【解説】マツダ 新型「CX-3」2015年春に日本を皮切りとしてグローバル発売を開始/渡辺陽一郎(2/2)

【解説】マツダ 新型「CX-3」2015年春に日本を皮切りとしてグローバル発売を開始/渡辺陽一郎
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世界初、前輪スリップ予兆検知システムを採用

マツダ CX-3

走行性能に関するメカニズムや装備は、設計の新しいマツダ車とあって「スカイアクティブシリーズ」で統一されている。

サスペンションはフロント側がストラットの独立式、リア側はトーションビームの車軸式で、SUVのボディに合わせて最適なチューニングを施した。ボディの素材では、高い強度と軽量化を両立できる高張力鋼板を63%使用し、780MPa以上の超高張力鋼板も29%使っている。

マツダ CX-3マツダ CX-3

エンジンは、グローバルには2種類を設定。ガソリンはアクセラスポーツなどに採用される2リッターの「スカイアクティブ-G2.0」とした。高回転域の吹け上がりに優れ、機敏な運転感覚を味わえる。もうひとつのエンジンは、デミオで人気を高めた「スカイアクティブ-D1.5」。1.5リッターのクリーンディーゼルターボで、高い動力性能と優れた燃費を両立させる。デミオに搭載したエンジンと一緒だが、もちろんCX-3用にチューンを施している。

ただし、「スカイアクティブ-G2.0」は北米市場などの海外向けになる模様で、日本仕様が搭載するのはクリーンディーゼルターボの「スカイアクティブ-D1.5」。ということは、このCX-3の日本仕様はクリーンディーゼル専用車ということだ。コンパクトモデルでもクリーンディーゼルを普及させたいというマツダの想いは「デミオ」、そしてこのCX-3でさらに加速させることになる。

トランスミッションは6速ATのスカイアクティブ-ドライブと、6速MTのスカイアクティブ-MT。スカイアクティブ-D1.5の動力性能をフルに引き出したスポーティな運転感覚を味わえる。4WDは、CX-5から導入を開始した新しいアクティブコントロールカップリング式を採用。

世界初とされる「前輪スリップ予兆検知システム」も備わる。後輪の駆動力配分を早い段階から高めることで、文字どおり前輪の空転を抑えて安定した走りを可能にした。

先進的な安全装備を選べることもメリットだ。衝突回避の支援機能にはミリ波レーダーを採用。高い速度域まで含めて、危険が迫るとドライバーに注意を促し、回避操作が取られない時には自動的に緊急ブレーキも作動させる。

2車線道路などで並走車両の存在を知らせる「ブラインドスポットモニタリング」も用意され、前後左右に安全バリアを張り巡らせる。

気になる「CX-3」の予想価格は!?

マツダ CX-3

価格は前述のように未定だが、ホンダのヴェゼルに対抗しないわけにはいかないだろう。CX-3のライバル車で、SUVでは国内ナンバーワンの売れ行きを誇るからだ。日本仕様のエンジンは前述のようにクリーンディーゼルターボの「スカイアクティブ-D1.5」だから、価格設定ではヴェゼルハイブリッドX(2WD:241万7143円/4WD:263万3143円)あたりを意識する。

ただしマツダの場合、CX-5に2.2リッターのクリーンディーゼルターボを搭載したXDが割安で、2WDは267万8,400円、4WDは289万4,400円だ。となればCX-3のディーゼルは、装備を相応に充実させたグレードの2WDが235万円、4WDが255万円といった設定かも知れない。

CX-3はSUVでありながらコンパクトで運転がしやすく、クリーンディーゼルを含めても価格は割安だ。立体駐車場も利用できて走りとデザインは大いに満足できるだろう。

マツダはCX-3の開発に際して、コンパクトだからといって走りを妥協したりデザインを諦めたくはないと考えた。カテゴリーとか、既成概念を超えたまったく新しいクルマを目指したという。その意味ではCX-3をCX-5のコンパクト版、デミオのSUV仕様と考えるのは、マトハズレかも知れない。

CX-3はマツダが力を入れて開発したクルマで、ボディサイズは日本の道路環境にもピッタリ。ヒット作になる可能性が高く、SUVの世界はこれからますます楽しくなりそうだ。

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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