レクサス HS250h 試乗レポート/岡本幸一郎(1/3)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:島村栄二
プリウスベースの高級版をつくったのではないHS250h
プリウスとどう違うのか?――そうした見方が適切でないことは、乗ってすぐにわかった。プリウスとは別物の小さな高級車に仕上がっている。
車名の「H」は、「調和した」を意味する「Harmonious」に由来する。これからの時代、プレミアムブランドにおいて、どういったクルマのニーズが高まるかを考えたときに、まずは「地球との調和」=環境を意識したクルマであると考えたと開発陣は語る。
そして、動力性能は欧州プレミアムセダンで主流の2.5~3Lクラスに照準を合わせ、それでいて燃費は彼らの倍を目指す。であればボディサイズはそれほど大きくなくていい。プレミアムブランドで、これほどエコを意識したクルマはかつてなかったと開発陣は胸を張る。
プリウスベースの高級版をつくったのではなく、新しいプレミアムセダンのあり方を模索した結果、こうしたクルマになったというのが、HS250hの成り立ちということだ。
実車を目の前にすると、写真で見たよりもスタイリッシュに感じられた。セダンらしい端正さもあり、先進的なワンモーションフォルムでもあり、ウインドウグラフィックにはLSとの共通性もある。ボディパネルの張りや強く効かせたエッジも印象的だ。よく見るといろいろな要素を盛り込んだデザインであり興味深い。惜しむらくは、フロントマスクにもう少し愛きょうがあってもよかったような気もする…。
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