VW ゴルフの派生モデル、新型ヴァリアント/GTI/R、コンパクトハッチの代名詞にいっき乗り!

VW ゴルフの派生モデル、新型ヴァリアント/GTI/R、コンパクトハッチの代名詞にいっき乗り!
VW 新型ゴルフ/ゴルフ ヴァリアント/ゴルフ GTI/ゴルフ R 試乗レポート/山本シンヤ VW 新型ゴルフ/ゴルフ ヴァリアント/ゴルフ GTI/ゴルフ R 試乗レポート/山本シンヤ VW 新型ゴルフ/ゴルフ ヴァリアント/ゴルフ GTI/ゴルフ R 試乗レポート/山本シンヤ VW 新型ゴルフ/ゴルフ ヴァリアント/ゴルフ GTI/ゴルフ R 試乗レポート/山本シンヤ VW 新型ゴルフ/ゴルフ ヴァリアント/ゴルフ GTI/ゴルフ R 試乗レポート/山本シンヤ VW 新型ゴルフ/ゴルフ ヴァリアント/ゴルフ GTI/ゴルフ R 試乗レポート/山本シンヤ VW 新型ゴルフ/ゴルフ ヴァリアント/ゴルフ GTI/ゴルフ R 試乗レポート/山本シンヤ VW 新型ゴルフ/ゴルフ ヴァリアント/ゴルフ GTI/ゴルフ R 試乗レポート/山本シンヤ VW 新型ゴルフ/ゴルフ ヴァリアント/ゴルフ GTI/ゴルフ R 試乗レポート/山本シンヤ VW 新型ゴルフ/ゴルフ ヴァリアント/ゴルフ GTI/ゴルフ R 試乗レポート/山本シンヤ VW 新型ゴルフ/ゴルフ ヴァリアント/ゴルフ GTI/ゴルフ R 試乗レポート/山本シンヤ 画像ギャラリーはこちら

2013-2014日本カー・オブ・ザ・イヤー受賞の実用性はそのままに、ゴルフVIIが大幅改良

1975年に初代モデルが登場したゴルフは、激戦区のコンパクトハッチバックの中で常にベンチマークとして君臨。また、日本でも最も親しまれる輸入車と呼ばれ、累計販売台数は約85万台を記録している。

現行モデルとなるゴルフ7は2013年に日本導入。新モジュール戦略「MQB」を採用し、卓越した走行性能はもちろん、プレミアムカーに匹敵する内外装品質、安全性能、軽量化による燃費性能など、トータルパフォーマンスが高く評価。欧州カー・オブ・ザ・イヤー2013や2013-2014日本カー・オブ・ザ・イヤー(輸入車初)も獲得している。

あれから4年、ゴルフが大幅改良された。今回の大幅改良は、その実用性はそのままに、「先進のデジタルインターフェイスの採用」や「運転支援システムの充実」、そして「先進性を形にしたエクステリア」など、完成度をより高いレベルへと引き上げているが、基本となるハッチバックモデルのインプレッションは渡辺陽一郎さんが行なっているので、今回は豊富なバリエーションを誇る派生モデルを中心にお届けしたいと思う。

“使えるワゴン”のゴルフ ヴァリアント

VW 新型ゴルフ/ゴルフ ヴァリアント/ゴルフ GTI/ゴルフ R 試乗レポート/山本シンヤ

まず、ハッチバック派生のワゴン「ゴルフ ヴァリアント」だ。近年、積載性よりもスタイルを重視したクーペワゴンのようなモデルが多い中、ゴルフは一貫して“機能性”を追求。改めてヴァリアントのおさらいをすると、ハッチバック+310mmの全長のほとんどはラゲッジスペースに用いられ、通常でも605リットル、後席の背もたれを倒せば1620リットルと言う広大なスペースを実現する。また、広い開口部や低めのフロアなど、まさに“使えるワゴン”と言える存在である。

今回の改良でエクステリアは、新デザインの前後バンパーやLEDヘッドライト&テールランプを変更、より精悍でスポーティなイメージだ。パッと見はあまり変わっていないようだが実際にはその差は大きく、残念ながら従来モデルは時代を感じてしまう…。

インテリアはゴルフシリーズ初採用のフルデジタル式メータークラスターと新世代のインフォテイメントシステム(ラジオシステム「コンポジションメディア」&ナビゲーション機能付「ディスカバープロ」)の搭載がトピック。

インパネ周りはよりスッキリした印象になったが、ディスカバープロはジェスチャーコントロール機能が採用されるも使える機能が少ない上にタッチパネルはブラインド操作が難しいなど、過渡期な印象を受けた。

公式アナウンスはないものの、快適性や静粛性が明らかにアップ

VW 新型ゴルフ/ゴルフ ヴァリアント/ゴルフ GTI/ゴルフ R 試乗レポート/山本シンヤ

ちなみに今回はフットワーク系に関するアナウンスはないが、実際に乗ると明らかに違う。元々滑らかでスムーズなステアリング系は芯が入ったかのようなカッチリさが増しているし、足の動きもよりしなやかで動的質感もあがっているので快適性もアップ。静粛性が上がっており、気筒休止システム「アクティブシリンダーマネージメント」の切り替えもほとんど解らないレベルだった。

