ロールスロイス ファントム シリーズII 海外試乗レポート/川端由美(1/3)

ロールスロイス ファントム シリーズII 海外試乗レポート/川端由美
ロールスロイス 新型「ファントム」シリーズII 「ファントム ドロップヘッド クーペ」 ロールスロイス 新型「ファントム」シリーズII 「ファントム ドロップヘッド クーペ」[北イタリア・コモ湖畔 ヴィラ・デステ] ロールスロイス 新型「ファントム」シリーズII [北イタリア・コモ湖畔] ロールスロイス 新型「ファントム」シリーズIIと、筆者の川端由美さん ロールスロイス 新型「ファントム」シリーズII クーペ(手前)とサルーン ロールスロイス 新型「ファントム」シリーズII 「Phantom(ファントム)」 ロールスロイス 新型「ファントム」シリーズII ラインナップ ロールスロイス 新型「ファントム」シリーズII ファントム・サルーン ロールスロイス 新型「ファントム」シリーズII ボンネットフードのマスコット「スピリット・オブ・エクスタシー」 ロールスロイス 新型「ファントム」シリーズII サイド・エンブレム ロールスロイス 新型「ファントム」シリーズII ドアノブ 画像ギャラリーはこちら

量産先行車にいちはやく(しかも伊⇒英で)独占試乗!

ロールスロイス 新型「ファントム」シリーズII 「ファントム ドロップヘッド クーペ」[北イタリア・コモ湖畔 ヴィラ・デステ]ロールスロイス 新型「ファントム」シリーズIIと、筆者の川端由美さん

北イタリア・コモ湖の畔にあるヴィラ・デステから、南イングランドにあるロールス・ロイスの本社までの約1300kmを、「ロールスロイス ファントム シリーズII」で走らないか?と誘われたとき、一も二もなく快諾した。

なにしろ、この春のジュネーブ・ショーで発表されたばかりの新型車である。上顧客向けの内覧会のために製作されたプリプロダクション・モデルの、クーペが2台、サルーンが2台。それぞれにドライバーが1人ずつ。いずれも、量産前のプリプロダクション・モデルである。

アルプスからの雪解け水をたたえたコモ湖の畔に、威風堂々とした姿が映える。近くにジョージ・クルーニーの邸宅もあるという、「超」が付く高級リゾート地である。ロールスロイスの最上級モデルでのグランド・ツアーのスタートに、これほど適した場所はない。

シリーズIIではバンパー周りのデザインがさりげなく変化

ロールスロイス 新型「ファントム」シリーズII 運転席・インパネ周りロールスロイス 新型「ファントム」シリーズII 「ファントム クーペ」フロントグリル&ヘッドランプ

新型「ファントム」シリーズII、外観上はバンパーの形状が変更されて、LEDヘッドライトに特徴的な開口部が与えられた。

保守的な変化ではあるが、デザイナーのイアン・キャメロンいわく「親しみのあるテーマに、少し異なる角度から光をあてて見るようなもの」だという。

厚みのあるドアを開けて、滑らかな革がふんだんに奢られた室内空間を眺める。眺めるだけではなく触れてみたくなり、張りのある革が張られたシートに触れれば、腰をかけてみたくなる。

今さら改めて言葉にするのもはばかられるが、室内は相変わらず「走るリビングルーム」とでもいうべき豪華な空間だ。

6.7リッター V12の走りは、夢見心地な空飛ぶ絨毯

ロールスロイス 新型「ファントム」シリーズII 試乗15ロールスロイス 新型「ファントム」シリーズII 「ファントム クーペ」

アクセルにのせた右足に力を入れると、スーッと滑らかに走りだす。フロントに搭載される6.7リッター V12ユニットは460ps/720Nmもの大出力を生み出す一方で、最大トルクの3/4をわずか1000rpmという低回転域で発揮できるのが、このユニットの美点だ。2560kgの巨体を滑らかにぐっと押し出していく様は、まるで空飛ぶ絨毯のようだ。

国境を越えてスイスへ入ると、九十九折の道が続く。大ぶりなシートにアップライトな姿勢で座って運転していると、少々、奇妙な気持ちになる。

乗用車とSUVのちょうど中間ほどの視点の高さは、このクルマ特有だ。見晴らしが良く、運転していても疲れにくい。握りが細い大きな径のステアリングホイールも、ロールスロイスの伝統的に則っている。始めはそのフィールに違和感を覚えるが、慣れてしまえば何の問題もない。むしろ、いくぶんデッドなフィールは運転を穏やかにしてくれるし、精査された情報だけをドライバーに伝えてくれることも長距離のドライブには適している。スポーティとは言いがたいが、このあたりはショファー・ドリブンの歴史が長いブランドらしい。

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川端 由美
筆者川端 由美

1971年生まれ。大学院 工学専攻 修士課程修了。1995年住友電工にて、カーエレクトロニクスやタイヤの研究にたずさわる。1997年、二玄社『NAVI』編集部に編集記者として転職。2004年からフリーランスの自動車ジャーナリストとなる自動車の新技術と環境問題を中心に取材活動を行なう。エンジニア、女性、自動車ジャーナリストといったハイブリッドな視点でリポートを展開する。国土交通省・独法評価委員会委員、環境省・有識者委員ほか。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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