【燃費】日産 新型スカイライン(ハイブリッド・V37型)燃費レポート/永田恵一(5/5)
- 筆者: 永田 恵一
- カメラマン:和田清志/永田恵一
日産 新型スカイライン(ハイブリッド・V37型)燃費レポート【総評】
日産 新型スカイラインハイブリッド 総合燃費/15.0km/L
(EV走行距離は189.7kmのテストのうち、約45%となる85.7km)
新型スカイラインハイブリッドは、この車格でこれだけの動力性能を持ったクルマが総合で「15.0km/L」という燃費を記録したことに加え、ダイレクト・アダプティブ・ステアリングや安全装備、運転支援装備といったデバイスが持つ可能性を高く評価したいクルマだ。
現状ではダイレクト・アダプティブ・ステアリングのフィーリングや市街地でのインテリジェントクルーズコントロールの完成度に注文はあるが、これらの熟成が進むと日本で買えるプレミアムカーとして競争力がより高まるに違いない。
なお、新型スカイラインハイブリッドの月間販売目標台数は200台と非常に少なく、テレビCMもないため認知度も高いとは思いにくいが、それでもすでに4,000台以上の受注を集めているというのは、メルセデス・ベンツ CクラスやBMW 3シリーズといった500万円クラスの輸入車を買うユーザーが新型スカイラインハイブリッドの先進性に興味を示しているという証拠ではないだろうか。
スカイラインはモデルチェンジの度に「スカイライン論争」が繰り広げられるクルマであり、新型スカイラインハイブリッドに対しても様々な意見があるだろう。
個人的には、スカイラインというクルマには四輪操舵のハイキャスや、未だに使われている4WDシステムのアテーサET-Sが象徴するように「先進性」というキーワードも当てはまると認識しており、そういった意味ではダイレクト・アダプティブ・ステアリングやこれだけの安全装備、運転支援システムを持つこのクルマは「スカイラインらしいモデル」と思う。
今後は各種デバイスの熟成に加え、強烈な速さと燃費をバランスさせたハイブリッドもこれはこれで存在意義はあるが、このクラスの車のユーザーには「ほどほどの速さと燃費の折り合い」を求めるユーザーも相当数いることを考えると、好調な販売も追い風とし海外向けに設定される「ディーゼル」や「2リッターターボ」(こちらは年内に追加されるようだが)といったバリエーションの拡充も望みたいところである。
他の燃費レポートをご覧いただきたい方は、以下のリンクをクリック!
以下のリンクから、燃費レポートの各記事が一覧でご覧いただけます!
◇気になる人気車の実燃費=本当の燃費を測定! ~燃費レポートシリーズ~
燃費レポートでは、昨今クルマ購入の目安となっている燃費へフォーカスし、燃費を売りにした新型車を使用して高速道路、郊外路、市街地など様々な道路状況で実燃費をテスト。丁寧かつ時間を掛けて燃費計測を行うレポート記事です。
この記事にコメントする