新型コンパクトSUV「Jeep Renegade(ジープ レネゲード)」国内初・速攻試乗レポート(2/5)
- 筆者: 今井 優杏
- カメラマン:小林岳夫・オートックワン編集部・FCAジャパン
他には出せない歴史の重みが、こんなにポップな姿へと昇華した
たとえばジープ伝統のグリルデザイン「7スロット」も、まるいライトとすきっ歯のような間の開いたとぼけた配置によって、なんともキュート。
リア側のライトだって、このレネゲードのアイコンにもなっている「X」マークがドーンと使用され、一見するだけでレネゲードとわかる強烈な後姿に仕上がっている。
1940年代、米軍がガソリン運搬用に使用したジェリー缶に書かれたマークが元となっているこの「X」、今話題のデザインのパクリではなく、クルマ造りの歴史が軍事と密接に関わってきたジープだからこそ堂々とやってのけられる芸当でもある。いくらチャラく現代風にデフォルメされていたって、そこここに漂うのはそこはかとない本物感。ミリタリーマニアにはたまらないデザインソースなのである。
ちょっとキッチュな過ぎるくらいな演出の数々も、「Kawaii」文化の日本では受け入れやすい
しかしあくまでも仕上がりをシリアスにしないのがレネゲード流。
実はこの「X」と「7スロット」のマーク、茶目っ気タップリに車内外にいくつも潜んでいて、まるで宝探しのようにあちこちに発見することが出来るのだ。その辺、思わず「ラパンかよ!」と突っ込みたくなるほどなのだが(※注:スズキの軽自動車「ラパン」の車内外にも、車名のとおりウサギがたくさんデザインされています)、もともとそういう「カワイイ文化」に寛容な日本国民において、こういうキッチュな演出は受け入れやすいのかもしれない。
かくいう私だって、突っ込んでおきながら「あ、ここにもあった♪」「ここにも♪」なんて、意外なところに隠れたマークや隠れキャラを探すのを、案外にエンジョイしてしまった。えへへ。
第一こういうの、絶対子供は大好きだと思うし(と2歳の甥っ子を思い浮かべる伯母バカっぷりゴメンナサイ)。
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