マクラーレン、限定モデル「McLaren 675LT」を世界初公開 【ジュネーブショー2015】
全世界でわずか500台の限定車
名門F1チームでマクラーレンのグループ企業であるスポーツカーメーカー、マクラーレン・オートモーティブは、『ジュネーブモーターショー2015』において「McLaren 675LT」を世界初公開した。
同ショーで世界デビューを果たした675LTは、最も軽量で、最もパワフルで、最も速いマクラーレンスーパーシリーズのモデル。また、全世界でわずか500台の限定生産なため、最もエクスクルーシブなモデルとなる。
限定モデルMcLaren 675LTは、マクラーレンディーラーを通じて注文可能で、車両価格は259,500ポンド(英国販売価格)からとなっている。なお、デリバリーは2015年7月から開始予定。
675LTは、徹底した軽量化、最適化されたエアロダイナミクス、高められたパワー、サーキット志向のダイナミクス、そしてドライバーとの一体感を明確な目標として開発された。このモデルのコアをなすのが軽量を誇るカーボンファイバー製モノセルシャシーという点は他のスーパーシリーズと共通だが、シャシー構造とパワートレインはビスポークとなっており、全体の1/3のパーツならびにコンポーネントが変更されている。
よりアグレッシブな仕様は、675LTにユニークなサーキット志向のフィーリングを与えているが、電子制御のプロアクティブシャシーコントロールを受け継いでいることから、操縦性と快適性も確保されている。1997年のMcLaren F1 GTR“ロングテール”開発における数多くの改良の1つとして、フロント/リアのトレッドが拡大された。
675LTにおいても同様のアプローチが採用され、フロント/リアのトラックを20mm拡大することで、スタビリティとハンドリングが最適化されている。また、フロント/リアの軽量スプリングは、フロント27%、リア63%スプリングレートが引き締められ、ボディーコントロール性を向上させた。
さらに、改良されたボディワークとアクティブエアロダイナミクスによってダウンフォースも40%向上している。新たに開発されたサスペンションジオメトリでは、McLaren P1(TM)における経験を活かした軽量アップライトとウィッシュボーン構造を採用。この新開発のサスペンションと反応のよいステアリングラックの組み合わせが、ドライバーにフォーカスした究極のエクスペリエンスを提供する。
675LTの軽量化に対するこだわりは、1,230kgまで絞られた乾燥重量にみられるとおりで、100kg以上もの重量削減によって、軽量を特徴とするスーパーシリーズのなかでも最軽量のモデルとなった要因は軽量コンポーネントの採用により実現されている。たとえばウインドウスクリーンとリアバルクヘッドはガラスを薄くしており、エンジンカバーも、モータースポーツ仕様のポリカーボネート製に変更するなど、ガラスまわりだけで4.5kgもの軽量化を実現した。
同車は、他のスーパーシリーズでも定評のある7速デュアルクラッチ式シームレスシフトギアボックス(SSG)を採用し、Normal、Sport、Trackのモードも引き継がれている。パフォーマンス向上のため、モードのセッティングは細かなアップデートが施され、最適化されたスロットルレスポンスとシフトチェンジによって従来よりも最大2倍の反応速度を誇っている。
新たに開発された“イグニッションカット”テクノロジーは、シフトチェンジの際、シリンダー内のスパークを一時的にカットするF1(TM)譲りの技術アプローチである。このアプローチによって、最速のシフトチェンジを、ドラマチックなサウンドとともに、シフトアップだけでなくシフトダウンでも体感することができる。さらに、675LTではESCのキャリブレーションも一新しており、スロットルとブレーキの入力に対して高いレベルでの制御をドライバーに提供している。
なお、ジュネーブにおいて、公開されたMcLaren 675LTは、新色のシケインのボディカラーをまとい、オプションのマクラーレンクラブスポーツパックを適用している。このオプションは5,090ポンド(英国販売価格)、サーキット志向を高める内容で、チタニウム製ロールフープ、4点式シートベルト、消火器(日本適用外)を装備するもの。
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