細かい話をすれば、ヴァリアントはハッチバックの同グレードと乗り比べると若干バネが硬めで、やや反力が強めの乗り味に感じたが、これはハッチバックよりも荷物を多く搭載する事も考えたセットのためだろう。

ホットハッチの元祖ゴルフGTI、VWのスペシャル部門が開発を行うゴルフR

VW 新型ゴルフ/ゴルフ ヴァリアント/ゴルフ GTI/ゴルフ R 試乗レポート/山本シンヤ

続いて、ゴルフの2つのスポーツモデル「ゴルフGTI」と「ゴルフR」だ。GTIをおさらいすると、ホットハッチと言うジャンルを開拓した一台で、外装の赤いラインやハニカムグリル、インテリアのチェック柄のシートなど歴代から継承されている意匠も多い。

ノーマルのゴルフは世界のベンチマークとなる優等生的モデルだが、ゴルフGTIはホットハッチにふさわしいチューニングが行なわれ、駆動方式はFFで「日常でのスポーツ性能を最高レベルにまで高めたモデル」とまさにマルチパフォーマンススポーツハッチと言ってもいい存在である。

一方、ゴルフRはゴルフ初のV6モデル「VR6」をご先祖さまに持つスーパーゴルフの末裔で、ゴルフGTIがVW本体による開発なのに対し、ゴルフRは2010年に設立されたVWのスペシャル部門「VW R GmbH」が開発を行なう。つまり、メルセデスの「AMG」、BMWの「M」に近い存在のモデルと言うわけだ。そのため、スポーツモデルながらゴルフシリーズのフラッグシップに見合うプレミアム性もプラスされ、GTIとのキャラクターはシッカリと分けられている。

230psにアップしたゴルフGTIと、310psへとアップしたゴルフR

VW 新型ゴルフ/ゴルフ ヴァリアント/ゴルフ GTI/ゴルフ R 試乗レポート/山本シンヤ
VW 新型ゴルフ/ゴルフ ヴァリアント/ゴルフ GTI/ゴルフ R 試乗レポート/山本シンヤ

どちらも同じ2リッターターボを搭載するが、型式(GTI:CHH、R:CJX[6MT]/DJH[7DSG])も出力も異なる。最大の違いは駆動方式でゴルフGTIはFF、ゴルフRは四輪駆動(第5世代のハルデックスカップリングを採用した最新の4モーション)である点だ。サスペンションはどちらもドライブモード付きのDCCだが、各モデルのキャラクターに合わせたセットアップが施されている。

今回の改良で、ゴルフGTIはフロントマスクの変更でよりキリっとした表情になり、洗練の中にヤンチャさをプラス。インテリアはノーマルモデルと同じように先進のデジタルインターフェイスが採用されているが、メーターはグラフィックにレッドをアクセントにするGTI専用デザインとなった。

2リッターターボは最高出力が+10psの230psへとアップ(トルクは350Nmと変更なし)し、スペシャルモデルを除く“ツルシ”のGTIとしては歴代最強スペックである。トランスミッションは6速MTと2ペダルの6速DSGと変更ないが、6速DSGはパフォーマンスを重視したギア比に最適化されている。

ゴルフRもフロントマスクが変更されるが、控えめだった従来モデルに対して大人のイメージを損なわずにより大胆なイメージに。インテリアは大きな変更はないが、R専用アレンジが施された先進のデジタルインターフェイスも相まって、ゴルフシリーズのハイエンドモデルらしい質感を備えている。

2リッターターボは最高出力が+30psの310psへとアップ。最大トルクは6速MTが380Nmと変更ないが、2ペダルは新開発となる大トルク対応の湿式クラッチを採用する7速DSGの搭載に合わせて、+20Nmとなる400Nmにアップされている。

ギア比の最適化でトルクバンドをより上手に使えるようになったGTI

VW 新型ゴルフ/ゴルフ ヴァリアント/ゴルフ GTI/ゴルフ R 試乗レポート/山本シンヤ

ノーマルモデル同様にフットワーク系の変更に関するアナウンスはないが、実際に乗ると・・・やはり従来モデルと違うのだ。

ゴルフGTIは+10psの出力向上はワインディングではそれほど大きな差を感じなかったが、ギア比の最適化でトルクバンドをより上手に使えるようになっているのは嬉しい進化。

クルマの動きは1380kgの車両重量を感じさせない軽快でレスポンスいい動きは健在だが、ノーマルモデル同様にステア系は芯が入ったようなカッチリさがプラスされたことで、コントロール性もアップ。

ハンドリングは基本的には安定方向なのだが、従来モデルよりもリアを積極的に使い4輪を使って曲がる感覚が強くなり、GTIらしい元気な感じがより強まった印象だ。また、ドライブモード付きDCCがノーマルでも従来のコンフォート並みの快適性を備えており、マルチパフォーマンス度もアップしているように感じた。

