ランドクルーザープラド 試乗レポート/岡本幸一郎(3/3)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:オートックワン編集部
ビギナーでもスタックしないクロールコントロールと、世界初マルチテレインモニター
そしてオフロード。ここからがさらに本領発揮。
200系ランクルでも驚かされた、低速走行状態を自動的に維持するクロールコントロールは、速度が3段階から5段階に増えたところが進化点。ビギナーでもハンドル操作さえしていればラクにスタックすることなくヒルクライム&ダウンヒルできてしまう。
さらに、今回の目玉であるマルチテレインセレクトは、「MUD&SAND」「LOOSEROCK」「MOGUL」「ROCK」という4つのモードが選べ、路面状況に応じてトラクションやブレーキを最適に制御することで走破性を高めるというもので、予想以上に効果的だった。素直によく考えられていると思えた。
さらに、マルチテレインモニター。これは、目視できない死角部をカメラが捉えた画像を見ることができるというもの。切り替えると、たとえばダウンヒルのときに、前がまったく見えないようなときでも、行く先の状況を見ることができるし、ラフロードで左右の前輪や後輪の周辺や真後ろの状況を確認することもできるから、安心して進むことが出来る。
また、ハンドルの切れ角を7段階で映し出す。オフロードではハンドルが勝手に動いて、どの位置にあるのかよくわからなくなることもあるので、これもけっこう役に立った。
また、オンロードでの快適な乗り心地にも寄与していると感じたのだが、オフでも痛感するのは、「足が長い」ことだ。速い入力に対してもスッと動き、ストローク長が確保されているので、かなりの悪路でも足が伸びて走破できてしまう。こうした基本性能が高い上に、さらに前記のように支援デバイスがいくつも付いたのだから、鬼が金棒を何本も持ったようなもんだ。
スタイリングについて、この手のクルマで新しさを表現するのは難しいことだと思うが、プラドは灯火類、グリル、パネルの面構成など、上手くまとまっていると思う。200系ランクルみたいに表情や抑揚をつけすぎると、嫌う人も少なくないようだし・・・。
兄貴分の200系ランクルは、このカテゴリーを極めたクルマだと思うし、しかもレクサスのようなスムーズさまで持ち合わせているが、そうしたランクルの「らしさ」を持ちつつ、巧くリーズナブルにまとめたのがプラドというクルマ。
ライトなSUVの人気が高い中で、やっぱりクロカン車じゃなきゃイヤだという人も少なくないし、実は筆者のまわりでも何人かプラドに強く興味を持っているのだが、彼らには新型の出来がなかなかよかったことをストレートに伝えたいと思う。
※ 以下は、記事中の装備グレード情報 ※
・KDSS(キネティック ダイナミック サスペンションシステム) [TZ-G/TZに標準装備]
・クロールコントロール [TZ-G/TZにメーカーオプション]
・マルチテレインセレクト [TZ-G/TZにメーカーオプション]
・マルチテレインモニター [TZ-G/TZにメーカーオプション]
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