両車ともに斜め後方の視界は良くない。インプレッサスポーツは比較的見やすいが、後端のピラーはやや太めだ。

最小回転半径はアクセラスポーツとインプレッサスポーツが5.3m、ゴルフは5.2mで小回りが利く。全幅はワイドでも右折車線からのUターンなどは行いやすい。

エンジンはゴルフが小排気量ターボで効率を高めた。2.5リッタークラスの動力性能を発揮するハイラインでもJC08モード燃費は19.9km/L。アクセラスポーツ20Sの19km/L、インプレッサ2.0i(2WD)の17.2km/Lに勝る。ただしゴルフの燃料はプレミアムガソリンだから、燃料代の差額は大幅には開かない。

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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