「おまえはマルチシリンダーか?」と錯覚するような豪快なサウンド

VW 新型ゴルフ/ゴルフ ヴァリアント/ゴルフ GTI/ゴルフ R 試乗レポート/山本シンヤ

一方、ゴルフRは車両重量1510kgと重めで、従来モデルでは発進時などは逆にゴルフGTIのほうが力強く感じる時もあったが、新型は力強さが明らかに増しており、トルクフルで上までシッカリとパワーが付いてきている。7速DSGはツインクラッチMTが苦手な発進時も滑らかで出来のいいATのようなフィーリングを実現している。また、エンジンサウンドも今まで以上に「おまえはマルチシリンダーか?」と錯覚するような豪快なサウンドも魅力的である。

ハンドリングは重さを活かした重厚な走りが特徴で、キビキビ系のGTIに対してステアフィールもクルマの動きもあえて心地よいダルさが備えられているのは従来モデルと一緒だが、ペースを上げていくと一体感がより増しているのと、GTI以上に4輪で曲がる感覚があり、タイトなワンディングでも車両重量や四駆を感じさせないアンダーステアを抑えたハンドリングを実現していた。

そういう意味では、走りステージに合わせてGTとスポーツの二面性がより際立つ走りに仕上がっている。また、ドライブモード付きDCCのモードによる走りの差も従来モデルよりも明確で、コンフォートは「より快適」、レースは「より走りに特化」したセットアップになっていたのも注目すべきポイントだ。

一段と色濃くなった、GTI「元気なホットハッチ」、ゴルフR「スーパーゴルフ」といったキャラクター

VW 新型ゴルフ/ゴルフ ヴァリアント/ゴルフ GTI/ゴルフ R 試乗レポート/山本シンヤ

一般的には改良でネガな部分を潰していくとモデル毎の味が薄まることが多いのだが、今回の改良ではゴルフGTIは「元気なホットハッチ」、ゴルフRは「スーパーゴルフ」と従来モデルよりキャラクターが一段と色濃くなった。なぜスペック上は変更がないのにここまで違いが出たのだろうか?

これは筆者の推測になるが、ゴルフ7に採用される「MQB」は、他のモデルにも水平展開されたことで熟成されたこと、より使いこなせるようになったことの結果が、今回の数値に表れない“違い”に繋がっているのだろう。今回のモデルを「ゴルフ7.5」と言う人もいるが、僕は本来のゴルフ7はコイツだったんだろうな・・・と思っている。

[レポート:山本シンヤ/Photo:和田清志]

Volkswagen NEW Golf  Variant TSI Highline[FF]

全長x全幅x全高:4575x1800x1485mm/ホイールベース:2635mm/車両重量:1380kg/乗車定員:5名/エンジン種類:直列4気筒DOHCインタークーラー付ターボ(4バルブ)/総排気量:1394cc/最高出力:140ps(103kw)/5000rpm/最大トルク:250Nm/1500-3500rpm/トランスミッション:7速DSG(デュアルクラッチトランスミッション)/燃料消費率:17.3km/L[JC08モード燃費]/車両本体価格:3,399,000円[消費税込み]

Volkswagen NEW Golf  GTI[FF]

全長x全幅x全高:4275x1800x1470mm/ホイールベース:2635mm/車両重量:1380kg/乗車定員:5名/エンジン種類:直列4気筒DOHCインタークーラー付ターボ(4バルブ)/総排気量:1984cc/最高出力:230ps(169kw)/4700-6200rpm/最大トルク:350Nm/1500-4600rpm/トランスミッション:7速DSG(デュアルクラッチトランスミッション)/燃料消費率:15.1km/L[JC08モード燃費]/車両本体価格:3,899,000円[消費税込み]

Volkswagen NEW Golf R[4MOTION]

全長x全幅x全高:4275x1800x1465mm/ホイールベース:2635mm/車両重量:1510kg/乗車定員:5名/エンジン種類:直列4気筒DOHCインタークーラー付ターボ(4バルブ)/総排気量:1984cc/最高出力:310ps(228kw)/5500-6500rpm/最大トルク:400Nm/2000-5400rpm/トランスミッション:7速DSG(デュアルクラッチトランスミッション)/燃料消費率:13.0km/L[JC08モード燃費]/車両本体価格:5,499,000円[消費税込み]

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山本 シンヤ
筆者山本 シンヤ

自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車雑誌の世界に転職。2013年に独立し。「造り手」と「使い手」の両方の気持ちを“解りやすく上手”に伝えることをモットーに「自動車研究家」を名乗って活動をしている。西部警察は子供時代にリアルでTV放送を見て以来大ファンに。現在も暇があれば再放送を入念にチェックしており、当時の番組事情の分析も行なう。プラモデルやミニカー、資料の収集はもちろん、すでにコンプリートBOXも入手済み。現在は木暮課長が着るような派手な裏地のスーツとベストの購入を検討中。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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