商用車にこそ安心安全を! ”スマアシ3”を搭載したダイハツ ハイゼットカーゴ/アトレーワゴンがデビュー

  • 筆者: 小鮒 康一
  • カメラマン:オートックワン編集部

フルモデルチェンジと間違う大幅進化!

ダイハツのラインナップの中で最も歴史が長く、累計生産台数400万台を超えるモデルである軽商用車ハイゼットとその乗用車版のアトレーワゴンが2017年11月13日にマイナーチェンジを実施した。今回のマイナーチェンジでは、大きく変わったフロントマスクと、軽商用車としては史上初となる歩行者を認識し作動する衝突回避支援システム「スマートアシスト3」を搭載したのが最大のトピックとなる。

先日開催された第45回東京モーターショーのダイハツブースにも先行展示されていたので目にした人も多いかもしれないが、会場でもあまりの変貌ぶりに新型車(フルモデルチェンジ)だと思った人が続出したとは関係者の談である。

ダイハツ ハイゼットカーゴが間もなくマイナーチェンジで”スマートアシストIII”搭載【東京モーターショー2017】

発表会に登壇したダイハツ工業株式会社取締役の松林淳(すなお)氏は「“先進技術をみんなのものに“とダイハツが考える先進技術展開の姿は、より経済性を重視する車両に先進技術を採用することで具現化することができた」とし、今後は商用車にも乗用車と同じく積極的に先進技術を採用していくとのことだ。

新型ハイゼット/アトレーの詳しい画像を見る!【画像143枚】

ユーザーのニーズに応えるクルマづくり

今回のマイナーチェンジにあたり、ダイハツでは徹底したユーザー調査を実施し、それと同時にダイハツの販売会社に対してもヒアリングを行った。そこでユーザーの安全意識の高さが際立っていたということが、今回のスマートアシスト3の採用に繋がっている。そのためグレードを問わず、全ての仕様で選択できるようになっているのも見逃せないポイントだろう(残念ながらMT車には未設定)。さらにヘッドライトにも明るく長寿命となるLEDヘッドライトをオプション設定(一部グレードで標準装備)し、夜間の視認性を向上させている。このオプションはLEDフォグランプのセットで54,000円と超破格値のため、ぜひ装着をオススメしたいアイテムだ。

また、新たに採用されたフロントバンパーは、両端を20mm切り上げることで接触のリスクを軽減し、万が一接触してしまった際にもコーナーピースと呼ばれる両端の部分のみを交換できる構造とした。コーナーピースの価格は片側2,600円(無塗装・工賃別)ということで、従来はバンパー丸ごとを交換しなければならないような修理に対して、1/10以下のコストで修理ができるようになっている。

さらに、商用車としては軽視できない燃費についても、アイドリングストップシステムの「eco IDLE」の採用や、パワーステアリングを油圧から電動に変更、オイルウォーマーを新採用したほか、ハイゼットカーゴには、ブリヂストンが新開発した軽商用車用タイヤ「ECOPIA R710A」を採用。ノンターボのハイゼットカーゴで17.8km/L(JC08モード燃費)、ターボモデルでは18.8km/Lを実現するなど、燃費性能の向上を果たしている。

近年ではユーザーの高齢化や女性ユーザーが増加しているという時代背景もあり、働くクルマにこそより安心安全を、というのは当然の流れとも言えそうだ。

乗用車版のアトレーワゴンやデッキバンなどの特装車、福祉車両のフレンドシップシリーズも同時改良

ハイゼットの乗用車版となるアトレーワゴンも、ハイゼットと同じくスマートアシスト3の採用やLEDヘッドライトの設定などが追加されたほか、シャープなフロントマスクやより質感を向上させた内装など、ファーストカーとしても充分通用する車両に仕上がっている。

商用のみならず、レジャーユースにも高い人気のデッキバンもハイゼットに準ずる変更のほかに、ガードフレームの標準装備化やガードバーの形状変更によって荷室の使い勝手が向上し、固定式だった助手席も120mmのスライド式に変更されている。また、上級の「G」グレードは、アトレーワゴンと同等のフロントマスクとなり、商用車感が薄れたのは個人ユーザーには朗報だ。

車いす移動車の「スローパー」シリーズもベース車の改良のほかに、車いす乗車者用に3点式シートベルトを採用し安全性を向上させたほか、車いす用スロープのアシスト機構を一新したことで収納時の操作力を大幅に軽減している。なお、ダイハツの福祉車両はれっきとしたカタログモデルで、ほかのダイハツ車と同じくラインで生産しているため、後架装の車両に比べて納期が大幅に短縮される。展示車も多くの販社で導入しており、福祉車輌取扱士の資格を持ったスタッフも多く、福祉車両へ力を入れているのだ。

安全快適な新型ハイゼット/アトレーで仕事を快適に!

実は年間で19万台ほど販売されている軽キャブバン市場。昨年の軽自動車の総販売台数が約172万台ということで、10%以上を占めているため、こういった車両の安全性が高まることは歓迎すべきこと。軽自動車やコンパクトカーを得意とするダイハツが先陣を切ったことで、他メーカーも追従しないわけにはいかなくなるハズだ。

[Text:小鮒 康一]

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小鮒 康一
筆者小鮒 康一

1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後に急転直下でフリーランスライターへ。国産旧車に造詣が深いが、実は現行車に関してもアンテナを張り続けている。また、過去に中古車販売店に勤務していた経験を活かし、中古車系の媒体でも活動中。最近では「モテない自動車マニア」の称号も獲得。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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