あおり運転を自動で検知し録画! カロッツェリア 新型ドライブレコーダー「VREC-DZ800DC」を試してみた

  • 筆者: 土田 康弘
  • カメラマン:MOTA編集部・パイオニア
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近年、社会問題にまで発展している「あおり運転」。その問題を受け、今や装着率は50%を超えたというドライブレコーダーですが、成熟期を迎え、性能や機能で差別化されつつあります。そんな中で独自性を発揮しているのが、パイオニア・カロッツェリアの新型ドライブレコーダーの「VREC-DZ800DC」。

同モデルのデビューに合わせて「ドライブレコーダー体験会」が開催されたので、カーAV機器に詳しい土田 康弘さんにインプレッションをお願いしました。

当記事では「VREC-DZ800DC」の「後方車両接近検知機能」と「駐車監視機能」の2つの機能を重点的にご紹介します。

※国土交通省「国土交通行政インターネットモニターアンケート自動車用の映像記録型ドライブレコーダー装置について」(令和2年10月13日~10月26日実施)

目次[開く][閉じる]
  1. 昨今求められるほとんどの機能を高いレベルでオールインワンしたドライブレコーダー
  2. 本気の開発が感じられた「後方車両接近検知機能」
  3. 近年注目が集まっている「駐車監視機能」も充実
  4. エントリーモデル「VREC-DH301D」も登場! ドライブレコーダーの開発に力を入れるカロッツェリア

昨今求められるほとんどの機能を高いレベルでオールインワンしたドライブレコーダー

今回、試乗体験したモデルは最新のフラッグシップモデルである「VREC-DZ800DC」。しかし「ドライブレコーダーの試乗?」「機能はほとんど知っているが…」と、当初は大変失礼ながら、このモデルならではの体験ができるのかが若干心配でした。

しかし、実際に使ってみたところ、それは杞憂だったことが分かりました。体験会は新機能をまさに“体感”できる内容でした。

「VREC-DZ800DC」はフラッグシップモデルらしく、高画質、前後録画、夜間撮影の精度、さらには駐車中監視といった、昨今ドライブレコーダーに求められるほとんどの機能を高いレベルでオールインワンしたモデルです。

そして今回の大きな開発テーマとなったのがあおり運転に対する備えとなる「後方車両接近検知機能」。

近年、あおり運転が社会問題になり報道でもたびたび取り上げられています。それだけに多くのドライバーが気にして対策を立てたいと思っているはず。そのひとつにドライブレコーダーの後方検知機能が役立ちます。

後方から自車をあおってきた車両を検知して、その様子を録画するという、ドライブレコーダーの新たな注目機能のひとつ。すでにいくつかのモデルには搭載されているので、機能自体はオンリーワンではないものの「VREC-DZ800DC」の「後方車両接近検知機能」の実力を試乗体験によって知る良い機会になりましたので、試乗会の様子をお見せしながらインプレッションをしていきましょう。

本気の開発が感じられた「後方車両接近検知機能」

試乗は「VREC-DZ800DC」の装着された先行車に乗り込んでスタート。50km/h程度まで速度を上げたところで後続車(あおり運転を想定したクルマ)が接近してくるというシチュエーション。後方からはみるみる車両が接近、テストとはいえヒヤッとする距離になったタイミングで警告音が鳴りはじめ録画が開始されました。

試乗で感じたのが“ごく自然”に“あおりと感じる距離感”で検知・録画が開始されたこと。ちょっとでも近づけば検知するのではなく、かといって過度な危険を経てやっと検知するということもない。まさに人間の感覚に近い自然な検知に仕上がっているのが感じられました。

また、一般道での低速走行と高速道路での走行ではあおりを感じる距離感やタイミングも異なります。加えて天候、後続車の大きさなど条件によっても変わってきます。

それもしっかりと自動判断して、常に最適な検知のタイミングを発揮してくれるのが、このモデルの魅力。従来のモデルの中には距離や速度などをあらかじめ設定しておく必要があることが多かったですが、このモデルはすべて自動で行ってくれるのが頼りになる点なのです。

