フルモデルチェンジしたA4、間もなく日本導入へ/新型「アウディ A4」海外試乗レポート(3/3)
- 筆者: 大谷 達也
- カメラマン:アウディジャパン
エコカーを意識させない活発さ! ミラーサイクルエンジンを搭載するTFSIモデルは日本へもやってくる
冒頭では詳しく説明しなかったけれど、実はエンジンにも新技術が投入されている。エンジンの熱効率向上に効果のあるミラーサイクル・エンジンを搭載し、燃費の改善に取り組んだのだ。
もっとも、ただミラーサイクルとしただけではパワー不足に陥る恐れがあったので、排気量をアウディとしてはやや大きめの2リッターに設定するいっぽう、高効率のターボチャージャーと組み合わせることで弱点を解消したという。
このエンジンを搭載した190ps仕様のA4 2.0 TFSIは、エコカーであることをまったく意識させることがない活発な走りがとても新鮮だった。しかも、前述のとおり静粛性は高く、エンジンの回り方も実にスムーズ。日本仕様ではこのミラーサイクル搭載車が主力になるようだが、その判断も当然と思えるほど完成度は高かった。
しかも、新型A4はスチール・ボディを採用したまま最大で140kgの軽量化に成功したほか、空気抵抗はこのクラスで並ぶ者のないcd値0.23を達成。非力なエンジンを積むことによってではなく、クルマの走行抵抗を減少させることで、燃費とパフォーマンスの両面を改善するという“一挙両得”的なクルマを実現したのである。
最新の電子デバイスを用いた先進テクノロジーを多数採用
さらには、液晶パネルを全面的に採用したアウディ・バーチャルコックピットやネット接続が可能なアウディ・コネクト、そして高機能な自動ブレーキやトラフィックジャム機能付きアダプティブクルーズコントロールなど、新型アウディ A4は電子デバイスを活用した最新装備も満載。
そう書くと「だったらちっともコンサバじゃないじゃん!」と言われてしまいそうだが、この程度はアウディだったら当然のこと。それよりも、従来技術を徹底的に磨き上げながら、これほど高い完成度を実現したアウディの手腕は実に見事だと思う。
日本での発表は2016年前半。まずはセダン、続いてアヴァントと呼ばれるワゴン仕様が登場する見通しだ。
[レポート:大谷達也]
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