見た目はほぼ一緒!なのに乗ればビックリ! BMW 新型 3シリーズ試乗レポート(3/3)
- 筆者: 河口 まなぶ
- カメラマン:ビー・エム・ダブリュー
新しい6気筒もやはり不変の気持ち良さに満ち溢れている
今回試乗したのは、その6気筒を搭載した「340i」というモデルだ。この6気筒(3.0 リッター直列 6 気筒 DOHC BMW ツインパワー・ターボ・ガソリン・エンジン)は、新世代ユニットとなる。
BMWは既にエンジンをモジュール化しており、1気筒あたり500ccの排気量×気筒数のエンジンを使用している。例えばミニなどでは3気筒×500ccで1.5リッターを搭載する他、3シリーズでは4気筒×500ccで2リッターといった具合。
その流れから当然6気筒×500ccで3リッターとなるわけだ。新世代の6気筒は従来のものに比べると、最高出力で20ps、最大トルクで50Nm向上し、最高出力326ps、最大トルク45.9kgmとなっている。
その一方で燃費とCO2排出量も10%向上させている。それにしてもBMWの6気筒は新しくなってもやはり、不変の気持ち良さに満ち溢れている。
完全バランスといわれる6気筒の、精緻な回転感が、新世代のエンジンでも味わえるというのは極めて価値のあることだ。もちろんパワー&トルクは十二分にあり、実用域での扱いやすさもこの上ない。
8速ATが常に最適なギアを選んでくれて、望むだけの力を供給しつつ、効率よく働き燃費にも貢献してくれているわけだ。
そうしたエンジンに、先に記した改良型サスペンションの、大人っぽい熟成された乗り心地の良さが加わるのだから、まさに究極の感触の良さをもった1台と呼ぶに相応しいものだったわけだ。
これから登場の新型ライバルたちとどれだけ戦えるのか!?
そんな風に、まさに熟成著しいBMW3シリーズのマイナーチェンジだったが、早速日本仕様もマイナーチェンジされた。
日本仕様のトピックとしては、今回紹介した「340i」が加わった(「340i Luxury」「340i M Sport」共に7,760,000円・消費税込み)ことおよびエンジンが刷新されたことに加え、LEDヘッドライトおよびフォグライトが新たに全車標準装備とされた点が挙げられる。
一方で中核モデルでは、車両本体価格が従来モデルから据え置かれている他、新たな「330i セダン/ツーリング」(2.0 リッター直列 4 気筒 DOHC BMW ツインパワー・ターボ・ガソリン・エンジン)は、従来の「328i」から比べると最大24万円の引き下げとなる(「330i Sport」5,990,000円/「330i Luxury」「330i M Sport」共に6,220,000円)。
それにしても気になるのは、やはり見た目がほとんど変わらないこと。乗ればビックリの変化と素晴らしい走りを堪能できるわけだが、『果たしてそれで「メルセデス・ベンツ Cクラス」や今後登場するアウディ新型「A4」とどれだけ戦えるのか?』はとても興味深いところだ。
その意味では今後、3シリーズの販売台数がどのように推移していくかがとても興味深い。
[レポート:河口まなぶ]
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