さらに数回同じテストを繰り返したところ、ほぼ同じようなタイミングで検知され、その精度の高さにも納得した試乗となりました。

他のモデルの中には検知が不安定(検知のタイミングが異なったり検知しなかったりなど)なケースもあり、一部のモデルは、あおり対策のメイン機能として使うには少し心許ない場合もあったのは事実。

これまでの後方検知機能が、ドライブレコーダーのおまけ程度の機能として備えられていたのとは異なり、「VREC-DZ800DC」の「後方車両接近検知機能」は本気の開発をしてきたのが感じられました。

ただし、歴史の浅い後方検知機能の開発なので、いろいろな苦労があったとのこと。

基本的に後方カメラで映し出した映像では画像認識機能を使ってあおりの有無を判断されます。しかし、それだけでは検知精度の面で不十分だと感じた同社は、速度、昼夜、その他さまざまなパラメーターを利用する、独自のアルゴリズム(特許出願予定の技術が込められる開発の根幹部分)を開発。ドライバーが自分で判断したような、ごく自然にあおり運転に対する検知ができるようにしたのです。

ドライブレコーダーに後方検知機能を求めているユーザーには注目の「VREC-DZ800DC」。安心して使える機能として、あおり運転の検知・録画を行うには絶好のモデルとなりました。従来モデルに不満があったというリピーターにも、あらためて体験して欲しい精度と性能を備えることが分かった試乗となりました。

近年注目が集まっている「駐車監視機能」も充実

ここまでは「後方車両接近検知機能」にフォーカスして紹介してきましたが「VREC-DZ800DC」はハイエンドモデルだけに、他にも注目の高性能・高機能が備えられています。

代表的な機能の1つがナイトサイト(STARVIS技術搭載)。多くのユーザーが気にする夜間でも、鮮明で証拠能力がある映像をしっかりと残せるのが魅力の1つです。

さらに近年注目が集まっている「駐車監視機能」も充実。「VREC-DZ800DC」には2つの駐車監視モードを搭載、1つは「駐車監視モード」。これは衝撃を検知した時点から前後で撮影された映像を録画する駐車監視モードであり、エンジン停止後の一定時間機能します。ショッピングセンターなどへの駐車時に細かな監視が可能です。

そして「駐車監視モード」の設計時間を超えると「セキュリティモード」に移行。こちらは衝撃後の録画が行われます。車両の待機電力程度の微弱な電力しか消費しないので、24時間365日の監視が可能となるのが特徴です。

また便利機能として要チェックなのはWi-Fi機能の搭載。スマホなどと接続すれば録画映像を手許のスマホで見ることも可能。またドライブレコーダーの設定をスマホの画面から行うこともできるので、ドライブレコーダーの画面を見て操作をする必要もありません。

エントリーモデル「VREC-DH301D」も登場! ドライブレコーダーの開発に力を入れるカロッツェリア

体験会では同時リリースされるエントリーモデル「VREC-DH301D」も公開されました。こちらは前後2カメラを備えたエントリー機で、高画質、ナイトサイト、大型モニター搭載しつつも、価格を抑えたモデル。ドライブレコーダー選びに迷っているユーザーにも選びやすいモデルでしょう。

近年ドライブレコーダーの開発に力を入れるカロッツェリア。高い技術力とこだわりを持つブランドであることは高性能カーナビやオーディオ機器の商品群からもご存じの通り。ドライブレコーダーも成熟期を迎え性能や機能で差別化されつつあります。

そんな中で独自性を発揮しているのが同社のドライブレコーダー。高機能・高性能なドライブレコーダーを求めているなら要注目の新モデルでしょう。

[筆者:土田 康弘 撮影:MOTA編集部・パイオニア]

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土田 康弘
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樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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