竹内浩典選手/今井優杏の「あなたの愛車教えてください!」(2/3)

竹内浩典選手/今井優杏の「あなたの愛車教えてください!」
竹内浩典選手((株)シフト代表)とS耐・SuperGT参戦車両 手前で撮影されている方が竹内浩典選手((株)シフト代表) #52 GREEN TEC & LEON SLS「Mercedes-Benz SLS AMG GT3」 #52 GREEN TEC & LEON SLS「Mercedes-Benz SLS AMG GT3」 #52 GREEN TEC & LEON SLS「Mercedes-Benz SLS AMG GT3」 竹内浩典選手と#52 GREEN TEC & LEON SLS「Mercedes-Benz SLS AMG GT3」 竹内浩典選手と愛車のメルセデス・ベンツ S350(左)/#52 GREEN TEC & LEON SLS「Mercedes-Benz SLS AMG GT3」(右) 竹内浩典選手と愛車のメルセデス・ベンツ S350(奥)/#52 GREEN TEC & LEON SLS「Mercedes-Benz SLS AMG GT3」(手前) 画像ギャラリーはこちら

日本では、メルセデス本国仕様のブレーキパッドはオーバークオリティ

―それにしても欧州車だったら他にも選択肢があるじゃないですか。なぜそこまでベンツなんですか?

最近はアウディもよく出来てるけどね!クワトロでもよく曲がるしスゴイなとは感じるんだけど、でも僕の中ではクルマのポジションとしてアウディとメルセデスにはまだ少し差があるんじゃないかな、と思う。やっぱりメルセデスは世界最古の自動車メーカーだからね。他のメーカーは後発だから、やっぱりメルセデスがトップなんだと思ってる。

―私はメルセデスのシートが絶妙な硬さで大好きなんですけど、特に長距離ドライブではそのおかげで疲労感が少ないと感じませんか?

シートの造りもいいし、アジャストの幅とステアリングのチルト・テレスコピックを合わせるとシートの調整幅がめちゃくちゃある。どんな人でも自分にピッタリ合うドラポジを探すことができるんだよね。レーシングドライバーは往々にしてそうだと思うんだけど、身体はちょっと寝かせたポジションで運転したいワケ。

―フォーミュラポジションと言われるヤツですね!

そう。Sクラスならフォーミュラポジションにしてもちゃんとステアリング位置が自分に合わせられる。寝かせてもダッシュボードが邪魔になって視界が悪くなったりもしない。これはEクラスでは感じなかったことかな。Eクラスは少しステアリングが高かった。ただステアリングホイールの太さが気に入らなかったから、太いのに替えたんだけどね。

―ブレーキパッドも変更してらっしゃるとか?

竹内浩典選手((株)シフト代表)と愛車のメルセデス・ベンツ S350

今度販売を始めようと思ってる、自分のオリジナルブランド『BZプレミアム』のものを付けてます。

―御自分で開発されて、しかも販売を始められるんですね!どういった特徴があるんですか?

効きが良くてダストが出ない!

―わ!理想のパッド!

輸入車に付いてるパッドは効きがいいんだけどダストですぐに真っ黒になっちゃうでしょ。ダストを出さなくするとどうしても効きが弱くなっちゃうことが多かった。ブレーキと言うのは踏力に応じてバイト(制動力)を発生させるんだけど、踏んだ以上に制動力を働かせないと、運転者は怖さを感じてしまうものなんですよ。

怖さを絶対に感じさせないようにしてダストを出さない、しかも鳴かない、これがウリかな。

―あんまり効きすぎてカックンブレーキになっちゃうのも、個人的にはすごく嫌なんですけど。

そこはもう、僕はブレーキ開発を25年もやってるから、任せてよ!停まるときに少し踏力を抜いて、ガックンとならないようにするでしょ?その『抜きのブレーキ』を絶妙にちゃんと出来るようにしてある。

『BZプレミアム』では3つのラインナップを考えてて、一つは今僕のSクラスに付けてる一般道用のノンダスト系、もう一つはサーキットのスポーツ走行でも使えるような、もう少し高い温度レンジでも走行できる、ワイドレンジ系。最後はレース用。これはウチのレーシングカー全部に実際に付けているもの。

―じゃあGT・S耐に出てるSLSに付けてるパッドと同じものが買えるんですね!

今はナンバー付きレースがたくさんあるでしょ?皆ブレーキは悩んでると思うから、僕はこだわり抜いた材質を使います。実はね、コレ、パッドの外側と内側の材質をわざわざ変えてるの。ダストが出やすい外側は硬めで摩耗の少ないもの、内側は効く材質を入れてる。今までそんな面倒くさいモノを造った人、誰もいないんだよね、俺の知ってる限りでは。

―そうなんですか?!

取りつけも面倒じゃない。だって左右逆に付け間違えたら最悪だし(笑)。世の中にはすでにノンダストパッドってたくさん出てるんだけど、イマイチその根拠がわからないなと思ってたから、これは自分で名乗りを挙げようと思って。ノウハウなら25年分あるからね。

―私も輸入車のダストには悩んで来たので、すごく興味あります。

もちろんメルセデスの純正もすごくイイんだけど、やっぱりダストが多い。それに日本にはアウトバーンがないから、200kmオーバーのスピードも出さないのに、そのクオリティの本国仕様のパッドを付けている必要性は何もない。

スタート&ストップの多い日本の道では、“オーバークオリティの効き”にこだわるよりもダストが少ない方がいいじゃない。コレに変えたらローターのロスもなくなるよ!

―へえ!

欧州車ってローターも削りながらブレーキをかけてるの。だからパッドの交換と一緒にローターも交換しなくちゃいけない。外したらローターまで波打ったりしてるからね。そのためにメルセデスの新車アフターケアでは3年間その保証が付いてるのね。

だけどウチのBZプレミアムを付ければ、自分が乗ってる間はローターの交換もしなくて良くなるよ。

―じゃあメーカー保証の切れたクルマを買ったユーズドカーユーザーには朗報ですね!

ローターまで変えると大変な負担になるからね。輸入車に乗る人にはローター攻撃性の少ないパッドを選ぶっていう選択肢があることを知ってもらえたらいいね。

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今井 優杏
筆者今井 優杏

自動車ジャーナリストとして、新車や乗用車に関する記事を自動車専門誌、WEBメディア、一般ファッション誌などに寄稿しながら、サーキットやイベント会場ではモータースポーツMCとしてマイクを握り、自動車/ モータースポーツの楽しさ・素晴らしさを伝える活動を精力的に行う。近年、大型自動二輪免許を取得後、自動二輪雑誌に寄稿するなど活動の場を自動二輪にも拡げている。AJAJ・日本自動車ジャーナリスト協会会員。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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