BMWはPHEVの本格的な普及を狙っている!先行試乗で凄さがわかった!BMW2、3シリーズPHEV海外試乗レポート(1/4)
- 筆者: 五味 康隆
- カメラマン:BMW Japan
BMWはPHEVの本格的な普及を狙っている!
いま欧州より次世代車の本命とも評されるPHEVの大波が強烈に押し寄せている。
特にBMWはラインアップが急激に拡大。次世代技術を先行採用する役目を担うBMW iブランドからPHEVユニットを採用した「i8」が2014年ひと足早く登場。その後2015年9月、BMWブランドとして初PHEVモデルとなる「X5 xDrive 40e」が追加された。
そして本格的な普及を狙っているのだろう、この度BMWの中心的なモデルともいえる3シリーズセダンと、モノフォルムモデルで家族連れに好評を得ているBMW2シリーズのアクティブツアラーにPHEVを追加。ちなみに今年中にフラッグシップモデルの7シリーズにもPHEVモデルが追加されたので、BMWの現在のPHEVラインアップは全5モデルになる。
さて、今回の2台はあと少し待てば日本でも試乗できるのだが、開発者から思想や資料に載っていない詳細内容を聞きたかったので、今回はドイツにまで足を伸ばした。
まずPHEVとは?簡単に言うと充電できるハイブリッド車または電池切れで走行不可の心配が要らない電気自動車。知るほどに複雑で様々な表現がされるが、要約すると既存のガソリンエンジン車に大きなバッテリーを搭載し、電気モーター動力も積極的に使って走れるモデルだ。
普及している多くのハイブリッド車と比較すると、5倍以上の大容量バッテリーを積んでいるのが特徴で、その分だけエンジンが働く領域が少ない。より噛み砕けば、ブーンというエンジン音がせずに走る領域がとても多いユニットなわけだ。ちなみにその大容量バッテリーはハイブリッド車のバッテリーと違い、外部からの専用の充電プラグを使った充電も可能。PHEVのPは、このプラグのPだ。
また細かいことだが、メーカーによって「PHV」と「PHEV」の2つの表現があるが、結果からいうと大きな差はない。国内では三菱とホンダを除き「PHV」を使っている。ハイブリッド(HV)が普及している市場だからこそで、プラグ充電(P)を付け加えられたモデルなのでPHV。HVが普及していない欧州では、電気自動車だけでは電池切れが懸念されて使いづらいため、ガソリンのハイブリッド機能を追加して弱点を克服したEVといった思想からPHEVと表現される。
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