井入宏之選手/今井優杏の「あなたの愛車教えてください!」(2/2)

井入宏之選手/今井優杏の「あなたの愛車教えてください!」
井入宏之選手と愛車の「トヨタ プリウス」 井入宏之選手と愛車の「トヨタ プリウス」 井入宏之選手と愛車の「トヨタ プリウス」 井入宏之選手と愛車の「トヨタ プリウス」 井入宏之選手と愛車の「トヨタ プリウス」 井入宏之選手と愛車の「トヨタ プリウス」 井入宏之選手と愛車の「トヨタ プリウス」 井入宏之選手 井入宏之選手 ドバイ24時間耐久レースにて 画像ギャラリーはこちら

エコな運転もサーキット走行も出来る、間口の広いクルマなんです

―ハンドリングはどうでしょう?

サーキットも何回か走ってみたんやけど、乗用車だからそんなに走行性能に優れているわけではないよね。だから走りに振ったクルマ作りをしてしまうと実用性が失われてしまう。

たとえば“電気系を触って出力上げる”とかいうのは現実味がないと思ってる。プリウスに関しては普段使いのよさというのを生かしていったほうがいいんじゃないかなと思います。

―今サードパーティーでインジェクションを変えたりして出力を上げるものもありますよね。

俺にとってそれはちょっと大袈裟かな。だってプリウス買う人って燃費にこだわって買うでしょう。そうそう、燃費といえばタイヤホイールを変えることによって燃費が落ちると思ってる人が多いんやけど、俺が取ったデータでは、タイヤで燃費が変わることはほとんどなかったよ。

―え?それは定説を覆す御意見ですね!

井入宏之選手と愛車の「トヨタ プリウス」

うん、意外にエコタイヤじゃなくても大丈夫。

ノーマルタイヤ以外にもADVAN NEOVA、いわゆるスポーツラジアルを試してみたんやけどあんまり変わらない。けっこうシビアに燃費計測をしたんやけどね。逆に言えばクルマ自体がめちゃくちゃ良く出来てるんやろね。

―それは朗報!かっこよくしたいけど燃費も気になるという若い世代のプリウスオーナー、けっこういらっしゃると思うので。

タイヤ云々よりも問題なのは空気圧。常に適正に保つことが燃費に繋がるんですよ。でも高すぎたら乗り心地が悪くなるけど、その辺を意識して普段からきっちりメンテナンスしていればいいですよ。タイヤを変えたら燃費が落ちるというのは先入観だと僕は思うから、それは捨ててもらっていいんじゃないかな。それよりも日々のメンテ!いかにイイ状態を維持するか。

―むしろドライバー側の意識なんですね。

そうやね。先述のブレーキにしても、強く踏んだらカクン、となるから普段柔らかく踏むクセがドライバーには付いてしまう。踏まない状態で雨が降っていたりするとABSが入ってきて余計に踏めないという状態になってしまう。そのバランスを整えてあげればきちんと普段からブレーキを踏めるクルマになる。プリウスは踏んだら普通に速いクルマやからね!

―ちなみに井入選手はプリウスに乗り始めてから、他のクルマの運転の仕方が変わったりしましたか?アクセルワークが変わったとか、燃費を気にするようになったとか。

燃費はこれまで以上に意識するようになったかな、やっぱり。燃費が数字で見えたり、踏みすぎたらECOマークが消えたりするから無意識に意識するようにはなるよね。

―ドライバーの意識をゲーム感覚で視覚から向上させる、というメーカーの啓蒙活動のような気もします(笑)。

自然とエコな運転を心掛けるようになるっていうのは、社会的にもいいことしてるなぁという気になるね(笑)。しかも今はゴルフなんかに行く時でも、高級輸入車に乗ってドーンと乗り付けるよりプリウスのほうが恥ずかしくない。むしろ好感度を持って迎えてもらえるんです。そんな時勢にも合ってるよね。

―TPOをわきまえたクルマであるということですね。

かと思えば踏んだら速いし、エコカーレースもたくさん開催されてるからサーキット走行も出来て遊べる。間口や用途の広いクルマなんですよ。ユーザーの年齢層も問わないしね。

―少しレースの話を聞きたいのですが、そもそもレースをはじめられたきっかけは何だったんですか?

井入宏之選手

もともとはただの走り好きですよ。

自分で走行会に参加していたら、『それだけタイムが出るなら、レースしてみたら?』ってショップから声をかけてもらった。

それがきっかけでシビックのレースに出たりしていたら、アマさん(RE雨宮代表・雨宮勇美氏)と知り合って、GTに乗せてもらえるようになったんです。おかげでチャンピオンも獲らせてもらったんやけど(2006年300クラス シリーズチャンピオン)当時はまさか自分がGTに出るなんて、考えてもなかったね。

―井入選手といえばセントラルサーキットの社長としても知られていますが、サーキットがあったからレースを始めた、というわけではないんですね。

ドバイ24時間耐久レースにて

そう、サーキットをすることになったのは、レースを始めた後やから。

だけど結果、僕みたいにクルマが好きで、走ることが好きな人がいっぱい集まってくれるようになった。セントラルは規模が小さいから大きなレースは出来ないんやけど、本当に走るのが好きな人がチョコチョコ走りに来るんですよ。僕はそれがすごく嬉しい。

―若手や草の根が育って行ける場、という意味では関西レース界の今後を担うサーキットですよね!

俺でもレーシングドライバーになれたんやから、メンタルを強くして志を持って頑張ってほしいとウチに走りに来る若い子には思う。『どうせ無理やねん』とか、あきらめたらその時点で夢は終わるからね。

自分を信じてやっていけば、いい人とも巡り合って結果が出ることもある。出ないこともあるけど、そこでくじけるか打ち勝つかは自分やからね。俺もGTに出はじめたのは35歳やからね。チャンスを掴んでほしいです。

今井優杏の「取材後記」

井入宏之選手

サーキット経営という立場から、後進の育成にも積極的に取り組まれている井入選手。

今最も注目すべき若手選手は誰ですか?と聞いてみたら、関口雄飛選手。「今、日本でダントツに速いのは雄飛だと思う」とのこと。注目ですね!

雄飛選手の育成にも心血を注がれた井入選手に『レーサーになりたいんです、って相談してくる若者がいたら、話を聞いてもらえますか?』と聞いてみたら『俺は厳しいよ。でもやる気を見せてくれるのは嬉しいね』と言って下さいました。

私もセントラル、久しぶりに走りに行ってみようかな。

井入宏之選手 HP

http://www.geocities.jp/h_iiri_fansite/

セントラルサーキット HP

http://www.central-circuit.jp/

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今井 優杏
筆者今井 優杏

自動車ジャーナリストとして、新車や乗用車に関する記事を自動車専門誌、WEBメディア、一般ファッション誌などに寄稿しながら、サーキットやイベント会場ではモータースポーツMCとしてマイクを握り、自動車/ モータースポーツの楽しさ・素晴らしさを伝える活動を精力的に行う。近年、大型自動二輪免許を取得後、自動二輪雑誌に寄稿するなど活動の場を自動二輪にも拡げている。AJAJ・日本自動車ジャーナリスト協会会員。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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