スズキ 新型 ワゴンR・ワゴンRスティングレー[5代目・2012年モデル] 試乗レポート/国沢光宏(2/2)
- 筆者: 国沢 光宏
- カメラマン:オートックワン編集部
アイドルストップ時のエアコン切れ問題を解決
新型ワゴンRで、アイドリングストップと並ぶセールスポイントになっている保冷剤内蔵エアコン「エコクール」も、良い仕事をしている。
2分くらい走るだけで冷凍状態になり、エンジン停止後30秒に渡って冷たい空気を供給するというから素晴らしい。夏場でも1分くらいの長いアイドルストップをしてくれるのだった。
外気温30度の時にJC08モードの走行をすると、3%くらいの実燃費改善になるそうな。JC08モードより停車時間の長い都市部の渋滞なら、燃費改善効果で5%にも届くと言うからタイしたモンです。保冷剤無しエアコンの燃費が20km/Lだとすれば、21km/Lになるということ。
ターボエンジンで100%免税、「スティングレーT」
続いて、燃費面で不利となるターボエンジンを搭載しながら100%免税となった『ワゴンR スティングレー T』にも乗ってみた。
あえて地味さを狙った「普通のワゴンR」に対し、アクティブなユーザー層を意識して押し出しの効くフロントデザインを採用している(ノンターボエンジン搭載のスティングレーもある)。
ワゴンR スティングレー Tは、軽いボディに強力なエンジンを搭載しているため一段とパワフル。アクセルをホンの少ししか踏まなくてもグイグイ加速してくれます。それでいてアイドルストップなども採用しているため燃費も良好(取得税・重量税は100%免税)。
アップダウンの多い地域や高速走行の機会が多い人に薦めておきたい。価格は1,496,260円[消費税別・FFモデルの場合]。
史上最高の仕上がり、だがしかし・・・と国沢光宏は考える
以上、史上最高の仕上がりを持つワゴンRながら、ユーザーの反応はイマイチ盛り上がりに欠けている感じ。初期受注状況も最近の新型車としちゃ多 くないようだ。あまりにもキープコンセプトなので、ユーザーからすれば買い換える気にならない? 何より新型と従来型の区別がつかないです。
個人的には、間もなく発売される、ワゴンRと同じジャンルに属すホンダの新型軽自動車『N ONE(エヌ・ワン)』が気になる。新型ワゴンRの燃費には届かないようだけれど、デザインを含め、楽しそうな雰囲気漂う。
クルマって単純な道具じゃないと思う。「楽しさ」や「新しさ」の演出も重要な商品力です。
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